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「今回の円157円台で見えてきた真実――為替介入より重要な『日本は政策転換』を決めたのか」

更新日:1 日前

円安から円高への政策転換を説明する図解。為替介入よりも根本的な円安要因の解消を強調しています。

ドル円が157円台まで戻ってきました。


私は今回の円高方向への動きを見ていて、ひとつ気づいたことがあります。


今回は、為替介入で円が上がったという感じではありません。


そして、ここが非常に重要なのではないかと思っています。


これまで日本は、円安が急速に進むたびに為替介入を行ってきました。


さらに日米による協調した対応まで行われました。


それでも、しばらくすると円は再び売られ、円安方向へ戻ってきました。


そこで私は、

「いくら円を買っても、円が売られる原因そのものが変わらなければ、結局また円安になるのではないか」

と考えるようになりました。


ところが今回、これまでとは少し違う動きが出てきました。



今回重要なのは、アメリカ側から出てきた発言


私が特に注目したのは、アメリカ側から日本の「リフレ政策」について、その継続を疑問視する趣旨の発言が出てきたことです。


これは単に、

「円安を何とかしてください」

という話とは意味が違います。


もっと根本的に、

「日本はいつまでデフレ時代の政策を続けるのか」

という問題を指摘しているように私は感じます。


もしそうだとすれば、これは為替介入より重要な話かもしれません。



為替介入をしても、なぜ円安に戻るのか

為替介入は非常に分かりやすい政策です。


円が売られすぎたら、政府が大量に円を買います。


すると一時的に円の価値は上がります。


しかし、日本の金利が低く、アメリカの金利が高い状態が変わらなければ、投資家から見れば再び、

「低金利の円を売って、高金利のドルを持った方が有利だ」

となります。


すると、

円を売る↓ドルを買う↓また円安になる

という流れが再び始まります。


つまり、為替介入は円安になった後に対応する方法であって、円安を生み出している原因そのものを必ずしも変えるものではありません。


ここに、今回の157円台を考えるヒントがあるのではないでしょうか。



そもそも「リフレ」とは何なのか?


「リフレ」という言葉は難しく聞こえますが、考え方はそれほど難しくありません。


ものすごく簡単に言えば、

「景気が悪く、お金が回らないなら、お金を借りやすくし、政府もお金を使って経済を元気にしよう」

という考え方です。


日本は長い間、デフレに苦しんできました。


物価が上がらない。

給料も上がらない。

企業も投資をしない。

消費者もお金を使わない。


そこで経済にお金を回すために、さまざまな政策を行ってきました。


日本が実際にやってきたこと

非常に簡単にまとめると、

・日銀が金利を非常に低くする・一時はマイナス金利まで導入する・日銀が大量の国債などを買う・企業がお金を借りやすくする・住宅ローンなども低金利にする・政府が大規模な景気対策を行う・さまざまな補助金を出す・給付金を配る・国債を発行して財政支出を拡大するといったことです。


もちろん、正確には全部が「リフレ政策」というわけではありません。


日銀が行う低金利や国債購入は「金融政策」。


政府が行う補助金、給付金、公共支出などは「財政政策」です。


この二つは分けて考える必要があります。


ただ、大きな方向として見れば、

「お金を出し、お金を借りやすくし、経済を支える」

という政策を日本は長く続けてきたわけです。


海外の人からよく言われる、日本の過剰な「補助金・給付金」


私は海外の人と話していると、日本の補助金や給付金について指摘されることがあります。


考えてみれば、日本では問題が起きるたびに、さまざまな支援策が出てきます。


物価が上がれば補助金。

電気代が上がれば補助金。

ガソリン価格が上がれば補助金。

景気が悪くなれば給付金。

企業が苦しくなれば支援策。


もちろん、本当に困っている人や企業を守るために、必要な政策もあります。


私は補助金そのものを否定しているわけではありません。


しかし、それが長期間続けば、海外から見ると、

「日本は問題が起きるたびに、政府がお金を出して支えている」

ように見えることがあります。


そして、そのお金の多くは最終的には国民負担か、国債という将来への負担につながります。

ここは日本自身も一度考える必要があるのではないでしょうか。



デフレではなくなった日本で、同じ政策を続けるのか


ここが今回の話の核心です。


日本が長年こうした政策を続けてきた理由は、デフレから脱却するためでした。


ところが現在は物価が上がっています。


食料品も上がる。

電気代も上がる。

ガソリンも上がる。

人件費も上がる。


そして円安によって輸入価格も上がります。


つまり、かつての

「物価が上がらない日本」

とは状況が大きく変わっています。


それなのに、デフレ時代と同じような政策をいつまで続けるのか。


今回アメリカ側から出てきた発言には、私はこの問題が含まれているように感じています。



リフレ政策を転換すると、なぜ円高要因になるのか


ここは非常に単純に考えると分かりやすくなります。

これまで、


日本=低金利アメリカ=高金利

という大きな差がありました。


同じお金なら、金利の高いところに置きたいと考えるのは自然です。


そのため、

円を売る↓ドルを買う↓円安になる

という大きな流れが生まれました。


ところが日本が政策を正常化し、金利を上げていけば、

日本の金利が上がる↓日米金利差が縮まる↓円を売ってドルを買うメリットが小さくなる↓円売りが減る↓円安圧力が弱くなる↓円高方向へ動きやすくなる

という変化が考えられます。


もちろん、リフレ政策をやめれば必ず円高になるわけではありません。


為替はアメリカの金利、景気、財政、世界情勢、投資資金の流れなど、さまざまな要因によって動きます。


しかし少なくとも、

「円を売った方が有利」

という大きな理由の一つが弱くなる可能性があります。



為替介入と政策転換は、まったく意味が違う


ここで、今回私が気づいたことにつながります。

為替介入とは、

「円安になったから、円を買って止める」

ことです。


これに対して金融政策そのものを正常化するということは、

「円安になりやすい環境そのものを変える」

ことになります。


たとえるなら、

為替介入は、雨漏りしている床を拭き続けるようなもの。

政策転換は、


「なぜ雨漏りしているのか、屋根の方を直してみよう」

という話です。


もちろん、円安の原因は一つではありませんから、屋根を一か所直せば全部解決するほど単純でもありません。


しかし根本的な違いはここにあります。


157円という数字より「なぜ157円になったのか」


私は今回、ドル円が157円台になったという数字そのものより、

「なぜ157円台になったのか」

の方が重要だと思っています。


これまでのように、

「160円近くになったから介入が怖くなって円を買った」

というだけなら、一時的な動きかもしれません。


しかし、

「日本は本当にデフレ時代の金融政策を終わらせるのではないか」


と世界の投資家が考え始めた結果なのであれば、意味がまったく違います。


そしてアメリカ側まで日本のリフレ政策に言及し始めたことは、私は小さな出来事ではないと思っています。


これまでの円安対策は、


「円安になった後、どう止めるか」


という議論が中心でした。


しかし今後は、

「そもそも、なぜこれほど円が売られる国になったのか」

というところまで議論が進むのかもしれません。



今回、157円台になって私に見えてきたこと


日米で協調して為替に対応しても、円安は再び進みました。


それを見て私は、為替介入だけでは根本的な解決にならないのではないかと思いました。


ところが今回、アメリカ側から日本のリフレ政策そのものについて発言が出てきました。


もし日本が本当に政策を転換するのであれば、これまでとは話が違ってきます。


為替介入は「円安という症状を抑える」もの。


それに対して、

金融政策の転換は「円安を生み出してきた原因の一つを変える」もの。


私は今回の157円台で、この違いが非常にはっきり見えてきたように思います。


これから見るべきなのは、ドル円が155円になるのか、160円になるのかという数字だけではありません。


日本が本当に長く続けてきた「デフレ対策の時代」を終わらせるのか。


私はそこが、これからの円相場、そして日本経済を考えるうえで非常に重要な分岐点になるのではないかと思っています。


協同組合かけはし/KAKEHASHI  HUMAN  MONGOL  LLC  後藤友亮/GOTO YUSUKE 

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