専門家でも分からない制度を、一般の人に理解しろという日本2026年7月20日
- 後藤 友亮

- 1 日前
- 読了時間: 3分
日本は、この5年足らずの間に、いろいろなことが本当に面倒になったと感じます。
役所の手続き、銀行、会社関係、不動産、車やバイクの名義変更、海外送金など、以前なら比較的簡単に済んでいたことまで、今では多くの書類や確認が必要になりました。
しかも厄介なのは、専門家に聞いてもすぐに答えが出ないことです。
行政書士、司法書士、税理士、銀行員など、それぞれの専門家に確認しても、担当者によって説明が違うことがあります。役所や関係機関へ問い合わせても、一度では結論が出ず、別の窓口へ回されることも珍しくありません。
専門家でも迷う制度を、一般の人が正しく理解して手続きするのは、かなり無理があると思います。
本来、デジタル化とは、人の手間を減らし、手続きを簡単にするためのものだったはずです。
しかし現実には、紙の手続きがそのままインターネット上に移されただけで、入力する項目や必要書類はほとんど減っていません。むしろ、暗証番号、本人確認、認証コード、専用アプリなどが増え、以前より複雑になったと感じることさえあります。
便利にするためのデジタル化が、新しい面倒を増やしているのです。
もちろん、不正防止や個人情報保護、マネーロンダリング対策が必要なことは理解できます。
しかし、何か問題が起きるたびに新しい規則を追加し、古い制度を残したまま例外や確認項目を増やしていけば、制度はどんどん複雑になります。
その結果、普通に暮らし、普通に商売をしている人まで、不正をする人と同じように大量の証明を求められるようになりました。
会社の法人番号や個人のマイナンバーなど、すでに国が持っている情報まで、何度も書類に記入し、同じ証明書を取り直して提出することがあります。
これでは、何のためのデジタル化なのか分かりません。
本当に必要なのは、新しいシステムを増やすことではなく、制度そのものを減らし、分かりやすくすることだと思います。
一度登録した情報は、本人の同意を前提に行政機関の間で共有する。住所や会社情報が変われば、関係する手続きへ自動的に反映する。何を提出すればよいのかは、AIがその人の状況に合わせて一つずつ案内する。
今の技術なら、そのくらいのことは十分できるはずです。
ところが日本では、便利な技術を導入しても、その上に古い制度や責任逃れの確認作業が残っています。
デジタル化によって簡単になるどころか、アナログとデジタルの両方を求められ、かえって手間が増えている場面もあります。
今の日本では、デジタル化の恩恵よりも、制度の複雑さを感じている人の方が多いのが現実ではないでしょうか。
制度を作る側は、「不正を防ぐこと」だけでなく、「普通の人が迷わず手続きできること」も同じくらい重視するべきです。
専門家でも分からない制度は、すでに制度として複雑になりすぎています。
これから本当に必要なのは、さらなるルールの追加ではありません。
古い制度を整理し、不要な手続きを廃止し、誰でも一度で分かる仕組みに作り直すことです。
デジタル化とは、画面の上で手続きできるようにすることではなく、手続きそのものを減らすことだと思います。





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