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- モンゴルのマンション購入後に分かったこと――電気契約・保険、そして現地で頼れる人の大切さ
モンゴルのマンション購入後に分かったのは、電気契約や保険の確認、そして不在時にも相談できる現地の人の大切さでした。 今回、私のモンゴル法人所有するウランバートルの「SOLARISレジデンス」の管理側から、日本語ができる現地の知人を通じて、電気契約に関する連絡がありました。 必要と言われたのは、契約者となる私の「モンゴルの居住証明書」のコピーでした。私の場合は、在留カードの写真を提出することで対応できました。 また、物件の火災保険への加入についても提案がありました。 この二つの話を通じて、購入後の手続きと、現地に信頼できる人がいることの大切さを、あらためて感じました。 在留カードを持っていない購入者は、どうするのか 私はモンゴルの投資ビザを持ち、現地で暮らすための手続きも済ませています。 そのため、今回は手元にある在留カードの写真で対応できました。 そこで気になったのが、モンゴルに住まず、不動産だけを購入した人の場合です。 在留カードを持っていない場合、電気契約にはどのような書類や手続きが必要になるのでしょうか。 不動産を購入できることと、購入後に必要な契約手続きを進められることは、別に確認しておいた方がよい。 今回、実際に連絡を受けて、その点に気づきました。 ただし、在留カードがなければ契約できないと分かったわけではありません。代わりに使える書類や、別の手続きがあるかもしれません。 これから購入を検討する皆さんにも役立つよう、在留カードがない場合の対応方法を、知人を通じて管理側に確認してみようと思っています。回答が分かり次第、この記事にも追記します。 火災保険の案内――私の物件では年間約2万〜4万円との説明 併せて案内されたのが、物件の火災保険です。 現地の方から聞いた説明では、年間保険料の目安は、不動産の市場価格の約0.13〜0.20%。私の物件の場合は、年間およそ2万〜4万円とのことでした。 これは現時点で聞いた概算です。評価額や補償内容、円への換算によっても金額は変わるため、正式な見積もりで確認したいと思っています。 また、その方によると、現地では住宅の保険に加入する人はあまり多くなく、政府の補助がある住宅ローンでは加入を強制で求められるとのことでした。 この点は、現地で聞いた話として紹介し、具体的な条件は今後確認したいと思います。 気になるのは、マンションの漏水被害 保険の話の中で、私が特に気になったのは、上の階からの漏水です。現地でも、水漏れによって室内に被害が出たという事例は見かけるそうです。 マンションでは、自分の部屋を丁寧に使っていても、ほかの部屋から被害を受けることがあります。反対に、自分の部屋から水が漏れ、下の階に損害を与える可能性もあります。 「現地では保険に入る人が少ない」と聞いても、それだけで自分の物件にも備えがいらないとは判断できません。 保険料がいくらかだけでなく、何が起きた時に、どこまで補償されるのか。 火災や漏水による室内・家財の損害、ほかの部屋への賠償が補償に含まれるか、自己負担額や対象外となる条件も含めて、確認したうえで加入を検討したいと思っています。 電気も水道も、契約の案内が来る前から使えていました 面白いと感じたのは、私のマンションでは、今回の電気契約の案内が来る前から、電気も水道も使えていたことです。 しかも、使い始めてから、すでに半年以上が経過しています。その段階で、あらためて電気契約に必要な書類の連絡が来ました。 「今まで使えていたけれど、契約はこれからなのか」と、少し驚きました。 新築物件だからこその扱いなのかもしれません。 ただ、契約前の供給や料金の精算がどのような仕組みになっていたのかは、まだ確認していません。水道の契約状況も含め、知人を通じて聞いてみたいと思っています。 生活できていることと、自分名義の契約手続きが完了していることは、必ずしも同じではない。 これも、実際に暮らしてみて気づいたことの一つです。 3拠点生活だからこそ、現地で頼れる人が大切になる 今回、あらためて感じたのが、現地に信頼できる人がいることの大切さです。 私は、浜松の自宅、阿多古の古民家、モンゴルの住まいを行き来しています。 いつもウランバートルにいるわけではありません。 それでも、管理側からの連絡や書類の提出といった用事は、自分が現地にいる時だけに発生するものではありません。 今回は、日本語ができる知人が間に入ってくれたことで、何のために、どの書類が必要なのかを理解し、対応できました。 自分が不在の時にも、連絡を伝えてくれたり、分からないことを確認してくれたりする人がいる。それは、海外に住まいを持つうえで、大きな支えになります。 言葉が通じるだけでなく、安心して相談できること。私のように複数の拠点を行き来する暮らしでは、そうした関係が特に大切なのだと思います。 モンゴルのマンション購入後に、初めて見えてきたこと 不動産を選ぶ時は、価格や立地、部屋の広さ、建物の設備に目が向きます。 しかし、購入後には、電気などの契約、管理側とのやり取り、保険や修繕といったことも関わってきます。 海外で不動産を持つというのは、物件を買うだけでなく、その後も維持・管理していくことです。 今回の連絡は、そのことを実感する機会になりました。 これからも、実際に所有して初めて分かったことを記録していきます。 在留カードがない場合の電気契約についても、対応方法が分かり次第、皆さんにお伝えします。 ※この記事は、SOLARISレジデンスの管理側から知人を通じて受けた連絡と、現地の方から聞いた説明をもとにしています。 在留カードの写真で対応できたのは私自身の事例であり、すべての物件に共通する条件とは限りません。保険料や加入条件・補償内容は、正式な見積もりや契約書で確認する予定です。 日本でも海外でも、自分で確かめてから紹介したい 私は、日本でもモンゴルでも、人の紹介や不動産、仕事、さまざまな手続きについて「紹介してほしい」と声をかけていただくことがあります。 頼っていただけるのは、ありがたいことです。 その中でも、特に慎重にしているのが、人の紹介です。 私にとって信頼できる方でも、紹介する相手との目的や考え方が合うとは限りません。 紹介することで、双方に新しい関係が生まれるからこそ、お互いの希望や事情を確かめ、無理のない形でつなぎたいと思っています。 頼ってくださる方も、紹介する方も、どちらも大切にしたい。それが、私が慎重になる理由です。 だからこそ、良いところだけでなく、気をつけたい点も一緒に伝えたいと思っています。 今回の電気契約も、私には在留カードがあったので対応できました。しかし、持っていない方も同じように進められるとは限りません。 自分ができたから大丈夫ではなく、紹介する相手の立場でも考えたい。 そのため、すぐに紹介せず、確認のために時間をいただくこともあります。 時には、「自分だけ良い思いをしたいのでは」と受け取られてしまうこともありますが、私の思いは少し違います。 頼ってくださった方だからこそ、不確かなまま勧めて、後で困ってほしくないのです。 すべてを事前に把握するのは難しくても、確かめたことと、まだ分からないことを分けて、正直に伝えることはできます。そのうえで、ご自身に合うかどうかを判断していただきたいと思っています。 「こんなはずではなかった」ではなく、「事前に聞いておいてよかった」と思っていただけるように。 今回の件も、対応方法まで確認してから、皆さんにお伝えしたいと思っています。
- 一台ずつ手作り、米国限定209台――速さと信頼を追求したスバルS209
前回の記事でスバルS209を紹介してから、この車にさらに興味が湧き、STI公式の開発動画を見てみました。 そこで知ったのは、性能の数字だけでは分からない、開発者たちの挑戦と葛藤、そして一台一台を仕上げる作り手のこだわりでした。速さを追い求めながら、最後までお客様の信頼を大切にする。その姿勢に、私は感動しました。 今回は、S209をさらに好きになった、その開発の物語を紹介します。 一台ずつ、匠の手で仕上げる――一日わずか二台のスバルS209 スバル エス・ツー・ゼロ・ナイン ( S209 )。2019年に米国向けに登場した、209台限定のSTIコンプリートカーです。 2.5L水平対向4気筒ターボ、最高出力341hp、6速マニュアル、AWD。車両重量の参考値は約1,581kg。専用ターボや足回り、ワイドボディ、カーボンルーフまで備えた特別な一台です。 しかし、STI公式の開発ドキュメンタリーを見て、私が惹かれたのは、その数字の背後にある物語でした。 100馬力以上も強力なライバルに、コーナリング性能で挑む。完成した試作車の性能を、熟練した作業者の手で一台ずつ再現する。そして発売前に問題が見つかれば、目標としてきたイベントへの参加を取りやめてでも品質を優先する。 S209には、速さを追求する情熱と、購入者の信頼を守ろうとする姿勢が込められていました。 464馬力のキャデラックに、コーナリングで挑む 公式動画によると、開発時に目標としたのはキャデラックATS-Vでした。米国の自動車誌が行う「Lightning Lap」で記録したタイムは2分59秒8。464馬力を持つ相手です。 S209の最高出力は341hp。その差は123hpあります。 STIが勝負をかけたのは、コーナリングでした。 タイヤ、サスペンション、車体、ブレーキ、空力を組み合わせ、ドライバーが安心して速く走れる車を作る。エンジンの力を十分に使える、車全体の仕上がりを目指したのです。 専用タイヤにも厳しい要求が出されました。 サーキットでの性能を高めながら、公道での安全性や耐摩耗性も確保する。その目標に、ダンロップの開発担当者は「できるわけないやろ」と感じたと語っています。 高温でも性能を発揮する材料の採用、タイヤのパターンや溝の配置、新しい試験機による評価。さまざまな検討を重ね、S209を支える専用タイヤが作られていきました。 プロが怖いと感じる車を、そのまま届けるわけにはいかない ところが、開発途中の試作車に対する山内選手の評価は厳しいものでした。 タイヤのグリップは高いのに、車体が十分に生かせていない。 高速からのブレーキングではリアが不安定になり、別の高速コーナーでは曲がりにくさが出る。アクセル操作に対する反応も強すぎて、力を調整しにくい。 性能を引き出すには、まだ課題がありました。 辰巳さんたち開発陣はその指摘を受け止め、スロットル特性やフレキシブルタワーバーを見直します。さらに、トランク内にリアのフレキシブルドロースティフナーを追加し、車体の応答と高速域の安定性を改善していきました。 目指したのは、ドライバーが車を信頼し、思い切ってコーナーへ入れることです。プロの技術で何とか乗りこなせれば完成、という考えではありませんでした。 同じドライバー、同じ条件で、ATS-Vを1.2秒上回った 2018年秋、開発チームは完成した試作車を米国のバージニア・インターナショナル・レースウェイ、通称VIRへ持ち込みました。 日本から山内選手、米国からスコット氏が参加し、最終的な性能確認を行います。 そこで得られたのは、同じドライバー、同じ条件で、キャデラックATS-Vより1.2秒速いという結果でした。 これは公式動画で紹介されたSTIの社内比較テストの結果です。 雑誌の企画「Lightning Lap」本番の記録とは区別する必要があります。 それでも、100馬力以上の出力差をコーナリング性能で埋めるという挑戦に、確かな手応えを得た瞬間でした。開発陣が自信を持ったのも理解できます。 一台ずつ、匠の手で仕上げる――一日わずか二台のS209 S209は、ベースとなるWRX STIに専用の改装を施し、一台一台、熟練した作業者の手で仕上げられた車です。 製造を担った桐生工業では、選抜された作業者が、生産開始のおよそ1年前から訓練を重ねました。目指したのは、開発陣が作り上げた試作車の性能を、販売する209台すべてに再現することでした。 一台だけ優れた車を作ることと、同じ品質で繰り返し作ることには、別の難しさがあります。STIと製造現場が議論を交わし、そのための作業方法を詰めていきました。 そのこだわりは、ボルト一本の締め付けにも表れています。 動画で掲げられた方針は「無トルク公差」。許容範囲に収めるだけでなく、基準のトルク値を狙って締め付け、デジタルで測定し、チェックシートへ記録・確認していきます。これは測定誤差まで完全にゼロという意味ではなく、基準値を徹底して狙う製造方針として紹介されています。 一台の改装作業に38時間。生産できるのは、一日わずか二台。 専用部品を取り付け、それらが一台の車として狙いどおりに働くよう、人の手で丁寧に仕上げていく。その工程に、S209の価値を感じます。 私が惹かれるのは、209台という希少さだけではありません。その一台一台に、技術者の工夫と、作り手の時間が注ぎ込まれていることです。 発売前の耐久試験で、エンジンが止まった 2019年1月、S209はデトロイトのモーターショーで発表されました。 注目が集まり、発売へ向けて準備が進む中、耐久試験でエンジンの問題が発覚します。 公式動画では、長期間の使用を想定した厳しい負荷を、短期間に繰り返し与える試験だったと説明されています。そこで見つかった問題を解決するため、部品の仕様変更が必要になりました。 その結果、目標としてきたLightning Lapへの参加には間に合わなくなります。 チームが選んだのは、その年に予定していた参加の取りやめでした。 速さを証明する舞台に立ちたい。その思いは強かったはずです。しかし、もともとの目的は、米国の購入者にも高品質なSTIコンプリートカーを届けることでした。 記録への挑戦は、その実力を示す手段の一つ。購入者へ届ける品質が、最優先だったのです。 鍛造部品をやめる決断にも、車づくりの考え方が表れている 動画によると、検証の結果、問題の部品を量産のEJ25と同じ鋳造品へ戻すことで、耐久性の問題が解消され、エンジン性能にも影響がないことが確認されました。 STIの最終仕様発表でも、ピストンとコネクティングロッドを開発段階の鍛造から鋳造へ変更したこと、信頼性・耐久性の向上が目的で、性能数値への影響はないことが明記されています。 この話は、私にとって特に印象的でした。 「鍛造」「専用」「高価」といった言葉には、特別な魅力があります。 しかし、車は部品を組み合わせた全体で評価するものです。材料や製法だけで、完成車の優劣が決まるわけではありません。 S209の開発陣は、発表時に評価された仕様であっても、必要なら変更しました。 購入者が実際に使うときの信頼性を優先した。その判断に、この車を作る人たちの姿勢が表れています。 341馬力の背後にあった、人の仕事 その後、米国で開かれたメディア向け試乗会では、無理をせずに速く走れるという評価が寄せられたと、公式動画で紹介されています。 厳しい指摘を受けて改良を重ね、製造工程を磨き、耐久試験で見つかった問題も解決する。 S209は、そうした仕事の積み重ねによって購入者へ届けられました。 同条件の社内比較テストで、100馬力以上強力なライバルを上回ったこと。そして、実力を披露する予定を取りやめてでも、品質を優先したこと。 この二つを知ると、S209の見え方が変わります。 一台ずつ手作業で仕上げられた209台。その一台一台に、速さへの情熱と、お客様の信頼を守るための仕事が詰まっている。 私はこの開発物語を知って、S209をさらに魅力的な車だと感じました。 ※開発経緯、社内比較テスト、製造工程については、STI公式ドキュメンタリー「Story of The S209 From Japan with Love」などの内容をもとにまとめています。諸元と最終仕様はSTI公表資料を参照しています。社内比較テストの結果は、Lightning Lap本番の記録とは異なります。 STI公式の開発動画はこちら 開発ドキュメンタリー・第1話 関連するSTI公式動画 関連するSTI公式動画 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
- スバルWRX STIは世界でなぜ人気なのか――日本人が知らない4ドア・スーパーカーの実力
スバルWRX STIは、雪道や悪路、マン島TTの公道コースで実力を証明してきました。 スバルは、日本の自動車メーカーです。 日本でのスバルのイメージは、「アイサイトなどの安全装置が優れた車」というものです。それは確かにスバルの大きな強みです。 しかし海外の映像を見ると、スバルが評価されている理由は、それだけではないことが分かります。 スバルは、安全装置が優れた車というだけではなく、普通の道路や雪道、荒れた山道を、本当に速く、安定して走れる車なのです。 しかし、その実力を最も高く評価しているのは、日本人よりもアメリカやヨーロッパの人たちかもしれません。 日本人の多くは、スバルを普通の国産車だと思っています。 けれど実際には、雪道や荒れた道路を走り、マン島TTの公道記録まで持つ、世界でも珍しいメーカーです。 私自身、スバルを購入する機会があり、あらためてその実力と海外での人気を知って驚きました。 普通の道路をサーキットのように走れる車 スバルの本当の強さは、サーキット専用車のような速さだけではありません。 マン島TTのコースは、一般的なサーキットではありません。普段は住民が使う公道です。 路面の凹凸、ジャンプ、急カーブ、狭い道、民家、石垣、電柱、ガードレールなど、普通の道路にあるものがすべて存在します。 そこでWRX STIは、4ドアセダンの姿を保ちながら、スーパーカーやレーシングカーのような速度で走りました。 つまりスバルは、 サーキットで速い車ではなく、普通の道路をサーキットのように走れる車 なのです。 しかも、舗装された道路だけではありません。 雨、雪、凍結路、未舗装路、山道にも強い。 これは、フェラーリやランボルギーニのような一般的なスーパーカーとは違う、スバル独自の魅力です。 マン島TTで示した4ドアセダンの実力 マン島TTの4輪車記録は、1990年にイギリスのローバー827 Vitesseが作ったのが始まりでした。 その後、スバルが記録を更新していきます。 2011年には、マーク・ヒギンズがほぼ市販車に近いWRX STIセダンで記録を更新しました。 2014年にも、WRX STIが再び記録を更新。 そして2016年には、スバルWRX STI Time Attackが17分35秒139、平均速度207.17km/hという記録を打ち立てました。 この記録は、現在も4輪車の記録として破られていません。 2016年の車両は、スバル・オブ・アメリカ、英国のプロドライブ、STIが共同で開発した専用車です。約600馬力のエンジン、専用サスペンション、空力パーツ、ロールケージなどを備えていました。 しかし、ここで重要なのは、最初から600馬力のレーシングカーだったわけではないということです。 2011年と2014年には、ほぼ市販車に近いWRX STIが、同じマン島の公道コースで記録を作っていました。 同じドライバーが記録を更新した この記録の物語をさらに面白くしているのが、ドライバーです。 2011年、2014年、2016年の走行を担当したのは、イギリスのラリードライバー、マーク・ヒギン Subaru WRX STI Type RA――ルーマニア山岳道路 Subaru WRX STI Type RA Romania Record ルーマニアの有名な山岳道路、トランスファガラシャンで、マーク・ヒギンズがWRX STI Type RAを運転しています。 この道路は、急カーブと高低差が連続することで知られ、「世界で最も素晴らしい道路のひとつ」とも評価されています。そこでスバルがタイムアタックを行い、山道でもWRX STIの四輪駆動とコーナリング性能を見せました。 2016年にマン島TTコースで記録を作った特別仕様車 Subaru WRX STI Time Attack ドライバー:マーク・ヒギンズ 開発:スバル・オブ・アメリカ+英国プロドライブ 技術支援:STI エンジン:2.0L水平対向4気筒ターボ 最高出力:約600馬力 コース:約60km 記録:17分35秒139 平均速度:約207.17km/h 最高速度:約290km/h 市販車のWRX STIを少し改造した車ではなく、マン島専用に作られた本格的なタイムアタック車です。プロドライブによれば、性格としては「WRCラリーカー40%、サーキットレーシングカー60%」に近い車両でした。 マン島TTは、公道を閉鎖して走る全長約60kmの非常に危険なコースです。民家や石垣、電柱、ジャンプ、ブラインドコーナーが連続するため、平均207km/hという数字は、一般的なサーキットの平均速度とはまったく意味が違います。 特に驚くのは、コース途中にある「家のすぐ横」を、約200km/h以上で通過していることです。画像の字幕にある「600馬力の専用車で走ります」は正確で、この映像はCGではなく、実際の記録走行です。スバル公式も、STIとプロドライブが共同開発した専用車であることを発表しています。 もし同じマーク・ヒギンズが、ポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニ、日産GT-Rなどでマン島TTに挑戦したら、どの車が最も速いのでしょうか。 そんな比較も見てみたいと思います。 しかし、マン島のような公道では、最高出力だけでは勝てません。 路面への対応力、四輪駆動、サスペンション、車体の安定性、そしてドライバーとの信頼関係が必要です。 その過酷な場所で、4ドアセダンのスバルWRX STIが歴代記録を更新し、現在も4輪車記録を保持しています。 市販車では歴代最強クラスのエス・ツー・ゼロ・ナイン ( S209 ) 最後に紹介したいのが、北米限定で販売されたスバルエス・ツー・ゼロ・ナインです。 エス・ツー・ゼロ・ナインはマン島TT専用車ではなく、実際に販売された市販車です。 2.5L水平対向4気筒ターボエンジンを搭載し、 最高出力は341馬力。 STI公式でも、歴代STIモデルで最高出力を誇る市販車とされています。 ワイドボディを備え、軽量化と低重心化のためにカーボンルーフまで採用されています。 エス・ツー・ゼロ・ナイン(S209) エンジン:2.5L水平対向4気筒ターボ 最高出力:341馬力 4WD(AWD) 特徴:STI歴代モデル最高出力クラスの市販車 ターボ:S209専用ターボ ECU:専用セッティング 冷却:インタークーラー・ウォータースプレー サスペンション:S209専用 ブレーキ:強化ブレーキ ボディ:専用ワイドボディ ルーフ:カーボンルーフ タイヤ:前後265mm幅 タイヤサイズ:265/35R19 車両重量は3,485ポンド、約1,581kg(約1.58トン) 生産台数:209台限定 しかも、エス・ツー・ゼロ・ナインは4ドアセダンです。 市販車でありながら、サーキットを本格的に走れる性能を持ち、雪道や山道にも対応できる。生産台数も限られた、非常に希少なモデルです。 S209が気になり、さらに調べてみると、一台ずつ手作業で仕上げる職人たちのこだわりと、速さだけでなくお客様の信頼を守り抜く開発者の姿勢に感動しました。続きの記事で、その開発の物語を紹介しています。 ▶ 一台ずつ手作り、米国限定209台――速さと信頼を追求したスバルS209 S209の中古相場 S209は209台限定ということもあり、中古価格もかなり高値を維持しています。 新車価格は約6.4万ドル「当時の為替では日本円にして約690万円」でしたが、2026年現在、海外では状態の良い車両で1,000万〜1,400万円前後がひとつの目安です。 日本国内では流通台数そのものが非常に少なく、低走行車では1,500万〜1,800万円前後で販売される例もあります。 現在でも大きく値崩れしておらず、すでに普通の中古車というよりコレクターズカーに近い存在になっています。 また、日本ではほとんど市場に出ない希少車ですが、低走行の良好な個体になると、過去では2,000万円以上の価格が付くこともあるといわれています。。 流通台数は少ないものの、中古車情報をこまめにチェックしていれば、タイミング次第では手に入れるチャンスもありそうです。 浜松市浜名区に走行わずか45km・新車未登録のS209が掲載されていますが、価格は「応談」です マン島TTのWRX STI Time Attackが「公道を走るレーシングカー」だとすれば、エス・ツー・ゼロ・ナインは「日常でも乗れる4ドア・スーパーカー」といえるでしょう。 スバルは、日本ではアイサイトなど安全装置の評価が高い車として知られています。 しかし本当の魅力は、それだけではありません。 スバルは、雪道や悪路、山道、そしてマン島TTのような過酷な公道まで走れる、実力のある自動車メーカーです。 日本人が普通の国産車だと思っているスバルは、海外では高性能なAWDスポーツブランドとして評価されています。 日本人が乗っているのに、日本人が一番その価値を知らない車。 それが、スバルなのかもしれません。 日本では普通のセダンに見えるスバル。 しかし海外の映像を見ると、その正体はまったく違って見えてきます。 スバルは、派手なスーパーカーではありません。 けれど、普通の道路をスーパーカーのように走り、雪道や悪路にも強い。 それが、スバルという日本車の、本当の実力なのだと思います。 Subaru WRX STI Type RA――ルーマニア山岳道路 №2 Subaru WRX STI Type RA Romania Record 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
- AIは、教えて終わりではない――メモリ交換や修理で気づいた「AI教室」の可能性
3日ほど前からパソコンの動きが悪くなり、今日はついに作業ができなくなりました。 AIに相談すると、私の使い方ではメモリが足りていない可能性を指摘されました。 さっそくメモリを交換したところ、無事にさくさく動くようになりました。 昔なら、パソコン本体を購入した店やOA機器の業者へ持ち込み、原因の相談、見積もり、修理と進んでいたと思います。今回は分からない画面や部品をAIに見せ、その場で一つずつ相談しながら、自分で作業できました。 人に相談するときには、相手が商売をしていることも考えます。 親身に対応してくれる店がある一方で、提案する側の利益や事情が説明に影響することもあるでしょう。 AIにも、こちらの話に合わせすぎたり、間違った答えを出したりする弱点はあります。 それでも今回は、修理や部品の販売で利益を得る立場ではない相手に、気兼ねなく何度も質問できました。 AIを使っていて特に面白いのは、教えてもらいながら実践するうちに、自分も学べることです。 最初は意味の分からなかった専門用語も、目の前の部品や画面と結び付けて説明してもらうと理解しやすくなります。 「ここを確認するのはなぜか」「この数字は何を示しているのか」と聞きながら手を動かすうちに、パソコンの仕組みも少しずつ分かってきます。 作業が終わったときには、パソコンが直っているだけでなく、自分にも知識が残ります。 その知識がつくと、今度は「それなら、ここをこうした方がもっとよくなるのでは?」と、自分から提案できるようになります。ただ教わるだけで終わらず、AIと一緒に改善策を考える。ここが面白いところです。 この感覚は、パソコンが普及し始めたころにも似ています。 パソコンという道具を得たことで、それまで表に出る機会のなかった能力を発揮し、仕事に生かせるようになった人たちがいます。 AIも、今まで気付かなかった人の能力を引き出す道具になるのではないでしょうか。 私はパソコンの専門知識が豊富なわけではありません。 ただ、現物を見ながら手を動かすことはできます。私のように、知識がないだけで、ある程度器用な人にとって、いつでも質問できるAIがある今は最高の環境かもしれません。 特に可能性を感じるのが、旧車の修理です。 古い車では純正部品が廃盤になっていることもあります。 そんなとき、同じ車に乗る人がネット上に残した修理記録を手がかりに、代用できそうな部品や修理方法を探せます。 AIに相談しながら寸法や仕様を調べれば、部品の構造まで学ぶきっかけにもなります。 もちろん、AIの提案をそのまま信じて作業するわけにはいきません。 特に安全に関わる部分は、現物や整備資料を確認し、必要なら専門家に相談することが大切です。 しかし、AIに必要なことを聞き、自分の手で実践することで、今まで分からなかった構造や仕組みが見えてきます。 画面の中で答えを聞くだけではなく、実物に触れ、自分の目で確かめる。 AIの説明と目の前の現実が違えば、それもまた質問して考える。 必要なことを聞き、自分で実践し、肌で現実を見極める。まさに「AI教室」です。 今回、パソコンの部品代には少し高く驚きました。 それでも、記事を書き、画像を扱い、AIを使いながら作業する私にとって、パソコンの環境を整えることは避けて通れません。 そしてメモリ交換を通じて、快適な作業環境だけでなく、「自分で解決できた」という経験と新しい知識も得られました。 AIに聞く。 実際にやってみる。 仕組みを知り、次は自分から改善を提案する。 この繰り返しが、これまで隠れていた人の能力を引き出し、DIYをもっと身近で面白いものにしていくと思います。 特に、物事を覚えるのが苦手で、これまで自分には向いていないと思っていた人に可能性を感じます。 部品の名前や専門用語を全部暗記していなくても、必要なときにAIに聞き、実物を見ながら考えられます。記憶力と、仕組みを理解する力や改善を思いつく力は別です。 AIが「覚えておく」部分を助けてくれれば、これまで見えなかった才能を発揮する人が、これから多く現れるのではないでしょうか。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
- なぜ「人と接せず、責任の少ない仕事」が選ばれるのか――日本人の働き方の変化が映す経済の壁
昭和から令和にかけて起きた日本人の働き方の変化は、個人の価値観だけでなく、日本経済の成長にも大きな影響を与えているように感じます。 現在の日本では、「できるだけ人と接しない仕事」を希望する人が増えているといわれています。 昭和を生きてきた私には、以前はその感覚がよく分かりませんでした。 しかし、長年続けてきた経営から引退し、社会との距離を少し置いてみたことで、その理由がようやく理解できるようになりました。 昭和の時代は、高級車やマイホームを手に入れること、会社で出世すること、自分で事業を始めることなどが、多くの人にとって分かりやすい目標でした。 周囲から認められることが励みとなり、仕事を趣味のように楽しむ人も少なくありませんでした。 取引先や勤務先を自分の会社のように感じ、その成長を願いながら働くことに、喜びや充実感を見いだせる時代でもありました。 当時の社会や政策も、努力して働き、収入を増やし、物を所有するという生き方を後押ししていたように思います。 しかし、令和になり、社会の仕組みも人々の価値観も大きく変わりました。 真面目に働いても収入が思うように増えず、税金や社会保険料などの負担が重く感じられることもあります。 努力が必ずしも暮らしの豊かさにつながらないと感じる人が増えれば、仕事や人間関係と距離を置きたくなるのも、自然な流れなのかもしれません。 私も引退して初めて、外からの評価を求め続ける生き方だけが、幸せではないと気づきました。 これから大切になるのは、他人や社会の評価に振り回されない「精神的な自立」だと思います。 必要以上に人と比べず、自分にとって本当に必要な物や時間を見極める。外部への依存を少しずつ減らし、自分らしい暮らしを整えていく。 その先に、経済的な自由だけでは得られない、心の自由や満足感があるのではないでしょうか。 「人と接しない仕事」が選ばれる背景には、単に人付き合いを避けたいという理由だけではなく、自分の時間や心を守りながら生きたいという、新しい価値観があるのだと思います。 昭和の生き方が間違っていたわけでも、令和の若者が努力をしなくなったわけでもありません。社会が変われば、幸せの形や働き方も変わります。 これからは、周囲からどう見られるかではなく、自分がどのように生きたいのかを、自分自身で選ぶ時代なのだと思います。 一方で、社会全体がこのような方向へ進むと、経営者にとっては難しい問題も生まれます。 働く人が自分の時間や心を守ることは大切です。 しかし、会社や組織を動かすためには、誰かが責任を引き受け、周囲と協力しながら仕事を前へ進めなければなりません。 近年は、失敗を恐れたり、少しでも責任を負うことを避けたりする人が増えているようにも感じます。経営者の立場から見ると、責任を持って仕事を任せられる人を見つけ、育てていくことが、以前より難しくなっているのではないでしょうか。 もちろん、これは働く人だけの問題ではありません。責任ばかりが増え、それに見合った評価や待遇が得られなければ、責任を引き受けたいと思う人が減るのも当然です。 会社側にも、責任と報酬のバランスを整え、失敗してもやり直せる環境をつくる努力が求められます。 こうした日本社会の変化を深く考えると、現在の日本は、経済成長が非常に難しい局面に入っていると感じます。 働く人は、負担や責任をできるだけ減らし、自分の生活と心を守ろうとする。 一方、経営者は、責任を持って会社を支えてくれる人材を確保することが難しくなっています。 さらに、真面目に働いたり、新しい事業に挑戦したりしても、その努力に見合う成果を得にくい社会になれば、あえてリスクを引き受けようとする人は減っていきます。 新しい会社や産業を生み出すためには、失敗を恐れず挑戦する人と、その挑戦を支える人の存在が欠かせません。 個人が自分らしく生きることは大切です。しかし、誰もが責任や人間関係を避ける方向へ進めば、社会全体を成長させる力は弱くなってしまいます。 働く人の自由や心の安定を守りながら、努力や責任、挑戦が正当に報われる仕組みをつくれるかどうか。 これは、これからの経営者だけでなく、日本社会全体にとって避けて通れない大きな課題だと思います。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
- 大雨の日を利用して、浜名湖の船の洗浄
今日は浜松が大雨だったため、どうせ濡れる作業ならと、浜名湖に置いてある船の洗浄に来ました。 レンタルした高圧洗浄機を使い、まずは船体にたまった長年の汚れを落としていきます。 しばらく手を入れられず傷んでいた船も、本来の姿を取り戻してきました。時間はかかりますが、古い船がきれいになっていく様子を見るのは、やはりうれしいものです。 これからも無理をせず、楽しみながら少しずつ仕上げていきたいと思います。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
- 25年以上前に購入した船の再生――10年来の構想がようやく動き出す
この船体を購入したのは、今から25年以上前のことです。今回、長年構想してきた船の再生に、ようやく取りかかることができました。 の船体を購入したのは、今から約25年以上前のことです。 10年以上前から思い描いていたドレスアップを、今回ようやく形にできそうです。古いものに手を入れ、少しずつきれいに仕上げていく時間は、私にとって大きな楽しみでもあります。 今回は、長く放置していた間に盗まれてしまったフロントガラスを、自分の手で取り付けます。 以前は30フィートの船を所有していたこともありますが、維持費や扱いやすさを考えると、やはりこのくらいのサイズが私には一番合っていると感じます。 これからどのように変わっていくのか、作業の進捗も少しずつ紹介していきたいと思います。
- ついに、モンゴルでクマがゲルを襲撃――遊牧民生活に迫る身近な危険
私がモンゴルの記事を1,000本書くと知り、現地の知人たちが、さまざまな情報や写真を送ってくれるようになりました。 モンゴル北部で、クマが遊牧民のゲルを襲撃したとみられる出来事が起きました。 現地で撮影された映像はこちらです。 ▶︎ ゲルがクマに襲われた現場の映像を見る 記事にしたい材料は、まだたくさんあります。 しかし今回の「クマがゲルを襲った」という出来事は、モンゴルで今まさに起きている大きな問題です。そのため、ほかの記事よりも優先して取り上げることにしました。 日本にいるだけでは知ることのできない、モンゴルの日常や社会の変化。 これからも現地の人たちと一緒に、リアルなモンゴルの姿を記録していきたいと思います。 モンゴル北部のセレンゲ県フデル郡で、遊牧民が暮らしていたゲルにクマが侵入したとみられる出来事がありました。 現地から伝えられた映像には、外幕が大きく破れ、入口周辺の木材や家具、敷物などが散乱したゲルの姿が写っています。 幸い、襲われたときゲルの中に人はいなかったようで、人的被害はありませんでした。 しかし、もし夜間に家族がゲルの中で休んでいたら、重大な事故になっていた可能性があります。 これまでモンゴルでは、クマが山間部や郊外に出没したという情報はありました。 しかし今回は、単なる目撃ではありません。クマが人間の住居であるゲルに入り込み、実際に生活空間を破壊したとみられます。 なぜクマはゲルを襲ったのか 秋になると、クマは冬眠前にできるだけ多くの食料を確保しようとします。 ゲルの周辺には、食料や家畜の餌、ゴミなどが置かれていることがあります。クマにとって、それらの匂いは遠くからでも察知できる可能性があります。 また、森林や山の近くで暮らす遊牧民にとって、クマの生息地域と生活圏はもともと隣り合っています。人間の居住地が広がったというより、クマの側から見れば、以前からの行動範囲にゲルが建てられているともいえます。 モンゴルでも安全な場所とは限らない ウランバートルのような都市部では、クマの出没は珍しい出来事に感じられます。 しかし、モンゴルには広大な森林や山岳地帯があり、都市のすぐ近くにも野生動物が生息しています。人口が少なく、自然が身近な国だからこそ、人間と野生動物の距離は日本の都市部よりも近いのです。 今回の出来事は、モンゴルの自然の豊かさを示す一方で、自然の中で暮らすことの厳しさも教えています。 「人がいなかった」のは不幸中の幸い 壊されたゲルを見ると、クマの力がどれほど強いのかが分かります。 外幕だけでなく、内部の家具や生活用品まで破壊されており、ゲルが安全な避難場所になるとは限りません。クマに襲われた場合、ゲルの中に隠れていれば大丈夫というわけではないのです。 今回は人が不在だったため、命が失われずに済みました。しかし、今後同じ地域でクマが再び現れる可能性もあります。 食料やゴミを屋外に置かないこと、夜間に一人で外へ出ないこと、家畜の管理を強化することなど、これまで以上の対策が必要になるでしょう。 自然と共存する難しさ モンゴルでは、自然の中で遊牧生活を続ける人々が多くいます。 その生活は自由で美しく見える一方、厳しい寒さ、干ばつ、雪害、オオカミ、そしてクマなど、常に自然の脅威と隣り合わせです。 今回のゲル襲撃は、単なる珍しいニュースではありません。 人間の生活圏と野生動物の行動範囲が近づいていることを示す出来事です。 モンゴルでも、これからは「自然が豊かだから安全」ではなく、「自然が豊かだからこそ、危険にも備える」という考え方が必要になってくるのかもしれません。 幸い今回は人的被害がありませんでした。しかし、次も同じとは限りません。 モンゴルのゲルがクマに襲われた今回の出来事は、自然と共存することの難しさを、改めて私たちに突きつけています。 掲載日:2026年9月23日 発生・情報確認:2026年9月22日ごろ 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
- 専門家でも迷う日本の制度、一般の人に理解しろという日本
専門家でも迷う日本の制度――なぜここまで複雑になったのか ここ5年ほど、さまざまな手続きをする中で、「以前よりずいぶん複雑になったな」と感じることが増えました。 役所の手続き、銀行、会社関係、不動産、車やバイクの名義変更、海外送金など。 もちろん、私自身の年齢や、扱う手続きの種類が増えたこともあると思います。 それでも、以前なら比較的簡単に済んでいたことに、多くの書類や確認が必要になったと感じる場面があります。 特に困るのは、分からないから専門家に聞いても、その場ですぐ答えが出ないことがあることです。 行政書士、司法書士、税理士、銀行など、それぞれの専門分野の方に確認しても、制度が複雑だったり個別事情が絡んだりして、一度では結論が出ないことがあります。 役所へ問い合わせても、別の部署へ確認することになる場合があります。 専門家でも確認が必要な制度を、一般の人が最初からすべて理解して正しく手続きするのは、なかなか難しいことだと思います。 デジタル化したのに、なぜ手間は減らないのか 本来、デジタル化には、人の手間を減らすという大きな利点があるはずです。 ところが実際に手続きをしていると、 紙に書いていた内容を画面に入力するようになっただけで、必要な情報そのものはあまり減っていない――そんな場面にも出会います。 さらに、暗証番号、本人確認、認証コード、専用アプリなど、新しく必要になったものもあります。 もちろん、これらには理由があります。 不正利用の防止、個人情報の保護、マネーロンダリング対策など、以前より厳格な確認が必要になった分野もあります。 私自身、海外送金などを経験しているので、確認をなくせばいいとは思っていません。 ただ、安全性を高めながら、利用する側の手間をもっと減らすことはできないのだろうかとは感じます。 一度伝えた情報を、なぜ何度も書くのだろう 特に不思議に感じるのが、すでに登録されている情報を、別の手続きでもう一度入力したり、証明書を取得して提出したりする場面です。 法人番号や住所など、すでに公的に登録されている情報もあります。 もちろん、行政機関の情報共有には個人情報保護や法律上の制約があるでしょう。 それでも、本人の同意を前提として、 一度登録した情報を必要な手続きに利用する。住所などを変更したら、関連する手続きにも反映する。必要な書類を、その人の状況に応じてAIが案内する。 そんな仕組みがもっと広がれば、かなり楽になると思います。 AI時代だからこそ「制度そのもの」を分かりやすく これからAIがさらに進化すれば、複雑な制度を説明すること自体は、以前より簡単になるでしょう。 しかし、制度そのものが複雑なままなら、AIに説明してもらわなければ普通の人には分からない社会になってしまいます。 それでは少し本末転倒な気もします。 新しいシステムを追加するだけではなく、古くなった手続きや重複している確認を整理する。 そして、初めて手続きする人でも迷いにくい仕組みにする。 こちらもデジタル化と同じくらい重要ではないでしょうか。 デジタル化とは、手続きを画面に移すことだけではない 私はデジタル化そのものには賛成です。 便利になったこともたくさんあります。 だからこそ、次の段階では、 「紙をデジタルに置き換える」から、「そもそも必要のない手続きを減らす」へ 進んでほしいと思います。 専門家でも確認に時間がかかる制度なら、一般の人が迷うのは当然です。 不正を防ぎ、安全性を守ること。 そして、普通に生活している人が迷わず手続きできること。 この二つを両立させることが、本当の意味で便利なデジタル化なのではないか。 さまざまな手続きを実際に経験する中で、最近そんなことを感じています。 この形なら、元の主張はほぼ変えていません。ただ、「責任逃れ」「現実ではないでしょうか」など相手を責めて見える部分を減らし、自分の経験→疑問→改善案の順にしました。 タイトルも今の「専門家でも分からない制度を、一般の人に理解しろという日本」より、好感度を優先するなら、 「専門家でも迷う日本の制度――デジタル化しても、なぜ手続きは簡単にならないのか」 くらいがちょうどいいと思います。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
- 古民家DIYの費用は記録を残す――無償・格安で譲り受けた場合は注意
古民家DIYの費用は領収書と記録を残しておく 古民家を無償や格安で譲り受け、自分で少しずつ修理やDIYをしている方もいると思います。 古民家を自分で修理していると、古民家DIYの費用は少しずつ積み重なっていきます。 私自身も古民家を自分で直しているため、材料を買ったり、設備を交換したり、さまざまな費用がかかります。 こうした費用について最近改めて感じているのが、 「領収書や作業記録は、できるだけ残しておいた方がいい」 ということです。 今は売却するつもりがなくても、10年後、20年後に事情が変わるかもしれません。 特に、ほとんど価値がない状態の古民家を無償や格安で譲り受け、自分でお金と時間をかけて修復した結果、将来その不動産に思わぬ価値が付く可能性もあります。 その時になって、どれだけ費用をかけてきたのか説明しようとしても、領収書も記録もなければ証明することが難しくなります。 知人の旧車レストアで実際に起きたこと 私がこのことを強く意識するようになった理由の一つが、知人の経験です。 知人は安く購入した古い車を趣味でレストアしていました。 自分で部品を集め、時間をかけて修復していたところ、ここ数年の旧車価格の上昇によって、その車の価値が購入時より大きく上がりました。 その後、車を売却したところ税務上の確認を受けることになりました。 本人としては、安く買った車に部品代などをかけ、自分で長い時間をかけて直してきたわけです。 ところが、もともと趣味だったため、昔購入した部品や工具などの領収書や記録を十分残していませんでした。 その結果、実際にはかなりの費用をかけていたにもかかわらず、それを後から説明することが難しくなってしまいました。 なお、車の売却による所得がどの所得区分になるのか、また何が必要経費などとして認められるのかは、売買の状況や資産の性質によって異なります。 ここで伝えたいのは税金の細かな計算方法ではなく、「後から証明しようと思っても、記録がなければ難しい」ということです。 私自身も税務調査を何度も経験してきた 私自身、長年会社を経営してきた中で、税務調査も何度も経験しています。 制度上、すべての税務調査が必ず7年間さかのぼるという意味ではありません。 ただ、私の経験では、まず数年分を調べられ、その中で不正と判断されるような問題が見つかると、調査対象がさらに過去へ広がり、結果として7年分を確認されることがあります。 その経験があるため、私は今では、 「少なくとも7年間は説明できるように資料を残しておく」 くらいのつもりで考えています。 AIの進化で、税務調査も一昔前とは違う 私自身、長年会社を経営する中で何度も税務調査を経験してきましたが、最近の税務調査は一昔前とはかなり違ってきたと感じています。 現在は法人だけでなく、個人の所得税や消費税についても、AIやデータ分析を活用して調査対象を選定する仕組みが使われています。 国税庁は、申告内容や過去の調査情報、収集したさまざまな資料を分析し、申告漏れなどの可能性が高い納税者を把握するための予測モデルの構築・活用を進めています。 つまり今は、「たまたま見つからなければ大丈夫」という時代ではなく、膨大な情報の中から不自然な点を効率よく探せるようになってきています。 だからこそ私は、古民家のDIYのような趣味に近い支出であっても、領収書や写真、作業記録をきちんと残しておくことが、以前にも増して大切になっていると感じています。 昔なら「こんな細かなものまで必要なのか」と思ったような資料でも、後になって役に立つことがあります。 古民家のDIYも写真と領収書を残す 古民家のDIYでも同じだと思います。 例えば、 材料を購入した領収書 設備や部品の購入記録 業者に依頼した工事の請求書 修理前・修理中・完成後の写真 いつ、どこを修理したのかという記録 こうしたものを残しておけば、将来売却することになった場合にも、「この建物に何をしてきたのか」を説明しやすくなります。 もちろん、DIYに使った材料費や工具代がすべて税務上の取得費や経費として認められるという意味ではありません。 何が認められるかは内容によって異なるため、実際に売却する時には税務署や税理士への確認が必要です。 それでも、記録がなければ判断してもらうための材料そのものがありません。 だから私は、使えるかどうかを自分で決めて捨てるより、まず残しておく方がいいと考えています。 「売るつもりがない」からこそ忘れてしまう 古民家を手に入れた時には、 「一生ここを使うから売ることはない」 と思っているかもしれません。 私自身も、今使っている古民家を売ることを前提に修理しているわけではありません。 しかし人生は何が起こるか分かりません。 だからこそ、売却のためではなく、自分がこの建物に何をしてきたのかという記録として残しておく。 それくらいの感覚で十分だと思います。 DIYは完成したものだけでなく、そこに至るまでの過程にも価値があります。 領収書や写真を残しておくことも、長い目で見れば古民家を自分で直していく作業の一部なのかもしれません。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
- これからの日本の一般家庭に必要なのは「自分で直す力」と「時間の余裕」
これから必要になる「自分で直す力」 これからの日本では、物価や人件費の上昇、人手不足などによって、身の回りのものを修理したり維持したりする費用も、これまで以上に負担になっていくのではないかと感じています。 家、車、家電、農機具など、生活していれば必ず何かが壊れます。 すべてを専門業者にお願いできれば楽ですが、修理する人そのものが不足し、費用も高くなっていけば、それが難しくなる家庭も増えてくるかもしれません。 私自身、経営を引退して時間に余裕ができてから、部品の手配から修理、整備まで、できることはなるべく自分でやるようになりました。 実際にやってみると、外部に依頼すればかなり費用がかかる作業でも、部品を自分で手配し、焦らず時間をかければ、意外と自分でできることがたくさんあります。 もちろん、電気工事など資格が必要な作業や、危険を伴う作業まで無理に自分でやる必要はありません。 それでも、「これは自分でできる」「これは専門家に頼む」という判断ができるだけでも大きな違いがあります。 そして今はYouTubeなどを探せば、車や家電、住宅設備など、さまざまな修理方法を動画で見ることができます。 昔なら専門家しか知らなかったような作業も、手順や必要な工具、失敗例まで事前に確認できるようになりました。 これは本当に大きな変化だと思います。 必要なのは技術だけではなく「時間」 ただ、自分で修理するようになって、もう一つ気づいたことがあります。 自分で直すために一番必要なのは、技術以上に「時間の余裕」なのかもしれません。 調べる時間、部品を探す時間、失敗してやり直す時間。 時間に追われていれば、多少高くても誰かに頼むしかありません。 これは修理だけの話ではないと思います。 親の介護、子育て、家の手入れ、地域との付き合いなども、お金だけでは解決できず、最後に必要になるのは人の時間です。 私自身、仕事をしていた頃にはできなかったことを、引退して時間ができたことで、ずいぶん自分でできるようになりました。 だから最近は、これからの日本で本当に大切になるのは、単に収入を増やすことだけではなく、一人ひとりが自分の生活に使える時間をどう確保するかではないかと感じています。 長い休暇を取りやすくしたり、働き方そのものを見直したりすることも、その一つかもしれません。 「自分でできることは自分でやる。でも、無理なことは専門家に任せる。」 そんな選択ができる知識と、焦らず取り組める時間。 これからは、こうした「自分で直す力」も、生活を守るための一つの力になっていくのではないかと感じています。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
- 長年の取引先との信頼関係――30年以上の付き合いで感じたこと
今振り返ると、長年の取引先との信頼関係は、仕事を続けてきた中で得た大切な財産の一つだったと感じています。 思い返してみると、今もお付き合いしている業者の多くとは、もう30年以上の関係になります。 若い頃から仕事を続ける中で、良い時もあれば、うまくいかない時もありました。それでも長い間付き合っていただけたことは、本当にありがたいことだと思います。 これだけ長く付き合っていると、単なる仕事上の取引先という感覚ではなく、どこか親戚のような存在になってきます。 本当に困った時には自然と助け合える。 若い頃には、それがどれほどありがたいことなのか、今ほど分かっていなかったかもしれません。 特に経営を引退してからは、仕事上の損得や立場から少し離れたことで、以前よりも素直で気持ちのよい付き合いができるようになった気がします。 長年の取引を通じて少しずつ積み重ねてきた信頼関係は、お金を出してすぐに作れるものではありません。 年齢を重ねた今になって、その価値を以前より強く感じています。 仕事をして残ったものは、お金や会社だけではありません。 30年以上という時間の中で築いてきた人とのつながりも、私にとって大切な財産の一つなのだと思います。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/












