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- 浜松には17.5kmの巨大防潮堤がある――人口減少時代、「水害にも強い街」で移住先に選ばれる都市へ
浜松市の水害対策は、これから人口減少が進む中で、移住先として選ばれる都市になるためにも重要だと感じています。 日本全体で人口減少が進むこれからの時代、私はすべての都市が同じように人口を維持できるとは思っていません。 人が減れば、これからは自治体にとっても、 「どこに住むか」「どこに家を買うか」「どこで老後を暮らすか」 という選択の中で、選ばれることがますます重要になると思います。 では、その時に何が街の価値になるのでしょうか。 仕事、交通、医療、買い物、住宅価格、自然環境。 いろいろあります。 しかし最近の私は、そこにもう一つ、 「災害に強く、安心して暮らせること」 が非常に大きな条件として加わってくるのではないかと感じています。 「明日は自分の街かもしれない」と思うようになった このところニュースを見るたびに、全国各地で大雨による水害を目にすることが増えました。 以前なら「大変な災害だ」と見ていたものが、最近は違って見えます。 「明日は自分の住んでいるところかもしれない」 そんな恐怖を感じるようになりました。 特に怖いのが河川の氾濫です。 住宅や車が水につかり、道路が寸断され、時には人命まで失われる。 これだけ各地で大きな水害を見るようになると、河川氾濫への備えは、防災だけでなくこれからの街の価値を左右する重要な要素になるのではないでしょうか。 昔の私は、川が氾濫することなど、ほとんど想像していませんでした。 むしろ川のそばは景色がよく、水が身近にあり、風も通る。 「川の近くは良い場所だ」 と思っていたくらいです。 ところが今は、その感覚が大きく変わりました。 以前は魅力だと思っていた川が、大雨の日には怖い存在に見えるようになりました。 もちろん、現在の馬込川が氾濫したという話ではありませんし、これからいつ氾濫するのかを私に予測できるわけでもありません。 私が心配しているのは、全国各地でこれまで想定していなかったような大雨や水害を目にする機会が増え、 「過去に大丈夫だったから、これからも大丈夫」 とは考えにくくなってきたことです。 馬込川についても、必要以上に危険をあおりたいわけではありません。 むしろ、大きな被害が起きていない今だからこそ、現在の雨の降り方を前提に、河川や堤防、排水能力を改めて確認していただきたいと思っています。 そして、必要な場所があれば、できる対策から先回りして進めていただきたい。 災害が起きてから対策を求めるのではなく、何も起きていないうちに備えてほしい。 それが、今の私が浜松市に一番お願いしたいことです。 街に近い馬込川だからこそ、被害が心配 特に私が気になるのが馬込川です。 馬込川は浜松の中心市街地を流れる河川です。 静岡県自身も、馬込川について河川整備を進めてきたものの、「治水安全度は未だ十分ではない」としています。また、松江観測地点では過去に3年連続ではん濫危険水位を超えたことも報告されています。 これだけ街に近い川で大規模な氾濫が起きれば、住宅だけの問題ではありません。 店舗、会社、道路、車、設備など、街の経済活動そのものにも影響します。 実際、私はガレージを造ることをためらっている これは私にとって単なるニュースではありません。 私は車が好きなので、本来ならきちんとしたガレージを造りたいと思っています。 しかし最近の水害を見ると、正直なところ、怖くて今は造る気になれません。 数百万円をかけてガレージを造り、大切な車や工具を置いても、一度浸水すれば大きな被害になります。 これは小さな例ですが、同じことは住宅や店舗、工場にも言えると思います。 人は安心できない場所には、大きなお金をかけにくい。 逆に、 「この街なら安心して家を買える」「ここなら安心して設備に投資できる」 と思えることは、街の経済にとっても大きな価値になるはずです。 浜松にはすでに「安心をつくった」成功例がある だからこそ私が期待するのが、浜松にはすでに大規模な防災事業を実現した経験があることです。 浜松市沿岸域防潮堤です。 浜名湖今切口東岸から天竜川西岸まで約17.5kmにわたって整備され、2020年3月に本体工事が完成しました。 私自身、この防潮堤ができたことで、以前よりかなり安心感が増しました。 さらに馬込川河口では水門整備も進められており、防潮堤と水門によって大きな津波減災効果が期待されています。 つまり浜松には、 「災害が起きてから対応するのではなく、先に大きな備えをする」 という実績があります。 浜松市の水害対策を「街の価値」に 次は「水害にも強い浜松」へ だから私は、次は河川氾濫や豪雨への備えを、浜松のもう一つの強みにできないかと思っています。 堤防の強化だけではありません。 河道掘削、堆積した土砂の除去、排水設備、ポンプ、遊水機能など、専門家がその場所に最適な方法を判断すればいいと思います。 大切なのは、 「現在の雨の降り方を前提として、今の河川能力で十分なのか」 を継続して確認し、危険度の高い場所から先回りして対策することです。 浜松は、もともと「選ばれる都市」になれる条件が揃っている 私は浜松という街は、もともと非常に恵まれた環境にあると思っています。 静岡県内でも最大規模の都市でありながら、少し移動すれば自然がすぐそばにあります。 西へ行けば浜名湖。 南には遠州灘と、広大な日本3大砂丘の1つの中田島砂丘。 そして北へ向かえば、天竜区をはじめとする山や川に囲まれた大自然があります。 つまり浜松では、都市としての生活をしながら、 海、湖、山、川という全く違う自然環境に、比較的短時間で触れることができます。 これは人口が集中した大都市にはなかなかない魅力だと思います。 仕事や買い物、病院など都市生活に必要なものがありながら、休日になれば浜名湖へ行くことも、海を見ることも、山へ入ることもできる。 私自身、街中と天竜の自然の両方を行き来しているからこそ、この環境の良さを感じます。 だからこそ「安心して住める」をもう一つの強みに 人口減少が進めば、これからは単に人口を維持しようとするだけではなく、 「なぜこの街を選ぶのか」 という理由を持った都市が強くなると思います。 浜松にはすでに、 都市機能がある。仕事がある。浜名湖がある。海がある。砂丘がある。山と川がある。 これだけの材料があります。 そして沿岸部には、約17.5kmにわたる大規模な防潮堤も整備されました。 ここにもう一つ、 「大雨や河川氾濫にも強い街」 という安心感が加わればどうでしょうか。 私は、それが人口減少時代に浜松が移住先として選ばれる大きな理由の一つになり得ると思っています。 防災にお金を使うことは、単に災害を防ぐためだけではありません。 安心して家を買える。安心して子育てができる。安心して老後を暮らせる。 安心して事業や設備に投資できる。 その安心感をつくること自体が、これからの浜松への投資ではないでしょうか。 人口減少時代だからこそ、防災を「街の価値」に これから人口が減っていけば、すべての地域が今と同じように維持されるとは限りません。 人はより便利で、暮らしやすく、安心できる場所へ集まっていく可能性があります。 だから私は、浜松市の水害対策を単なる公共工事として考えるのではなく、人口減少時代に浜松が「選ばれる都市」になるための投資として考えてほしいと思っています。 浜松には仕事があり、交通の利便性もあり、海も山もあります。 そこへ、 「津波に備えている」「河川氾濫にも備えている」「大雨にも強い」 という安心感が加わる。 そうなれば、 「これからどこに住もうか」 と考えている人にとって、浜松を選ぶ理由の一つになるのではないでしょうか。 「災害に強い街」を浜松のブランドに 防災工事は、何も起きなければ成果が見えにくいものです。 しかし私は、 「何も起きなかった」ことこそ、防災の一番の成功 だと思います。 浜松市沿岸域防潮堤によって私自身が感じた安心感を、今度は河川についても感じられるようになってほしい。 そして将来、 「浜松は災害に強く、安心して暮らせる街だから選んだ」 と言って移住してくる人が増える。 水害対策には、そんな可能性もあると思っています。 津波に強い浜松から、水害にも強い浜松へ。 人口減少時代だからこそ、安心して住めることを浜松の大きな強みにしていただきたい。 これは、これからも浜松で暮らしていきたい一市民としてのお願いです。 別枠|浜松市沿岸域防潮堤は、どれほどの津波を想定しているのか 浜松では最大約14.9mという津波まで想定してシミュレーションし、17.5kmの防潮堤を整備している。 浜松市の資料では、沿岸部のレベル2津波高として、 9.2m、10.1m、11.6m、12.5m、13.3m、14.4m、14.5m、最大14.9m などが示されています。 つまり、場所によっては約15m級の最大クラスの津波まで想定したシミュレーションが行われています。 浜松市ホームページ 一方、防潮堤そのものは全長約17.5kmで、現在の県資料では高さT.P.+13~15m。2014年から整備が始まり、2020年3月に本体工事が完成しました。 静岡県公式サイト ここで重要なのは、 「15mの防潮堤だから15mまでの津波なら絶対に防げる」 という意味ではないことです。 最大クラスのレベル2津波については、完全に防ぐことだけを前提とせず、浸水範囲や浸水深を大幅に減らし、避難時間を確保して被害を小さくする「減災」という考え方です。 静岡県公式サイト 馬込川水門まで完成すると、さらに強くなる そして現在、防潮堤が途切れている馬込川河口には馬込川水門が建設されています。 水門本体は幅90m、30m幅のゲート3基、上端標高8m。左右の堤防や防潮堤とつないで津波の遡上を防ぐ構造です。右岸側では標高8~18mの防潮堤へ接続します。 静岡県公式サイト 静岡県の想定では、防潮堤と馬込川水門が一体となることで、最大クラスのレベル2津波に対して、 宅地の津波浸水面積:89%低減浸水深2m以上の宅地面積:98%低減 が期待されています。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
- 2026年9月末|個人サイトのアクセス数を公開――過去30日間で2,700閲覧、少しずつ「読まれるサイト」へ
個人サイトのアクセス数――過去30日間の結果 今回は、個人サイトのアクセス数が実際にどのように変化したのか、過去30日間の数字を見ながら振り返ってみます。 ホームページを本格的に作り始めてから、約2か月半が経ちました。 最初から大きなアクセスを狙っていたわけではありません。 むしろ私自身、 「個人がAIを使いながら記事を書き続けたら、ホームページはどこまで育つのか」 という実験に近い感覚で続けています。 記事数を増やし、過去の記事を直し、SEOを試し、Facebookにも投稿する。 最近では「後藤友亮AI」まで作り、自分がこれまで経験してきたことをAIにも少しずつ読ませ始めました。 そして2026年9月末。 Wixの過去30日間のアクセス解析を見ると、少し面白い変化が出てきました。 直近30日間の結果 Wixのアクセス解析では、次の結果となりました。 サイトのセッション数:704(前期比+25%) 閲覧数:2,700(+60%) ユニークユーザー数:315(+28%) ブログ訪問者数:268(+2%) エンゲージメント:80(-25%) 私が一番注目したのは、アクセスした人数以上に閲覧数が大きく伸びていることです。 2,700閲覧を704セッションで割ると、単純計算で1セッションあたり約3.8ページ。 一つの記事を読んで終わるのではなく、別の記事も見てもらえている可能性があります。 これは記事を大量に書いてきたことが、少しずつ効き始めているのかもしれません。 Googleからの流入も増えてきた 流入元を見ると、さらに興味深い結果でした。 直接流入:313(+150%) Googleオーガニック:161(+34%) Facebookオーガニック:159(-39%) Facebookからの流入は減っています。 しかし、その一方でGoogleからの自然検索が34%増え、直接流入は150%増えています。 これは私にとって結構うれしい変化です。 ホームページを始めた当初は、記事を書いてFacebookで紹介しなければ、ほとんど誰にも読まれませんでした。 ところが今は、Facebookだけに頼らず、人がサイトへ来る流れが少しずつ生まれています。 まだ小さな数字ですが、サイトの育ち方としてはこちらの方が面白いと思っています。 一番読まれたのは、予想外の記事だった そして今回も面白かったのが、人気記事です。 過去30日間で最も読まれたのは、 「バトエルデネとは? 日本では知られていないモンゴル相撲の英雄…」 91閲覧、平均閲覧時間58秒でした。 続いて、 テスラ「サイバーキャブ」62閲覧・27秒 外国人を増やしても日本の不動産は救えない59閲覧・1分 モンゴル銀行口座開設――口座をTDBで実際に作った私の経験56閲覧・1分9秒 私の引退後の働き方53閲覧・49秒 Eco Tower Oneを現地で見てきた53閲覧・27秒 と続きました。 テーマは見事なくらいバラバラです。 モンゴル、車、不動産、銀行、人生、建築。 これを見ると、最初から「このテーマだけに絞ろう」と決めなくて良かったのかもしれません。 閲覧数より面白かった「読まれている時間」 今回、もう一つ気づいたことがあります。 閲覧数だけでは、本当に読まれている記事は分からないということです。 例えば、 「モンゴル海外送金の現実」 は42閲覧ですが、平均閲覧時間は2分5秒。 さらに、 「AI時代、経営者が止めるべき仕事とは|業務自動化の判断基準」 は39閲覧ながら、平均閲覧時間が2分55秒ありました。 アクセス数だけなら上位ではありません。 しかし約3分読まれているとなると、記事への関心はかなり違います。 これからは「何人来たか」だけでなく、 何を、どれくらい読んでもらえたのか も見る必要がありそうです。 「後藤友亮AI」の記事も読まれ始めた 8月29日に公開した、 「本日、『後藤友亮AI』が完成しました!」 も36閲覧ありました。 さらに、 「経営者のAI活用――AIを使う社員の仕事量を判断できない時代」 は35閲覧、平均1分9秒。 まだ始めたばかりですが、AI関連の記事にも一定の関心があることが分かります。 現在は「後藤友亮AI」に、私が実際に書いた記事を一つずつ読ませています。 モンゴルの不動産、海外送金、銀行、生活、税金など、私自身が経験した情報をAIが検索して回答できる仕組みです。 これも今後どう育っていくのか、自分自身が楽しみにしています。 エンゲージメントは25%減った 一方、すべてが伸びたわけではありません。 エンゲージメントは80で、前期比25%減となりました。 Wixでいうエンゲージメントは、単にページを見るだけではなく、記事への反応や共有など、訪問者がサイト内で起こした積極的な行動を見る指標です。 閲覧数が60%増えたのに、エンゲージメントは減っています。 これは今後の課題です。 ただ、今の段階ではまず「検索される」「来てもらう」「読んでもらう」という土台を作っている途中なので、私はそれほど気にしていません。 何が読まれるかは、書いてみないと分からない 約2か月半やってきて、一番感じるのはこれです。 自分が読まれると思った記事と、実際に読まれる記事は違います。 何気なく書いた記事が検索される。 かなり力を入れた記事が、ほとんど読まれない。 数週間たってから突然アクセスが増える記事もあります。 だから今は、最初から正解を当てようとは思わなくなりました。 まず書く。 数字を見る。 読まれた記事を強くする。 そこから関連記事を増やす。 この繰り返しでいいのだと思っています。 まだまだ、これからです 2,700閲覧という数字は、大きなサイトから見れば小さなものです。 しかし、ほぼゼロから自分で作り始めたサイトが、少しずつ検索され、知らない誰かに読まれるようになってきました。 しかも面白いのは、私はこれを仕事としてやっているわけではありません。 自分が経験したこと、疑問に思ったこと、海外で見たこと、車、AI、投資、人生。 好きなことを記録しています。 それが誰かの検索に引っかかり、誰かの役に立つ。 それで十分だと思っています。 そして今では、その記録を「後藤友亮AI」にも読ませ始めました。 書いた記事が蓄積され、その蓄積をAIが再び人に伝える。 ホームページを始めた時には、ここまでは考えていませんでした。 この先どうなるのか。 まだまだ実験は続きます。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
- モンゴルで口座開設する前に知っておきたいこと
モンゴル口座開設で知っておきたい主要銀行 今回は、モンゴル中央銀行や法律など、公表されている資料をもとに、モンゴルの主要銀行と預金保険制度について整理しました。 私自身が現在実際に利用して実体験できているのは、TDB(貿易開発銀行)とTransBank(交通開発銀行)です。 その他の銀行については、ネット上の情報だけで使い勝手まで判断するつもりはありません。 次回モンゴルへ行った際には、実際に各銀行を訪れ、外国人の口座開設条件、窓口対応、アプリ、送金、定期預金などを確認し、この記事に追記する予定です。 モンゴルには現在12の商業銀行がある モンゴル中央銀行は、現在営業している商業銀行として12行を掲載しています。2026年9月時点でも、この12行が銀行免許を持つ銀行として確認できます。 Монгол Улсын Төв Банк その12行は以下の通りです。 区分 銀行名 英語名 株式会社区分・上場 主要5行 ハーン銀行 Khan Bank 公開株式会社・上場 主要5行 貿易開発銀行 Trade and Development Bank(TDB) 公開株式会社・上場 主要5行 ゴロムト銀行 Golomt Bank 公開株式会社・上場 主要5行 ハス銀行 XacBank 公開株式会社・上場 主要5行 国立銀行 State Bank 公開株式会社・上場 その他 交通開発銀行 TransBank / Transportation and Development Bank 非公開株式会社 その他 アリグ銀行 Arig Bank 非公開株式会社 その他 チンギス・ハーン銀行 Chinggis Khaan Bank 非公開株式会社 その他 キャピトロン銀行 Capitron Bank 非公開株式会社 その他 モンゴル国立投資銀行 National Investment Bank of Mongolia 非公開株式会社 その他 ボグド銀行 Bogd Bank 公開株式会社・上場 その他 Mバンク M Bank 非公開株式会社 ※主要5行以外では、Bogd BankもIPOを実施しています。Bogd BankのIPOは2021年に実施されたことが確認できます。 Монгол Улсын Төв Банк 主要5銀行が銀行市場の大部分を占める モンゴルには12の商業銀行がありますが、規模は均等ではありません。 モンゴル中央銀行の資料では、 Khan Bank Trade and Development Bank(TDB) Golomt Bank XacBank State Bank の5行が、モンゴルの銀行部門の総資産のおよそ90%を占める主要銀行とされています。 Монгол Улсын Төв Банк つまり、12行あるとはいっても、モンゴルの銀行市場はこの5行を中心に構成されていると考えると分かりやすいでしょう。 一方で、TransBank(交通開発銀行)やBogd Bank、Capitron Bankなど、中規模・小規模の銀行も営業しています。 私が現在利用しているTransBankは、この主要5行には入っていません。 モンゴルの銀行は株式会社化が進んだ モンゴルでは銀行制度改革が進められ、主要5銀行は公開株式会社となり、株式市場への上場が進められました。 さらに主要5行以外では、Bogd BankもIPOを実施した公開株式会社です。 Монгол Улсын Төв Банк このため、モンゴルでは銀行についても、以前より株主構成や経営情報を市場に開示する仕組みが整えられてきています。 ただし、公開株式会社であることや上場していることだけで、銀行の安全性や使い勝手を判断できるわけではありません。 実際の窓口対応、アプリ、送金のしやすさ、外国人への対応などについては、別に確認する必要があります。 モンゴルにも預金保険制度がある モンゴルにも、日本と同じように預金者を保護するための預金保険制度があります。 モンゴルの預金保険法では、銀行に保険事故が発生した場合、 1預金者・1銀行あたり最大2,000万トゥグルグ まで補償されることになっています。 トゥグルグ建ての預金だけでなく、外貨預金も対象です。 Эрх зүйн мэдээллийн нэгдсэн систем 2026年9月時点の為替水準で考えると、 2,000万トゥグルグ=日本円でおよそ88万円前後 となります。 為替によって日本円換算額は変動するため、この記事では目安として約88万円としています。 複数の口座を持っていても補償額は増えない ここは注意が必要です。 同じ銀行に普通預金、定期預金など複数の口座を持っていたとしても、 口座ごとに2,000万トゥグルグが補償されるわけではありません。 同じ銀行にあるその人の預金を合算して、補償額が計算されます。 Эрх зүйн мэдээллийн нэгдсэн систем 例えば、同じ銀行に、 普通預金 1,500万トゥグルグ定期預金 2,000万トゥグルグ を持っていた場合、合計は3,500万トゥグルグになります。 しかし、預金保険による補償上限は最大2,000万トゥグルグです。 一方、別々の銀行に預金している場合は、それぞれの銀行ごとに預金保険が計算されます。 日本の預金保険制度と比べると補償額は小さい 日本では、一般的な利息の付く預金について、 1金融機関・1預金者あたり元本1,000万円までと、その利息が預金保険制度の対象になります。 それに対してモンゴルでは、上限が2,000万トゥグルグ、日本円で約88万円前後です。 日本と比べると、補償される金額にはかなり大きな差があります。 そのため、モンゴルで大きな金額を預金する場合には、 金利だけを見るのではなく、銀行そのものや預金保険制度について理解した上で利用することが重要だと思います。 金融庁「預金保険制度」 今回は公表されている資料まで 今回は、モンゴル中央銀行や法律など、公表されている情報を中心にまとめました。 私自身が実際に利用しているのは、現在のところTDBとTransBankです。 そのため、その他の銀行について、 「この銀行が使いやすい」 「外国人でも簡単に口座を開設できる」 「この銀行がおすすめ」 といったことを、ネット上の情報だけで判断するつもりはありません。 次回モンゴルで実際に確認して追記します 次回モンゴルを訪れた際には、できるだけ実際に銀行を訪問し、 外国人個人の口座開設条件 外国法人の口座開設条件 必要書類 窓口対応 英語対応 スマートフォンアプリ 海外送金 定期預金金利 外貨預金 ATMや支店の使いやすさ などを確認してみたいと思っています。 ネット上で調べられることと、実際に現地で利用して分かることには違いがあります。 今回の記事はまず「公表されている事実」を整理し、実際の使い勝手や現地で感じたことについては、次回モンゴルで確認したうえで追記していきます。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
- 浜松市 バス無料化を考える――高齢化と渋滞、これからの街
浜松市 バス無料化は現実的なのか 浜松市のバス無料化について考えてみると、これは単に「運賃を無料にする」という話だけではありません。 高齢者の移動手段の確保や渋滞の緩和、車の利用が減ることによるガソリン消費の削減、さらに人口減少を見据えたこれからの街づくりまで、さまざまな問題につながっています。 バスをもっと利用しやすくすることで、人の移動がどう変わり、浜松の街そのものがどう変わるのか。今回は、自分自身が実際に遠鉄バスを利用して感じたことも含めて考えてみました。 浜松市は、かなりの車社会です。 私自身も普段の移動はほとんど車ですが、ときどき遠鉄バスを利用します。 実際に乗ってみると、遠鉄バスには低床で乗り降りしやすい車両が導入されていて、高齢になって車を運転しなくなったときの移動手段としても、よく考えられていると感じます。 ただ、私の地域を走るバスを見ていると、ほとんど人が乗っていないことがあります。 せっかく大きなバスが走っているのに、乗客がほとんどいない。 では、なぜ乗らないのか。 自分が実際に利用してみると、その理由も少し分かる気がします。 私が一番感じるのは、運賃と待ち時間です。 一人ならまだよいのですが、夫婦二人で往復すると、それなりの金額になります。 買い物なら荷物もあります。 バス停まで歩き、バスを待ち、帰りも荷物を持って同じことを繰り返す。 行き先によっては、 「ここまで払うのなら、もう少し出してタクシーでもいいかな」 と思ってしまうことがあります。 まして自分の車を持っていれば、どうしても車を選んでしまいます。 浜松の場合、駅周辺でも比較的利用しやすい料金の駐車場があり、場所によっては1日打ち切り800円~1,000円程度で利用できるところもあります。 二人でバスを往復する料金と比べると、車なら荷物をそのまま積めて、待ち時間もなく、出発する時間も自由です。 駐車料金までそれほど高くないとなれば、どうしても、 「車で行こう」 となってしまいます。 これは、浜松で公共交通の利用を増やすうえで、かなり大きな壁だと思います。 そこで、ふと思いました。 「それなら、思い切ってバスを無料にしたらどうだろう」 無料なら、話はかなり変わります。 少なくとも私は、急がない日や荷物の少ない日なら、今よりバスを利用する機会が増えると思います。 「今日は車を置いて、バスで行こう」 という選択肢が出てくるからです。 もちろん、これは一つの意見です。 全面無料化がよいのか、100円程度の低料金にするのか、高齢者だけを対象にするのか、鉄道駅までの区間だけ安くするのか。 いろいろな方法が考えられます。 そこで、現在の浜松市がバスに対してどのような取り組みをしているのか、少し調べてみました。 調べて驚いた、浜松市はすでに年間最大1億円を支援 調べてみると、浜松市はすでにかなり踏み込んだ取り組みを始めていました。 浜松市は遠州鉄道と協定を結び、2025年4月1日から2028年3月31日までの3年間、遠鉄が現行のバス路線を維持する一方、市は年間1億円を上限として運行経費の一部を支援しています。しかも目的は、単に赤字を補うことだけではありません。 市と遠鉄が協力して、バスの利便性、生産性、持続可能性を高める取り組みを検討・実施し、「路線バスの利用者増加策」についても考えることになっています。 2025年度には、既存の鉄道を有効活用した効率的なバス交通網について調査し、2026年度以降は、その結果を踏まえた実証運行も検討するとされています。 さらに2026年度予算を見ると、「公共交通網維持支援事業」として1億円、「バス交通等対策助成事業」として約3億5,200万円が計上されています。 もちろん、約3億5,200万円がすべて遠鉄バスに使われるわけではなく、地域バスなどを含む別の事業です。 それでも、ここまで調べてみて分かったのは、浜松市ではすでに、 「公共交通は民間会社だけに任せておけばよい」 という段階ではなくなっているということです。 人口減少や運転手不足が進むなか、行政と交通事業者が一緒になって、地域の足をどう残していくのかを考えています。 しかも、「利用者をどう増やすか」というところまで踏み込んでいる。 これは、私は評価したいと思います。 「維持する」だけでなく、「もっと乗ってもらう」へ そこで私は、さらに一歩進めて考えてみてもよいのではないかと思いました。 バス路線を残すことはもちろん大切です。 しかし、せっかく公費を投入するのであれば、 「どうしたらもっと多くの人がバスに乗るのか」 というところまで考えてもよいと思います。 実際、浜松市自身もすでに利用者増加策を検討しています。 その選択肢の一つとして、私は無料化や大幅な低料金化を試してみても面白いのではないかと思います。 もちろん、無料にすれば運賃収入がなくなります。 利用者が大幅に増えれば、車両や運転手をさらに確保しなければならない可能性もあります。 ですから、いきなり浜松市内のバスをすべて無料にする必要はありません。 例えば、高齢者から始める。 特定の曜日や時間帯だけ無料にする。 住宅地から最寄りの鉄道駅までを無料または100円にする。 特定の地域で半年ほど実証して、本当に利用者が増えるのかを調べる。 いろいろな方法があります。 大切なのは、無料にすること自体ではありません。 車を持っている人にも、「今日はバスにしよう」と思ってもらえる理由をつくれるかどうか。 そこが一番重要だと思います。 これから浜松駅周辺には、さらに人が集まってくる そして公共交通を考えるうえで、もう一つ注目したいのが、浜松駅周辺、特に駅南側の変化です。 常葉大学は2028年4月、現在の浜名区都田から、浜松駅南口から徒歩7分の中央区寺島町へ浜松キャンパスを移転する予定です。 さらに、浜松を代表する企業であるスズキも、中央区海老塚二丁目の自社所有地に「駅南事務所棟」を建設する計画を公表しています。 なお、スズキ本社そのものが駅南へ移転するわけではありません。 現在の高塚町の本社敷地には、新しい本社事務所棟を建設し、2029年の竣工を予定しています。そのうえで、駅南にも新しい事務所拠点を設ける計画です。 大学が来る。 企業の新しい事務所ができる。 マンションも増えている。 こうした動きを見ていると、浜松駅周辺に人や機能が集まる流れは、これからさらに強くなっていくように感じます。 しかし、ここで一つ問題があります。 人が中心部に集まり、その人たちがみんな車で移動したらどうなるのか。 浜松はもともと車への依存が大きい街です。 私自身も車を運転していて感じますが、時間帯によっては渋滞がひどく、到着時間が読めなくなることがあります。 人を中心部へ集めるのであれば、 人だけでなく、車まで一緒に集めてしまわない方法 も考える必要があります。 そこで、公共交通の役割が今まで以上に重要になってくると思います。 浜松駅周辺に人や機能を集めるのであれば、同時に、そこへ車を使わなくても行ける仕組みをつくる必要があります。 そして浜松には、すでにそのために使える大きな財産があります。 JR東海道本線と遠州鉄道です。 よかったです(笑)。では前半は一切変更せず、「JR東海道本線と遠州鉄道です。」の直後から後半です。 鉄道を「幹」にして、バスを「枝」にする 私は、これからの浜松では、鉄道を街の「幹」にして、そこへバスという「枝」をつなぐ形が合理的なのではないかと思っています。 例えば、天竜川駅から浜松駅までは電車でわずか数分です。 隣の磐田市になりますが、豊田町駅からでも浜松駅までは10分かからない列車があります。 遠州鉄道についても同じです。 浜松駅から距離が離れていても、駅まで歩いて行ける場所なら、車を使わず中心部へ向かうことができます。 つまり、すべての人が浜松駅の近くに住む必要はありません。 浜松駅を大きな中心としながら、JR東海道本線や遠州鉄道の主要駅周辺にも人が暮らす拠点をつくる。 そこにスーパー、病院、学校など、日常生活に必要なものをできるだけ集める。 そして、それぞれの拠点を鉄道で結ぶ。 鉄道駅から離れた住宅地については、バスで最寄りの駅へつなぐ。 イメージとしては、 JR東海道本線・遠州鉄道=街を支える「幹」 路線バス・地域バス=住宅地まで伸びる「枝」 です。 この形なら、浜松駅から多少離れていても、駅の近くであれば車に頼りすぎず生活できます。 そして鉄道には、道路の渋滞の影響を受けにくく、移動時間を比較的読みやすいという大きな利点があります。 高齢になって車を運転しなくなったとき、 「自分で歩いて駅やバス停へ行き、時間を読んで目的地まで移動できる」 ということは、今以上に大きな価値を持つのではないでしょうか。 だからこそ、バスをもっと使いやすくする ここで、最初の「バスを無料にしたらどうだろう」という話に戻ります。 いくら鉄道という便利な「幹」があっても、自宅から駅まで行く方法がなければ利用できません。 その最後の部分をつなぐのが、バスです。 しかし、バスの運賃が高く、待ち時間も長ければ、車を持っている人は、 「それなら最初から車で行こう」 となってしまいます。 だから私は、バスの無料化や大幅な低料金化を、単なる高齢者への福祉政策としてだけではなく、浜松の交通そのものを車中心から少しずつ変えていくための方法として考えてもよいのではないかと思います。 例えば、住宅地から最寄りの鉄道駅までのバスを無料、あるいは100円程度にする。 そこから鉄道へ乗り換えて、浜松駅周辺へ向かう。 そんな使い方が定着すれば、 「家から目的地まで全部車」 だった浜松の移動を、 「家から駅まではバス、そこから鉄道」 へ少しずつ変えられる可能性があります。 もちろん、料金だけではありません。 バスの本数、待ち時間、鉄道との接続、運転手不足なども一緒に考える必要があります。 それでも、すでにある鉄道とバスをもっと上手に組み合わせることができれば、新しい道路を次々につくることとは違う方法で、浜松の渋滞や高齢化に対応できるかもしれません。 人口が減る時代は、「分散」より「集約」 そして、ここまで考えていくと、これはバスだけの問題ではなく、これから浜松という街をどういう形にしていくのかという話につながります。 人口が増え続けていた時代は、住宅地を郊外へ広げ、道路を造り、スーパーや病院、学校などを各地域に配置していくことができました。 しかし、人口が減り、高齢者が増えていくこれからは、同じやり方を続けるのは難しくなると思います。 人が広い地域に少しずつ分散して住めば、道路、水道、公共交通、病院、スーパーなども広い範囲で維持しなければなりません。 利用する人が減っているのに、維持する範囲だけは変わらない。 これでは、どうしても一人あたりの社会的な負担が大きくなっていきます。 だから私は、今必要なのは、人をさらに分散させることではなく、生活しやすい場所へ少しずつ集約していくことではないかと思っています。 ただし、浜松駅周辺だけにすべてを集めるという意味ではありません。 浜松駅を大きな中心としながら、JR東海道本線や遠州鉄道の主要駅周辺など、それぞれの地域に生活の拠点をつくる。 そこに人が住み、スーパーや病院などが集まり、それぞれを鉄道やバスで結ぶ。 こうすれば、限られた人口でも公共交通や生活サービスを維持しやすくなります。 これは単に、 「便利な場所に住みましょう」 という話ではありません。 人口が減る時代に、街そのものをどうすれば合理的に維持できるのか。 という問題だと思います。 人がある程度集まれば、スーパーも病院も成り立ちやすくなります。 バスや鉄道にも人が乗ります。 行政サービスも提供しやすくなります。 反対に、人が広い地域に薄く住み続ければ、利用者が減ったスーパーや病院、ガソリンスタンド、バス路線などから、少しずつ維持することが難しくなっていく可能性があります。 調べてみると、浜松市も同じ方向を考えていた 今回、バスの無料化について考えたことから始まり、浜松市の取り組みをいろいろ調べてみました。 すると、少し意外だったことがあります。 浜松市もすでに、人口減少や高齢化を前提として、街の形そのものを変えていこうとしています。 浜松市が目指しているのは、すべてを浜松駅周辺だけに集める一極集中ではなく、**「拠点ネットワーク型都市構造」**です。 公共交通の結節点や鉄道沿線などに、人が暮らす場所や生活に必要な機能をある程度集め、それぞれの拠点を公共交通で結んでいくという考え方です。 調べてみると、私が考えていた、 「人を広く分散させるより、生活しやすい場所へ集約する」 「鉄道を幹にして、バスを枝にする」 という方向と、かなり重なる部分がありました。 私は、この方向は評価したいと思います。 人口が減っていくこと自体を止めるのは簡単ではありません。 しかし、人口が減るのであれば、その人口でも維持できる形に街を変えていくことはできます。 高齢者対策、渋滞対策、環境対策を一つにつなげる そして、公共交通を充実させる意味は、高齢者対策だけではありません。 車を使う人が少しでも公共交通へ移れば、道路を走る車の数を減らせる可能性があります。 浜松では時間帯によって渋滞がひどく、車でも到着時間が読めなくなることがあります。 車が少し減れば、渋滞の緩和につながるかもしれません。 ガソリンの消費量も減ります。 排ガスの削減にもつながります。 中心部で必要になる駐車場の数も、将来的には抑えられるかもしれません。 つまり、 高齢者の移動手段 渋滞対策 環境対策 駅周辺の活性化 人口減少に合わせた街の集約 これらを別々の問題として考えるのではなく、 「車がなくても移動できる街をつくる」 という一つの考え方でつなげることができるのではないでしょうか。 「車がなくても暮らせる浜松」へ もちろん、バスを無料にすれば、すべての問題が解決するわけではありません。 無料がよいのか。 100円程度がよいのか。 高齢者だけを対象にするのか。 鉄道駅までの区間だけ安くするのか。 まず一部の地域で試してみるのか。 実際にやってみて、利用者がどれだけ増えるのか、必要な費用はいくらなのか、車からバスへ乗り換える人が本当に増えるのかを確認する必要があります。 もし思ったほど利用者が増えなければ、別の方法を考えればよいと思います。 大切なのは、最初から「できない」と決めることではなく、人口減少と高齢化が進む街に合った交通の形を試していくことだと思います。 今回調べてみて、浜松市もすでに公共交通の維持や利用者増加、そして拠点を公共交通で結ぶ街づくりに動いていることが分かりました。 私は、これはとても良い方向だと思います。 そのうえで、もう一歩進めて、 「車がなくても暮らせる浜松」 を目指してもよいのではないでしょうか。 若いうちは車を運転する。 しかし、年齢を重ねて車を手放しても、自分でバスに乗り、鉄道に乗り、買い物にも病院にも街中にも行ける。 そんな街なら、安心して長く住み続けることができます。 そして私は、これからの浜松に必要なのは、 「人口が減っても今までの街をそのまま残すこと」ではなく、「人口が減っても暮らしやすい形に街を組み替えること」 だと思っています。 バスの無料化や大幅な低料金化は、そのために考えてみる価値のある、一つの方法ではないでしょうか。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
- W140 マフラー消音――約1,000円の消音器で落ち着いたV8サウンドに
今回は、W140 マフラー消音の実体験です。大きすぎる排気音を抑えるため、AliExpressで購入したバイク用消音器4個を加工し、仮付けして音の変化を確かめました。 W140ベンツのマフラー音がかなり大きかったため、車検を少しでもスムーズに通せるよう、バイク用の消音器を加工し、マフラーの4カ所すべてに仮付けしてみました。 使用したのは、AliExpressで購入した送料込み約1,000円の消音器を4つです。格安だったため効果は半信半疑でしたが、4カ所に分散して取り付けたためか、想像以上に音量を抑えることができました。 しかも、耳障りだった下品な「ブンブン」という音が消え、V8らしい低く心地よい音だけが残りました。音量が下がっただけでなく、全体的に上品で落ち着いた音質になったので、車検後もこのまま乗ろうと思います。 仮付けで音の確認はできたため、残る作業は本付けだけです。 これまで故障していた燃料ポンプ、燃料レベルセンサー、サンルーフ、一部の内張り、ヘッドライトスイッチ、イルミネーションの球切れ、マフラーの音量過大、集中ドアロック、トランクランプ、トランクハンドルの戻り不良も、すべて修理が完了しました。 一つずつ不具合を直してきましたが、これでいよいよW140 S500Lの復活が間近になりました。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
- 人型ロボットの現在地・2026年10月――「何台作ったか」から「何台働いているか」へ
「2026年10月版・人型ロボットの現在地」「9月末の点数更新」 「今回は、2026年10月版として人型ロボットの現在地を6つの指標で整理してみます。」 人型ロボットについて、私はこれまで毎月、 ①価格②連続稼働時間③人間介入率④失敗率⑤年間生産・出荷台数 この5項目を見ながら、「人間の仕事を代替するところまで、どのくらい来たのか」を追ってきました。 2026年8月時点では、私なりの評価で総合58点/100としていました。 ところが、この1か月でかなり状況が変わってきました。 派手なダンスや走る映像ではなく、工場や物流現場で長時間働く実績、商用導入、そして何より量産台数が具体的な数字として見えるようになってきたからです。 そして今回から、もう一つ重要な指標を加えることにしました。 8月から9月、人型ロボットはどこまで進んだか 私なりに同じ基準で評価すると、こうなります。 指標 2026年8月 2026年9月末 ①価格 70点 72点 ②連続稼働時間 65点 73点 ③人間介入率 50点 57点 ④失敗率 60点 64点 ⑤年間生産・出荷台数 45点 58点 総合 58点 約65点 ※これは公的な指数ではなく、毎月同じ物差しで変化を見るために私なりにつけている点数です。 わずか1か月ですが、特に大きく変わったのは長時間稼働と量産です。 ① 価格――70点 → 72点 低価格帯の人型ロボットは、かなり現実的な価格まで下がってきています。 たとえばUnitreeの公式販売価格では、R1が4,900ドルから、G1が13,500ドル、H2が29,900ドルとなっています。もちろん、工場で実際に働かせる場合にはソフトウェア、導入、保守など別の費用が必要です。Counterpoint Research それでも、人型ロボットそのものが「何千万円、何億円もする研究機械」だけではなくなってきたことは大きな変化です。 量産が進めば、ここはさらに下がる可能性があります。 ② 連続稼働時間――65点 → 73点 ここもかなり進んできました。 Agility Roboticsが9月に発表したDigit 5では、24時間のうち20時間作業する運用を想定し、稼働と充電の比率を10対1としています。Digitシリーズは実際の現場で累計6万5,000時間以上の運用実績を積んでいます。Agility Robotics Figureも、Helix 02による物流タスクで200時間の自律運用を行ったと発表しています。これはバッテリーが200時間持つという意味ではなく、充電などを含めて長期間仕事を継続できたという意味です。FigureAI 以前は「何分動いた」「1時間働いた」がニュースでした。 今はもう、 1日のシフトをどこまで任せられるか ③ 人間介入率――50点 → 57点 私はここを非常に重要だと見ています。 ロボットが仕事をできても、10分おきに人間が助けなければならないなら、本当の意味で人間代替とは言えません。 Figureが9月に発表したHelix 2.5では、これまでロボットが学習していない30種類の家庭環境で作業させる「ゼロショット一般化」が試されています。FigureAI 場所が変わるたびに、人間が一から教え直す必要がなくなる。 これは、人間介入率を減らすうえでかなり重要な進歩だと思います。 ただし、まだ企業自身による発表が中心なので、私はここについては慎重に見ています。 ④ 失敗率――60点 → 64点 工場や物流など、作業範囲を限定すればかなり安定してきました。 Agility Roboticsによると、GXOの実際の施設でDigitは累計10万個のトート搬送を達成し、作業中の精度は約98%だったとしています。Agility Robotics 一方で、知らない場所、知らない物、人が入り交じる環境になると難易度は一気に上がります。 つまり現在は、 「何でもできるロボット」ではなく、「範囲を限定すればかなり仕事になるロボット」 という段階だと思います。 ⑤ 年間生産・出荷台数――45点 → 58点 ここが今回、最も重要です。 Counterpoint Researchによると、2026年上半期の世界の人型ロボット出荷台数は2万2,000台を突破し、前年同期比で約300%増えました。 2026年通年では5万台超の出荷が予測されています。Counterpoint Research 一方、IFRが初めてまとめた統計では、2025年に産業・専門サービス用途として販売された人型ロボットは世界で約7,000台でした。 ただし、この統計には消費者向け、軍事、医療用途などは含まれておらず、「人型ロボット」の定義によって数字は大きく変わります。Reuters ここは今後かなり注意が必要です。 生産台数なのか。出荷台数なのか。販売台数なのか。 同じ「ロボットの台数」でも意味が違います。 そして今回、ここでもう一歩進めて考えることにしました。 ⑥ 実際に人間の仕事をしている稼働台数 これを新しい指標として追加したいと思います。 なぜなら、 10万台作られた というニュースだけでは、人間の仕事がどれだけ変わったのか分からないからです。 研究所に置かれているロボット。 展示会で動いているロボット。 AIを学習させるためのデータ収集に使われているロボット。 これらも出荷台数には含まれることがあります。 しかし、それと 工場で毎日部品を運んでいるロボット では、社会に与える意味がまったく違います。 実際、2026年上半期の人型ロボット出荷では、エンターテインメント・パフォーマンスとデータ生成・研究用途を合わせると、まだ全体の60%以上を占めています。 一方、製造業は13%、倉庫・物流は5%まで増えてきました。Counterpoint Research つまり、出荷台数が急増していることは間違いありません。 しかし、 出荷されたロボットの大部分が、まだ人間の仕事を代替しているわけではない。 ここを混同してはいけないと思います。 作った台数 → 出荷した台数 → 実際に働いている台数 これからは、この3段階を分けて見る必要があります。 作った台数↓出荷した台数↓実際に人間の仕事をしている台数 です。 例えば世界で10万台の人型ロボットが作られても、そのうち8万台が研究・教育・展示・データ収集用なら、人間の仕事への影響はまだ限定的です。 しかし、 10万台作られ、その大部分が毎日8時間、10時間、20時間と工場や物流倉庫で働いている。 ここまで来れば、話は完全に変わります。 すでに「働いているロボット」は出始めている これはまだゼロではありません。 Agility RoboticsのDigitは、GXO、Amazon、Schaeffler、Toyota Motor Manufacturing Canadaなどの施設で実際の運用経験を積み、累計6万5,000時間以上の実稼働データを持っています。Agility Robotics Boston Dynamicsも9月21日、Hyundaiの米国工場内にAtlasの実地訓練拠点を開設しました。 ここではAtlasが、自動車部品を組み立て順に並べる物流・シーケンシング作業などを、実際の工場環境で学んでいます。Boston Dynamics つまり、人型ロボットはすでに 研究室 → 実証実験 → 実際の仕事 へ移り始めています。 ただ、まだ「何台が毎日、人間の代わりに働いているのか」という世界共通の統計はありません。 だからこそ、今後ここを追う価値があります。 「人間代替時計」が少し精密になった 以前から私は、 10万台 → 30万台 → 100万台 という年間生産・出荷台数を、人型ロボット普及の一つの時計として見てきました。 10万台を超えれば、本格普及の入口。 30万台なら加速が目に見え始める。 100万台なら、一部の産業では雇用への影響が無視できなくなる可能性があります。 もちろん、これは厳密な科学的境界ではありません。 しかし今回⑥を追加したことで、この時計はもう少し精密になります。 例えば、 年間100万台出荷そのうち実労働10万台 なのか、 年間100万台出荷そのうち実労働80万台 なのか。 社会への影響は全く違います。 だから今後は、 「世界で何台の人型ロボットが作られたか?」 だけではなく、 「そのうち何台が、本当に人間の仕事をしているのか?」 ここまで追っていきたいと思います。 2026年10月(9月末)の現在地 今のところ私の見方では、 技術そのものは、人間代替へかなり近づいている。 しかし、まだ社会全体の労働力を大きく変えるほどの台数はありません。 問題は技術より、むしろこれからの量産速度と実稼働台数です。 AIについても同じですが、最近は、 「できるか、できないか」 より、 「どのくらいの速度で普及するか」 を見る段階に入ってきたように感じます。 これから毎月、 ①価格②連続稼働時間③人間介入率④失敗率⑤年間生産・出荷台数⑥実際に人間の仕事をしている稼働台数 この6項目を追っていけば、人型ロボットが本当に社会へ入ってくる速度がかなり見えてくると思います。 そして私は今後、特に⑤と⑥の差を見ていきたいと思います。 作ることができるロボットから、実際に働くロボットへ。 2026年後半は、いよいよそこが焦点になってきたように感じます。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
- 浜松市の人口減少と街づくり――郊外の大きな家から、街中のマンションへ――感じる「地価高騰と人口減少に備えた集中の動き」
浜松市の人口減少と街づくりから見えてくること 昨日、昔の得意先で役員を務め、今は引退されている方と長く話をしました。 以前は駅から離れた場所の大きな家に住んでいましたが、現在は浜松の街中にマンションを購入して暮らしています。 驚いたのは、そのマンションが購入してから10年ほどで、2倍以上の価格になったという話でした。 一方で最近は、同じ浜松市内でも、駅から離れた住宅は安くしてもなかなか売れないという話を耳にします。 この話を聞いて、以前から私が感じていたことが、もう一度頭に浮かびました。 人口が減っていく浜松では、これから人が住む場所が少しずつ集約されていくのではないか。 浜松市の人口減少と街づくりを考えると、これからは「どんな家に住むか」だけでなく、「どこに住むか」が今まで以上に重要になるのではないかと思います。 調べてみると、浜松市はかなり先を見て動いていた ここまで私は、人口減少によって浜松でも人が住む場所が徐々に集約されていくのではないか、と自分なりに考えてきました。 ところが今回、改めて浜松市の取り組みを調べてみると、少し見方が変わりました。 浜松市も、人口減少や高齢化をただ待っているわけではありません。 むしろ、かなり前からその問題を想定し、高齢になっても暮らしやすい街、人口が減っても維持できる街へ変えていこうとしていることが分かりました。 浜松市は2019年に「立地適正化計画」を策定し、2026年3月にも見直しを行っています。 その目的として市自身が掲げているのが、人口減少・少子化・超高齢社会に対応した「コンパクトでメリハリの効いたまちづくり」です。 さらに市の基本的な考え方を見ると、かなり明確です。 市民が住むエリアを公共交通の結節点や道路・鉄道沿線へ誘導し、人口密度をある程度保つことで、店舗や病院などが成り立ちやすい環境をつくる。 そして、それぞれの拠点を交通ネットワークで結んでいく。 私が今回考えていた方向と、かなり重なっていました。 高齢者対策も、思っていた以上に進めている 高齢者への取り組みについても調べました。 浜松市では、2020年に28.2%だった65歳以上の高齢化率が、2050年には37.8%になると見込んでいます。 そのため「地域でともに支え合い 安心していきいきと暮らすことのできるまち 浜松」を基本理念として、生活支援、住まい、予防、医療、介護を一体的に提供する地域包括ケアを進めています。 もちろん、これですべて十分だという意味ではありません。 特に私が前に書いたように、高齢になって車の運転が危険になった後の移動手段については、まだ考える余地があると思います。 実際、浜松市は以前行っていた高齢者へのバス・タクシー券などの一律交付を2016年度末で廃止し、その財源を地域包括支援センターの強化、認知症予防、介護人材確保などへ振り替えています。 私はここについては、これから高齢者がさらに増えることを考えると、公共交通への支援をもう一度強化してもよいのではないかと思っています。 バスの無料化や低料金化も、その一つの案です。 常葉大学、そしてスズキも駅南へ そして興味深いのが、浜松駅南側の動きです。 常葉大学は、現在浜名区都田にある浜松キャンパスを、2028年4月に浜松駅南口から徒歩7分の寺島町へ移転する予定です。 大学自身も、少子高齢化を見据えた将来構想としてこの移転を進めており、交通利便性を高めるとともに、地域産業や企業との連携、地域経済の活性化につなげる考えを示しています。 さらにスズキも、中央区海老塚二丁目の自社所有地に「駅南事務所棟」を建設する計画を公表しています。 現在の高塚町の本社敷地では、約4万1,000平方メートル、地上7階の新しい事務所棟を建設し、2029年に稼働する予定です。そのうえで、浜松駅南の海老塚にも別の事務所棟を計画しているという形です。 それでも、常葉大学という大きな教育機関に加え、浜松を代表する企業であるスズキが駅南に新しい業務拠点を計画していることは、注目してよいと思います。 浜松駅だけに集めるのではない そして私は、浜松市の計画で一番評価したいのはここです。 単純に「全部浜松駅周辺へ集めればいい」という計画ではありません。 浜松市が目指しているのは、「拠点ネットワーク型都市構造」です。 つまり、浜松駅を大きな中心としながら、鉄道駅や各地域の拠点周辺にも人や生活機能を集め、それらを公共交通で結んでいく考え方です。 これは、私が感じている 「最終的には鉄道が重要になる」 という考えとも非常に近いものがあります。 天竜川駅や、隣の磐田市にある豊田町駅のように、浜松駅から鉄道なら浜松駅まで短時間で、比較的時間を読みやすく移動できるメリットがあります。 遠州鉄道沿線についても同じです。 大切なのは浜松駅から何キロ離れているかではなく、 「歩いて駅へ行けるか」「車なしで生活できるか」「時間を読んで中心部へ行けるか」 なのではないでしょうか。 私も、浜松駅から何キロ離れているかより、車を使わずにどれだけ無理なく行き来できるかが、今後は重要になると考えます。 ただし、「駅があること」と「生活に使いやすい鉄道があること」は、分けて考えたいところです。 浜松駅から離れていても、鉄道の駅に近ければ話は変わる これからの日本の住まいを考えるうえで、大きな差になると感じているのが『鉄道』です。 中心部から離れた場所だから、すべてが衰退するわけではありません。 実際、私の目には、天竜川駅や豊田町駅の周辺は、むしろ住宅地として発展を続けているように見えます。 時刻表を確認しても、天竜川駅から浜松駅までは約4〜5分、豊田町駅からも約8分で行ける列車があります。 乗車時間だけで見れば、浜松駅はすぐ近くです。もちろん、自宅から駅までの徒歩時間や、電車の待ち時間は別に考える必要があります。Yahoo!乗換案内 天竜川駅の周辺では、駅から徒歩2分という立地を打ち出した新築マンションも販売されています。これは地域全体の人口や地価が上がり続けている証明ではありませんが、駅への近さが住宅の魅力として前面に出されている例です。【公式】クレアホームズ天竜川駅前 中心部からの距離が離れていても、鉄道で短時間につながっていれば、暮らしのうえでは「遠い場所」とは限らない。 ここが重要だと思います。 遠州鉄道の駅周辺にも、同じことが言える この視点で見ると、遠州鉄道の駅周辺も、浜松駅から離れているという理由だけで、住まいの候補から外す必要はないと思います。 遠州鉄道の現在掲載されている公式時刻表では、日中はおおむね12分間隔で運行しています。 新浜松駅までの乗車時間は、上島駅から約10分、浜北駅から約22分、西鹿島駅から約32分です。遠鉄グループ 新浜松駅とJR浜松駅の間も、公式案内では徒歩5分です。 中心部へ出るだけでなく、そこからJRへ乗り継ぐこともできます。遠鉄グループ 駅まで無理なく歩ける場所なら、浜松駅のすぐ近くに住まなくても、車に頼らない移動手段を持てます。 普段の買い物は近所で済ませ、街中に用事があるときには電車を使う。そうした暮らし方も、十分に選択肢になるのではないでしょうか。 私が注目するのは、「中心部に住むこと」だけではなく、「中心部とのつながりを失わない場所に住むこと」です。 「車で行ける」と「車なしで行ける」は違う 車を運転している間は、駅から離れていても、それほど不便を感じないかもしれません。 しかし、自分が運転しなくなったとき、同じ家でも暮らしやすさは変わります。 例えば、同じ「街中まで20分」でも、自分で運転しなければ行けない20分と、徒歩と電車で行ける20分では、意味が違います。 家族に送迎を頼まず、自分の都合で出かけて帰ってこられる。毎回、駐車場を探す必要もない。 そして、私自身が大切だと感じるのが、予定を立てて、その時間に合わせて移動できることです。 鉄道にも遅延や運休はありますから、絶対に時間どおりというわけではありません。 それでも、日常の移動を時刻表に沿って組み立てられることは、住まいを選ぶうえで大きな安心材料になると思います。 駅に近い家は、単に移動に便利な家ではなく、運転をやめても自分で行動できる可能性を残しておける家でもある。 年齢を重ねたとき、この違いは今以上に大きく感じられるのではないでしょうか。 ただし、「駅があるだけ」では十分ではない 一方で、鉄道の駅に近ければ、どこでもよいとは思いません。 電車の本数が少なく、行きたい時間に使えなければ、生活の自由度は限られます。 今の運行が将来も同じように続くと、無条件に考えることもできません。 また、地図では駅に近くても、途中に急な坂や歩きにくい道路があれば、年齢を重ねたときの負担になります。 私なら、駅までの距離だけでなく、実際に安全に歩けるか、使いたい時間に電車があるか、近くにスーパーや診療所があるかを、まとめて見ます。災害リスクも別に確認したいところです。 鉄道へのアクセスと、身近な生活施設。その両方がそろって、初めて車に頼りすぎない暮らしが成り立つのだと思います。 人口減少で見直されるのは、「車なしでも暮らせる場所」 私は、人口が減っていくからこそ、人が集まる場所と、そこへつながる交通の意味が大きくなると考えています。 すべての人が浜松駅の周辺に住む必要はありません。鉄道で結ばれたそれぞれの駅周辺に、暮らしの拠点があってもよいはずです。 もちろん、暮らしやすさが評価されることと、不動産価格が必ず上がることは別です。 それでも、これから住まいを見るときには、「中央区だから」「浜名区だから」、あるいは「浜松駅から遠いから」という区分だけでは、判断しきれなくなると思います。 これから重視されるのは、「車があれば便利な場所」だけではなく、「車がなくても暮らしを続けられる場所」。 私には、その条件を支える大きな軸の一つが、鉄道になるように感じられます。 私は浜松の将来を少し見直した 今回いろいろ調べてみて、浜松市に対する私の見方は少し変わりました。 人口減少や高齢化という大きな問題は避けられません。 しかし浜松市は、それを何もせずに待っているわけではありません。 人が住む場所を公共交通の周辺へ少しずつ集める。 病院や店舗などが維持できる人口密度をつくる。 鉄道やバスでそれぞれの拠点を結ぶ。 高齢になっても地域で暮らせる医療・介護・福祉の仕組みを整える。 そして浜松駅周辺には、大学や企業など新しい人の流れを生み出す機能が集まり始めています。 こうして一つ一つを見ると、人口が増えていた時代の浜松をそのまま維持するのではなく、人口が減った後でも暮らしやすい浜松へ、少しずつ街を作り替えているように見えてきます。 私は、この方向は間違っていないと思います。 あとは鉄道の駅から住宅地までをどう結ぶのか。 バスをもっと使いやすくできないか。 高齢になって車の運転が危険になった人でも、自分の力で買い物や病院へ行ける街にできるか。 ここまでできれば、 「車がなければ生活できない浜松」から、「車がなくても暮らせる浜松」へ。 人口減少と高齢化が進む地方都市の中でも、浜松は住みやすさを維持できる街になれる可能性があるのではないか。 今回調べてみて、私はむしろそう感じるようになりました。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
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Amazon VS AliExpress――両方を使って感じたメリット 私は、AmazonとAliExpressの両方でよく買い物をしています。 それぞれに違った良さがあり、Amazon VS AliExpressというテーマで比較していますが、私にとっては両方とも欠かせない通販サイトです。 価格だけでなく、配送や購入後の対応も含めて使い分けています。 使い続けていると、商品の値段だけでなく、届くまでの時間、梱包、品質、問題が起きたときの対応にも違いを感じます。 買い物を通して、商習慣や、売り手と買い手が当たり前だと思っていることの違いが見えてくるようで、面白いのです。 今回、Amazonで購入したバッテリーをメーカー保証で交換してもらい、改めて両方の良さを考えました。 配送の早さ、価格、品ぞろえ、購入前の相談、そして購入後の対応。使い比べると、値段だけでは見えない違いがあります。 どちらにも助けられているからこそ、実際に良かったことも、困ったことも書いてみたいと思います。 Amazonで購入したバッテリー――約1年後にメーカー保証で交換 Amazonを使っていて、まず便利だと感じるのは、商品が届くまでの早さです。 必要なものが早く手元に届くことには、それだけで価値があります。 もう一つ、今回ありがたかったのは、購入した商品の保証対応です。 約1年使ったバッテリーの比重が下がり、使えなくなってしまいました。保証期間内だったため相談したところ、交換してもらうことができました。 今回の交換は、Amazon独自の保証ではなく、購入したバッテリーのメーカー保証による対応でした。 バッテリーのように使うことで消耗するものでも、保証条件に合えば対応してもらえる。 その安心感は大きいと感じます。 私がこれまで購入してきた商品でも、保証期間内の不具合に対して、新品への交換で対応してもらった経験が何度かあります。 もちろん、保証の内容や相談先は商品・販売元・メーカーによって異なります。 「Amazonで買えば、何でも同じように交換してもらえる」という意味ではありません。 買うときの値段に加えて、使い始めてから困ったときの対応にも価値がある。 今回のバッテリー交換で、そこを改めて実感しました。 一方、ほかの通販サイトでは、同じような内容で相談しても、交換してもらえなかった経験があります。 商品や保証条件の違いもありますが、私にとっては、購入後にきちんと相談でき、対応してもらえることも、購入先を選ぶ大切な理由になっています。 AliExpress――届くのは遅い。それでも安さと品ぞろえは魅力 一方、AliExpressは、私が利用してきた範囲では、届くまでにかなり時間がかかります。 海外から発送される商品が多いので、その点は仕方がないと思っています。 すぐに必要なものを買うには、待ち時間を考える必要があります。 前回は、メルセデス・ベンツW140用のエアコンコンプレッサーを、送料込みで約2万8,000円で購入しました。今のところ問題なく作動しています。 そのほかにも、エアコンの吹き出し口一式や、ヘッドライト・ディマースイッチコントローラー、ベントグリルカバー、エアクリーナー、消音器などを購入しています。 こうした部品を見つけられることは、W140を長く乗り続けたい私にとって、大きな助けになっています。 実際に役立っているからこそ、車の部品探しではAliExpressが欠かせない存在になっています。 こうして実際に役立っている部品もあるからこそ、古い車を維持する私にとって、AliExpressは頼りになる購入先の一つです。 梱包も、日本での買い物に慣れていると驚くことがあります。 「よく、この包み方で送ってきたな」 思わず笑ってしまうようなこともありました。 それでも利用するのは、価格と品ぞろえに魅力があるからです。 日本のAmazonで売られている部品と同じように見えるものが、半値ほどで見つかることも珍しくありません。 ただ、外見や商品写真が似ていても、仕様や品質まで同じとは限らないので、そこは確認が必要です。 そして、車の部品の多さには、毎回驚かされます。 「こんなものまで売っているのか」と思うような部品が見つかる。 高級車や旧車の部品を探すときにも、助かっています。 価格の安さだけでなく、必要な部品を探せること自体が、私にとって大きなメリットです。 良いものもある。ただ、前回と同じとは限らない AliExpressで購入した部品の中には、私の印象では、純正品とあまり変わらないように思えるものもあります。 ただし、見た目や使った印象だけで、材質や耐久性まで純正品と同じだと判断することはできません。特に安全に関わる部品は、価格や外見だけで決められないと思っています。 もちろん、期待外れの商品が届くこともあります。 私が経験した中で印象に残っているのは、最初に買ったときには写真どおりの商品が届いたのに、2回目にまとめて注文すると、似ているけれど明らかに作りが違うものが届いたことです。 「最初とは別に、手を抜いた商品を用意していたのではないか」 そう感じるほどの違いがありました。 こうしたことは、一度だけではありません。 最初の買い物で問題がなければ、次も同じものが届くと思います。 その期待が外れることがあるのです。 一度良かったという経験は参考になりますが、それだけで次の大量注文まで安心できるわけではない。 これは、実際に買ってみて分かったことでした。 商品が写真と違う場合スムーズに返金される 問題があったときには、AliExpress上で返品・返金を申請しています。 私の経験では、申請がすぐに承認され、商品代金が全額返金されたことが何度もあります。この対応には助けられました。 ただ、私が経験したケースでは、送料は戻りませんでした。 ただし、これは私が経験した対応です。AliExpressには対象商品向けの無料返品制度もあり、条件を満たす場合の返送料を販売者が負担する規定があります。 「送料は必ず自己負担」と一律に考えることはできません。 購入時の送料、返品するときの送料、返金される商品代金。それぞれを分けて、注文ごとの条件を確認することが大切だと感じます。 購入前の問い合わせにも、対応の違いを感じた 最近、私が行っているのは、購入する前にメールやメッセージで確認することです。 ここでも、面白い違いを感じます。 私がやり取りしたAliExpressの販売者では、安い商品について質問しても返事が来ないことがある一方、高額な商品の質問や確認には、すぐに返事が来ることがありました。 商品価格によって、対応への力の入れ方が違うように感じるのです。 一方、日本のAmazonの販売店では、安い部品でもほとんどが返事をもらえています。車の部品では、車台番号を伝えて、適合するかどうかを調べてサポートしてくれることがほとんどです。 車は、同じ車種や型でも、年式や仕様によって合う部品が違うことがあります。そうした違いを、注文前の問い合わせで確認してもらえるのは助かります。 これはAmazonというサイトの機能だけでなく、そこで販売しているお店や、国内の部品販売店の対応の良さだと思っています。 商品を売るだけでなく、「この車に使えるのか」まで一緒に確かめてくれる。その手間にも価値があります。 価格だけを見比べていると、こうしたサポートの違いは見落としやすいと感じます。 買い物で感じる、当たり前の違い 両方を使っていると、「売り手がどこまで対応してくれるだろう」と期待する範囲にも、違いを感じます。 日本で普段買い物をしていると、写真どおりの商品が届き、同じものを再注文すれば同じ品質のものが届くことを、自然に期待します。 しかし、私のAliExpressでの経験では、買い手が届いたものを確認し、違えば自分から申し立てることが必要になる場面が多々ありました。 そこに、商習慣や文化の違いのようなものを感じます。 ただ、販売者や商品の違いもあるので、それを国全体の性質だとは言い切れません。 私としては、普段の買い物と同じ感覚で任せきりにせず、自分でも確かめるつもりで利用することが大切だと思っています。 そうした違いを承知して注文しているので、何かあっても必要な申請をし、できるだけ引きずらないようにしています。 それでも、車の部品探しではAliExpressに助けられる 早く手に入れたいものでは、Amazonの便利さを感じます。 購入後の安心感については、メーカー保証や販売店の対応も含めて考えるようになりました。 一方、届くまで待てるものや、価格を抑えたい部品、なかなか見つからない車の部品では、AliExpressの品ぞろえが頼りになります。 安く買えても、確認や返金の手続きに時間がかかることはあります。反対に、少し高くても、注文前に適合を調べてもらえたり、困ったときに対応してもらえたりすることで、納得できる買い物もあります。 買い物の価値は、商品価格だけでは決まらないのだと思います。 今回のバッテリー交換では、Amazonで購入した商品のメーカー保証に助けられました。 そして車や機械の部品を探す場面では、なんだかんだ言いながら、AliExpressにも助けられています。 両方を使っているからこそ、それぞれの良さと、気をつけたいところが分かる。 これからも、その違いを楽しみながら、必要に応じて使い分けていきたいと思います。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
- W140 サンルーフ修理――AliExpressで見つけた張り替えに必要な部品
W140 サンルーフ修理に必要な部品がそろいました 今回のW140のサンルーフ修理では、交換に必要なベントグリルカバーを無事に入手できました。 最終モデルとなる1997年式W140は、次世代のW220前期型と共通する部品が比較的多く、古い車としては部品を探しやすい点が助かります。 この部品はプラスチック製のはめ込み式で、経年劣化によって割れやすくなっています。 張り替え作業では取り外す必要があるため、以前から交換用の部品を探していました。 さらに、車内のヘッドライト・ディマースイッチコントローラーも見つかりました。 今回の部品は、どちらもAliExpressで、販売されていたものを購入しました。 私の車は1997年式のW140です。 古い車の部品探しでは、見た目が似ていても適合するとは限らないため、部品番号や取り付け形状を確認することが大切になります。 必要な部品がそろったことで、サンルーフの張り替え作業も進められそうです。 古い車の修理では、小さな部品一つを探すだけでも時間がかかります。 それだけに、こうした部品まで見つかるAliExpressの品ぞろえには助けられています。 必要な部品を見つけ、少しずつ本来の姿に戻していく。その過程も、W140を所有する楽しみの一つです。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
- 何ど見ても笑ってしまうほど速いWRX STIの走り――スバル マン島TTで見せた実力
この動画は、あまりのすごさに、思わず笑ってしまいます。 2016年、マン島TTコースで記録に挑んだスバルWRX STI。その走りを見ていると、「本当に、この道をこの速度で走るのか」と驚かされます。 映像に映る観客らしき人たちの表情からも、私にはその迫力 が伝わってきました。 普通乗用車の4ドアセダンの姿をしていながら、走りはまるでスーパーカー。そして舞台は、一般道を閉鎖したコースです。 マーク・ヒギンズ選手が運転し、約60kmのコースを約17分35秒で走破。平均速度は約207km/hに達しました。これは最高速度ではなく、コース全体の平均です。 この2016年の車両は、記録挑戦のために開発された専用車両です。スバル・オブ・アメリカと英国プロドライブが共同開発し、STIも技術支援を行っています。 そして、私がもう一つ知ってほしいと思ったのは、それ以前にも、市販車に近い仕様のWRX STIで記録を更新していたことです。 2014年の挑戦では、市販の北米仕様WRX STIを基に、安全装備の追加や足回りの変更などを施した車両を使用。最終的には約19分15秒という記録を残しています。 2014年の市販の北米仕様WRX STIを基に、安全装備の追加や足回りの変更などを施した車両を使用した時の動画 市販車を基にした挑戦から、専用車両でさらに限界を追求する挑戦へ。その積み重ねを知ると、2016年の走りにも、また違ったすごさを感じます。 年月がたった今見ても、その迫力はまったく色あせていません。 私はもともと車が好きでした。それでも、海外でスバルがこんな挑戦をしていたことを、詳しく知りませんでした。 だからこそ、日本の車好きの方にも、ぜひ一度見てほしいと思いました。 スバルが磨いてきた走りの技術。それを世界の仲間と力を合わせ、実際の記録として示した姿。 私には、この映像が、スバルの目指してきた車づくりの一つの答えのように感じられます。 車の性能と、それを引き出すドライバーの腕。その両方がそろって初めて実現する走りなのでしょう。 数字や説明だけでは伝わりきらない迫力があります。まずは、この走りを見てみてください。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
- AI時代とモンゴルの経済成長――私が以前から期待してきた5つの理由
私は以前から、モンゴルの経済成長とAIの拡大期が重なるのではないかと考えてきました。 私がモンゴルの将来に期待しているのは、今、街が発展しているからだけではありません。 銅や金といった資源があり、国内のエネルギー資源がある。太陽光と風力にも開発の余地があり、冷涼な気候も持っています。 そして、これらの条件が、世界でAIの利用が広がる時期に、これまで以上の意味を持つのではないかと考えています。 モンゴルの資源開発が進む時期と、世界がAIを支える設備を増やす時期が重なる。 私が注目しているのは、このタイミングです。今回は、確認できる計画や資料と、そこから私が期待していることを分けながら、五つの理由をまとめます。 モンゴルの経済成長とAIの拡大期が重なる可能性 1.最大の理由は、銅の資源国であること 私が一番重視しているのは、モンゴルが銅の資源国であることです。 AIというと、ソフトウェアや半導体に目が向きます。しかし、そのAIを動かすには、データセンターだけでなく、大量の電気を供給する設備も必要になります。 国際エネルギー機関(IEA)も、データセンターに必要な材料として銅を挙げています。AIに加え、送電網の整備や社会全体の電化も、銅が使われる分野です。 モンゴルでは、オユトルゴイ鉱山の開発が進んでいます。運営するリオ・ティントは、露天掘りと地下鉱山を合わせ、2028~2036年に年間平均約50万トンの銅を生産する計画を示しています。 世界で必要とされる資源を持ち、実際に供給を増やす計画が進んでいる。 ここに、私は大きな強みを感じます。 もちろん、銅の価格や需要はAIだけで決まりません。それでも、世界の設備投資を支える側として、モンゴルが関わる余地は大きいと思っています。 2.金が、外貨を稼ぐ力を支えている 二つ目は、金の資源国でもあることです。 金は、銅と同じようにAI設備の増加に直接結び付けて考えているわけではありません。 私が評価しているのは、外貨を獲得し、国の経済を支える資源を持っていることです。 モンゴル中央銀行は、国内で採掘された金を買い取り、外貨準備の運用に活用しています。 銅には産業を支える役割があり、金には国際的に取引される資産としての役割があります。 価格変動や採掘費用の影響はありますが、異なる役割を持つ資源があることは、モンゴルの将来を考えるうえで心強い材料だと感じています。 3.太陽光と風力にも、大きな開発の余地がある エネルギーについて、石炭とともに注目したいのが、太陽光と風力です。 世界銀行が2026年9月に公表した報告でも、モンゴルの太陽光・風力発電には大きな潜在力があるとされています。 一方、その力を生かすには、送電網の近代化や、投資を呼び込める電力契約の仕組みが必要だと指摘されています。 地下の資源に加えて、地上の太陽や風も、将来の電力を生み出す材料になる。 これは、電力を必要とする産業を育てるうえで、重要な可能性だと思います。 ただし、太陽光や風力は、時間帯や天候によって発電量が変わります。 常に動くデータセンターに使うなら、蓄電池やほかの電源、送電網を組み合わせる必要があります。 住んでみて実感した、日照時間の長さ 実際にモンゴルで暮らしてみて、私が感じたことの一つが、日照時間の長さです。 これは、現地で生活する中で気づいた、モンゴルの自然の豊かさでもあります。 私は、この日差しを太陽光発電にも生かせるのではないかと感じています。 資料を確認すると、モンゴルエネルギー省の2024年の資料でも、晴天の日は年間270〜300日、日照時間は年間約2,250〜3,300時間と紹介されています。 暮らしの中で感じていたことには、こうした裏付けもありました。 地下にある銅や金だけでなく、日々降り注ぐ太陽の光も、この国の強みになる。 発電設備や送電網、蓄電池などの整備が進めば、こうした自然条件が、産業や将来のデータセンターを支える力にもなるのではないか。現地で暮らしているからこそ、私はその可能性を身近に感じています。 4.冷涼な気候が、データセンターの強みになる可能性 四つ目は、気候です。 モンゴルの厳しい寒さは、暮らしの面では負担にもなります。 しかし、熱を出す設備を冷やすという視点では、その寒さを利用できる可能性があります。 データセンターでは、サーバーを適切な温度で動かすために冷却が必要です。 IEAも、冷却設備がデータセンターの電力消費の一部を占めることを示しています。 外気を生かした設計ができれば、冷却に必要なエネルギーを抑えられるのではないか。私は、そこに注目しています。 ただ、モンゴルにも夏があり、季節や地域による気温差は大きいため、「一年中寒いから最適」とまでは言えません。 大容量の電力、信頼できる通信回線、設備の保守体制、冷却方式に応じた水の確保なども必要です。 暮らしの中では厳しさにもなる寒さが、AI時代には産業を支える強みになるかもしれない。私は、その可能性に期待しています。 それが、将来のデータセンター立地としての可能性を左右すると考えています。 5.石炭を国内で確保できること 五つ目は、石炭の資源国であることです。 国内で燃料を確保できれば、電力や暖房を供給する際に、その資源を活用できます。 燃料調達の選択肢を自国に持つことには、意味があると思います。 ただし、石炭が豊富だから、電気料金を自由に安くできるわけではありません。 採掘や輸送、発電所の建設・維持、送電、環境対策にも費用がかかります。 世界銀行も、モンゴルの電力・暖房料金制度や設備投資の課題を挙げ、送電網の容量と供給の信頼性を改善する事業を支援しています。 私が評価しているのは、国内にエネルギーの原料があり、それをどう使うかという選択肢を持っていることです。 石炭の利用に伴う大気汚染や排出の課題にも対応しながら、太陽光・風力などを組み合わせていく。その整備が進めば、生活だけでなく産業を支える力にもなると期待しています。 資源開発の時期と、AIの成長期が重なるとおもっていた これらを並べてみると、私がモンゴルに期待する理由が、よりはっきりします。 IEAの更新された見通しでは、世界のデータセンターの電力消費は、2025年の485TWhから2030年には950TWhへ、ほぼ倍増すると予測されています。 これは実績ではなく、将来の見通しです。 一方、オユトルゴイの銅生産も、2028年以降に大きな規模を目指しています。 世界がAIを動かすための設備を増やす時期に、モンゴルは、その設備に必要な資源の供給を増やしていく。 私は、この重なりに可能性を感じています。 国内への大規模なデータセンター誘致には、まだ整えるべき条件があります。 それでも、資源の供給を通じて、世界のAI向け設備投資と関わる道はあります。 さらに、電力と通信の整備が進めば、国内で新しい産業を育てる可能性も広がるのではないでしょうか。 私が見ていきたいのは、資源が暮らしの豊かさにつながるか 資源を持っているだけで、国の成長が約束されるわけではありません。 得られた収入を、モンゴル政府が道路や電力、教育、人材育成にどうつなげるか。 国内の企業や働く人に、どれだけ機会が生まれるか。 その点も大切だと思います。 それでも、銅、金、石炭、太陽光と風力、そして冷涼な気候を持つモンゴルには、AI時代に生かせる条件があると私は考えています。 モンゴルの成長期と、世界のAIの拡大期が重なるのではないか。 これが、私がこの国の将来に期待している理由です。 これからも現地で感じる変化と、公表される計画や実績を照らし合わせながら、その可能性を見ていきたいと思っています。 番外編――私が最初にモンゴルに注目した理由 私が最初にモンゴルへ目を向けた理由には、安全保障への見方がありました。 「戦争に直接巻き込まれる可能性が、比較的低い場所なのではないか」 そう考えたことが、私にとって大きな出発点でした。 どれほど資源が豊富でも、経済成長が期待できても、安心して暮らしや事業を続けられることが、その土台になります。 モンゴルは、中国とロシアとの関係のバランスを取りながら、日本などの「第三の隣国」とも関係を広げる外交方針を取っています。 日本の外務省も、この方針をモンゴル外交の基本として説明しています。 こうした外交姿勢は、私がこの国の将来を考えるうえで、注目している点です。 もちろん、この外交方針だけで、戦争に巻き込まれる可能性の低さが証明されるわけではありません。また、直接戦場にならなくても、周辺国の情勢によって貿易やエネルギー供給が影響を受ける可能性はあります。 それでも、戦争に巻き込まれるリスクをできるだけ避けたいという視点が、私がモンゴルに注目した最初の理由でした。 そのうえで、銅や金、エネルギー資源、気候などを見ていくと、AI時代と重なる成長の可能性にも期待するようになったのです。 ※本記事は、2026年9月27日時点で確認した資料をもとにした、筆者個人の見立てです。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/
- モンゴルの生活費まとめ――住まいの維持費から毎日の食費まで、実体験で紹介
モンゴルで実際に暮らしてみて、私が安いと感じたのは、住まいを購入した後にかかる管理費や暖房、電気などの維持費でした。 一方で、思っていた以上に負担を感じたのが、毎日の食料品です。 住まいを維持する費用は安い。しかし、食費まで安いとは限らない。 この記事では、私が日本とモンゴルで暮らして感じた生活費の違いをまとめました。実際の支払額や現地での様子は、それぞれの詳しい記事で紹介しています。 管理費・水道・電気――住まいを「買った後」の負担は小さい 私がモンゴルのマンションで暮らして感じたメリットは、毎月の維持費の小ささです。 住居の購入費と、購入した後に暮らし続けるための費用は、分けて考える必要があります。 ここでお伝えしているのは、家賃や住宅ローンを含まない、私の所有するマンションの維持費です。 水道や電気を使い、住まいを維持するために毎月いくら支払っているのか。実際の金額を、次の記事にまとめています。 ▶ モンゴルのマンション維持費はいくら?――実際の支払額と内訳を見る 暖房――厳しい冬でも、室内の暖かさに驚いた モンゴルの冬と聞くと、寒さや暖房費を心配する方もいると思います。 私が暮らすマンションでは、室内が暖かく、その費用の負担も小さいことが印象に残りました。 日本で暮らしてきた私にとって、暖房の使い方や部屋の暖まり方にも違いがあります。 もちろん、住宅によって設備や条件は異なりますが、私の住まいでは暮らしやすさを感じています。 ▶ モンゴルのマンションの暖房――室内の暖かさと費用について読む 食費――日本と同じように食べようとすると、安いとは限らない 光熱費や維持費に対して、私が高いと感じたのは食料品でした。 比較的安く買える食品もあります。しかし、日本で普段食べているものを同じようにそろえようとすると、価格だけでなく、品ぞろえの違いにも気づきます。 何を食べるか、自炊するか、何人で暮らすか。食費は、その人の暮らし方によって大きく変わります。 生活費を考える際の参考として、食費の目安と、スーパーで感じた違いを別々の記事にまとめています。 ▶ ウランバートルで暮らす夫婦2人の食費の目安を見る ▶ モンゴルのスーパーで驚いたこと――肉・魚・野菜の売り場の違いを読む 母の食事を作るようになって、食費の見え方が変わった 私はもともと食にあまり興味がなく、食費はそれほどかからないと考えていました。 ところが、経営から離れ、母や家族の食事を作るようになってから、毎日の食事を用意するのに、これほどお金がかかるものなのかと驚きました。 欲しい物は、購入を見送ったり、今ある物を使い続けたりできます。 品物によっては、昔より手頃に買えるようになったとも感じます。 しかし、食費は暮らしている限り、繰り返しかかります。 一度買うときの値段だけでなく、生活を続けるために毎月いくら必要なのか。 自分の食事だけでは気づかなかった、日々の支出の重さを感じるようになりました。 モンゴルの生活費は、自分の暮らしに当てはめて考える 私の場合、住まいを確保した後の維持費には安さを感じ、食料品には高く感じる部分がありました。 ただし、住む場所や住宅、食生活が違えば、必要なお金も変わります。 これからモンゴルで暮らすことを考えている方には、住居費・光熱費・食費を分けて、ご自身の生活に当てはめて見ていただきたいと思います。 預金利息――元本の取り崩しを抑える支えになる モンゴルでの生活費を考えるとき、支出と合わせて見ておきたいのが、銀行預金から受け取る利息です。 インフレを抑えるために中央銀行が政策金利を高くすることがあり、その動きは銀行の預金金利にも影響します。ただし、政策金利と、私たちが預金で受け取る金利は同じものではありません。 私にとって、現地で預金利息を受け取れることは、必要な支出を考えるうえで助けになっています。 税金などを差し引いた利息の範囲内で支出を賄えれば、預けた元本を取り崩さずに済みます。一部を賄えるだけでも、元本を減らす負担は軽くなります。 特に、私のように資金をすぐ日本へ戻す予定がなく、モンゴルで使うことを考えている場合、現地通貨で受け取る利息には意味があると感じています。 ただし、預金の金額が減らなくても、物価が上がれば、同じお金で買えるものは少なくなります。利息をすべて使えば、元本の購買力まで保てるとは限りません。 毎月の維持費が小さいことと、預金利息を受け取れること。その両方が、私にとってモンゴルで暮らす際の支えになっています。 実際の定期預金の利用経験や、高金利をどう考えているかは、次の記事にまとめています。 ▶ モンゴルの定期預金――実際の運用経験と、高金利について考えたこと それぞれの詳しい記事が、現地での暮らしを具体的に考える参考になれば幸いです。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/












