モンゴルではまだ知られていなかった、日本人の給料の現実
- 後藤 友亮

- 6 時間前
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モンゴルの方々をはじめ、外国の方々の中には、日本人の給料について、実際よりも今もかなり高いイメージを持っている人が多いようです。
そこで、国税庁の「令和6年分 民間給与実態統計調査」を基に、現在の日本人の給料を分析してみました。
私のモンゴル人の知り合いにも、年収600万円前後を稼いでいる人が何人かいます。私が「年収600万円なら、日本でもある程度高い給料ですよ」と伝えると、驚いていました。本人たちは、日本人の平均年収も600万円程度だと思っていたようです。
しかし、実際の日本の民間給与所得者の平均年収は約478万円です。年収600万円以下の人が全体の約75%を占め、600万円を超える人は約25%しかいません。
年収別に見ると、次のようになります。
年収 | 割合 |
200万円以下 | 18.8% |
200万円超〜300万円以下 | 13.2% |
300万円超〜400万円以下 | 16.1% |
400万円超〜600万円以下 | 27.1% |
600万円超〜900万円以下 | 16.3% |
900万円超〜1,500万円以下 | 6.8% |
1,500万円超 | 1.7% |
日本では給与所得者の約48%が年収400万円以下です。そのうち約4割は年収200万円以
下、約3分の2は年収300万円以下となっています。

さらに、日本では給料の額面をすべて生活に使えるわけではありません。所得税、住民税、健康保険、厚生年金、雇用保険などが差し引かれます。その残りから買い物をすれば消費税、自動車を持てば自動車税、住宅を持てば固定資産税などもかかります。
財務省によると、2026年度の日本の国民負担率は45.7%、財政赤字を含めた潜在的国民負担率は48.4%になる見通しです。
これは、個人の給料から直接約半分が引かれるという意味ではありません。しかし、日本社会全体では、国民所得の半分近くに相当する税金、社会保険料、将来負担を抱えていることを示しています。
また、日本では住宅費、光熱費、車の維持費、教育費などもかかります。特に住宅ローンや子育てを抱える家庭では、年収600万円でも「高所得で余裕のある生活」とは感じにくいのが現実です。

もちろん、日本とモンゴルでは物価、税金、社会保障制度が異なるため、年収だけで生活の豊かさを単純に比較することはできません。モンゴルでは本業以外に、副業、自営業、商売、投資などから複数の収入を得ている人も多く、給与だけでは本当の経済状況が分からない場合もあります。
外国では今も、「日本は給料が高く、豊かな国」という昔の印象が残っているのだと思います。かつての日本はアジアの中で賃金が高く、「日本で働けば大きく稼げる国」でした。しかし現在は、給与が長期間ほとんど伸びない一方で、税金や社会保険料、生活費の負担が増えています。
モンゴルで年収600万円を稼いでいる人は、日本人の平均程度ではありません。日本でも比較的高い水準で、おおむね上位25%に入ります。
国税庁の所得分布と日本の生活費を合わせて考えると、現在の日本人の暮らしは、海外から想像されているよりもかなり厳しくなっているのではないでしょうか。
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