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  • モンゴルの肉の価格──日本とはかなり違う「肉の値段の順番」

    モンゴルで生活していて、日本との違いを感じるものの一つが肉の価格です。 モンゴル 肉 価格は日本とどう違う? 私が実際にスーパーなどで見た感覚では、高い順におおよそ、 豚肉 → 牛肉 → 鶏肉 → 馬肉 → 羊肉 → ヤギ肉 という印象でした。 もちろん、部位や店、季節によって価格は変わりますし、特に馬・羊・ヤギあたりは順番が入れ替わることもあります。そのため、これはあくまで私が現地で見たおおよその価格感です。 特に驚いたのが豚肉の高さでした。 私が見た豚肉は、1kgあたり日本円で約1,300~1,500円前後。 日本では豚肉は比較的手頃な肉というイメージがありますが、モンゴルではかなり高い部類に入ると感じました。 理由の一つは、モンゴルが昔から羊、ヤギ、牛、馬を中心とした畜産国であり、豚は主要な家畜ではないことです。 そのため、豚肉は国内生産だけではなく輸入や流通の影響も受けやすく、結果として価格が高くなりやすいのだと思います。 一方、モンゴルでは羊肉やヤギ肉、馬肉は非常に身近な肉です。 日本では羊肉や馬肉というと少し特別な食材という印象がありますが、モンゴルでは日常的に食べられています。 ここだけを見ると、 「モンゴルは家畜が多いから肉は安い」 と思ってしまいます。 しかし、最近はそれほど単純でもないようです。 現地で聞いた話では、近年はモンゴル産の肉が海外へ輸出される際の価格も上がっており、それに伴って国内の肉価格も以前より高騰しているとのことでした。 たとえ国内に家畜がたくさんいても、海外でより高い価格で売れるようになれば、生産者にとっては当然そちらが魅力的になります。 その結果、国内向けの価格も海外市場の影響を受けるようになります。 つまり現在のモンゴルの肉価格は、 「家畜が多いから安い」だけではなく、海外への輸出需要や国際的な価格にも左右されるようになっている ということです。 それでも、日本人の感覚からすると非常に面白いのは、 日本では比較的安い豚肉がモンゴルでは高く、日本では珍しい羊・ヤギ・馬の肉がモンゴルでは身近 という逆転です。 スーパーの肉売り場を見るだけでも、その国の食文化や産業構造がよく分かります。 モンゴルでは、羊、ヤギ、牛、馬といった遊牧文化を支えてきた家畜が今でも生活に深く根付いています。 ただ、そのモンゴルらしい肉の価格も、今では国内事情だけでは決まらず、海外輸出によって世界の市場価格とつながり始めている。 実際に暮らしてみると、そんな変化も感じることができます。 ※この記事の内容は、2026年8月14日現在の情報と筆者の実体験に基づいています。 モンゴルについて、現地経験をもとにサポートします モンゴルでの不動産購入、現地法人、銀行口座、公証手続き、通訳、リフォーム、長期滞在などについて、私たちが実際に経験した内容をもとにご相談をお受けしています。 まずは、お困りのことや知りたいことをお問い合わせフォームからお知らせください。 ※相談内容を確認したうえで、対応の可否や費用をご案内します。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC  後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル     公式サイト:https://www.kakehasi.biz/

  • 「モンゴルでUBCabタクシー(英語もほぼ通じない!)を使う日本人が知っておくべき6つのコツ」

    モンゴル語が話せない日本人にとって、ウランバートルでの移動にUBCabはかなり便利です。 ただし、最初に知っておいた方がよいことがあります。 モンゴル UBCabを実際に使って分かったこと モンゴルのタクシーでは、英語はほとんど通じないと思っておいた方がいいです。 もちろん英語が話せる運転手さんもいると思いますが、基本的には「英語で何とか説明すればいい」と考えない方が安心です。 だからこそ重要なのが、 「言葉を使わなくても乗れる状態を、アプリ上で先に作っておくこと」 です。 私が実際に使ってみて特に重要だと感じたのは、 支払い方法・出発地の設定・目的地の設定・車両確認 の4つです。 支払いは「自動決済OFF+ウォレット」が安心 私の場合、現在はクレジットカードからの自動支払いをOFFにしています。 その代わり、 「チャージ+」からクレジットカードでUBCabのウォレットへ事前に入金 して使っています。 モンゴル語も英語も通じない可能性を考えると、目的地に着いてから支払いについて運転手さんとやり取りするのは、できるだけ避けたいところです。 そのため、乗る前に支払いの準備を終えておくのが安心だと思います。 よく5万トゥグルグ程度チャージしておけばよいという話もありますが、私は日本人旅行者なら20万トゥグルグ程度入れておくのが理想だと思います。 理由は、車種を比較的自由に選べますし、少し遠い場所へ行っても、到着してから残高不足で慌てにくいからです。 実際、私が大型バンを利用したときは、 約14kmで約13万トゥグルグ、日本円で約6,000円程度 でした。 普通車や近距離ならもっと安く済みますが、大型車や長距離では5万トゥグルグを超えることがあります。 言葉が通じない場所だからこそ、残高には余裕を持たせておいた方が安心です。 出発地は「自分がいる場所」ではなく「車が止まりやすい場所」 UBCabを使ううえで、かなり重要なのが出発地の設定です。 GPSで現在地を設定できますが、 自分が今立っている場所=最適な乗車場所 とは限りません。 大通り、交差点付近、車線の反対側、建物の裏側などでは、運転手さんが止まりにくかったり、こちらを見つけられなかったりします。 そして、ここで問題になるのが言葉です。 運転手さんから電話がかかってきても、モンゴル語が話せず、さらに英語もほとんど通じないとなると、現在地を電話で説明するのはかなり難しくなります。 そのため、 多少歩いてでも、車が入りやすく、停車しやすく、運転手さんから見つけやすい場所を出発地に設定する ことをおすすめします。 ホテルの正面玄関、大きな建物の入口、広い道路沿いなど、相手にも分かりやすい場所を選ぶ方が安全です。 モンゴル語が話せない日本人にとっては、**乗車場所の設定そのものが「会話を減らすための準備」**になります。 下車は住所を入れておけば何とかなる 一方、目的地については比較的簡単です。 UBCabに行き先の住所や施設を正しく設定しておけば、基本的にはナビで目的地まで向かってくれます。 私の感覚では、 UBCabで難しいのは「降りること」より「乗ること」です。 目的地はアプリが案内してくれますが、出発地点で運転手さんと出会えなければ、そもそも移動が始まりません。 ホテル、自宅、よく利用する施設などは、あらかじめ住所を確認したり保存したりしておくとさらに便利です。 車の色ではなく「ナンバー」を確認 もう一つ注意したいのが、迎えに来る車です。 UBCabのアプリ上に表示されている車の色と、実際に来た車の色が違うことがあります。 そのため、 「白い車が来るはずだから白い車を探そう」 という探し方はおすすめしません。 私の場合は、 車の色は参考程度にして、必ずナンバーを確認 しています。 アプリに表示されている車両ナンバーと、実際に来た車のナンバーを照合すれば、モンゴル語も英語も必要ありません。 海外で配車アプリを利用するときは、色よりナンバーを優先して確認するのが安全だと思います。 クレジットカードの利用履歴は定期的に確認 これはUBCabそのものではなく、モンゴルで電子決済を利用するとき全般について私が注意していることです。 現地で聞いた話では、ごくまれに決済金額を一桁多く入力してしまうケースがあるそうです。 例えば、 10,000トゥグルグ → 100,000トゥグルグ というような入力ミスです。 モンゴル人でも経験することがあるそうなので、外国人を狙ったものとは限らず、単純な入力ミスの場合もあると思います。 また、間違いが分かれば店側が謝って訂正する、という感覚もあるようです。 ただ、日本人はトゥグルグの桁数に慣れていないため、その場で気づきにくいところがあります。 そのため私は、 クレジットカードや電子決済の利用履歴を定期的に確認する ことをおすすめします。 モンゴル語が話せない日本人なら「会話しない仕組み」を作る UBCabは、モンゴル語が話せない日本人でも十分利用できます。 ただし、 「英語が通じるだろう」「困ったら運転手さんに説明すればいい」 という考え方は、モンゴルではあまり当てにしない方がいいと思います。 私なら、 ① クレジットカードの自動支払いはOFF② ウォレットに20万トゥグルグ程度チャージ③ 出発地は車が止まりやすく分かりやすい場所④ 目的地の住所を事前に正確に入力⑤ 来た車は色ではなくナンバーで確認⑥ クレジットカードの利用履歴を定期確認 という使い方をします。 結局、一番のコツは、 「モンゴル語を頑張って話す」ことでも、「英語で何とかする」ことでもありません。 最初から、ほとんど会話をしなくても目的地まで行ける状態を作っておくこと。 これが、モンゴル語を話せない日本人がUBCabを安心して使う一番のポイントだと思います。 ※この記事の内容は、2026年8月14日現在の情報と筆者の実体験に基づいています。 モンゴルについて、現地経験をもとにサポートします モンゴルでの不動産購入、現地法人、銀行口座、公証手続き、通訳、リフォーム、長期滞在などについて、私たちが実際に経験した内容をもとにご相談をお受けしています。 まずは、お困りのことや知りたいことをお問い合わせフォームからお知らせください。 ※相談内容を確認したうえで、対応の可否や費用をご案内します。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC  後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル     公式サイト:https://www.kakehasi.biz/

  • 「 日本からみたら、モンゴルは国民ファースト』日本も見習ってほしい──『生きるための固定費』が優しい」

    モンゴルで実際に生活し、会社や不動産、ビザなどを経験して感じるのは、少なくとも日本と比べると「国民ファースト」の考え方がかなり強い国だということです。 もちろん、モンゴルが何でも国民に優しいという意味ではありません。物価上昇や所得格差など、別の問題もあります。 ただ、国の仕組みを見ていくと、私が特に強く感じるのは、 「生きていくために絶対必要な固定費そのものを小さくする」 という考え方です。 これが非常に大きいと思います。 電気、暖房、水道、住居、車など、生活するうえで避けられない費用が安ければ、たとえ給料が日本ほど高くなくても生活は成り立ちやすくなります。 特にモンゴルは冬には氷点下30度、40度になることもある国です。その国で暖房費が高額になれば、国民生活そのものが成り立ちません。 実際、モンゴルの家庭向け電気料金や暖房料金は、長年にわたって政府の補助などによって実際の供給コストより低く抑えられてきました。世界銀行も、家庭向け電気料金がコスト回収に必要な水準を大きく下回っていたと分析しています。 つまり、単純に「モンゴルは物価が安い国だから」というだけではありません。 国民が生活するために必要なエネルギーを、政策として安くしてきた面があります。 さらに、不動産や車の維持費、固定資産に関する負担なども、日本と比べると極めて軽く感じます。 一方で、外国人についてはかなり考え方が違います。 モンゴルでは、土地の所有については基本的にモンゴル国民が優先され、外国人には制限があります。また外国人の在留人数についても法律上の上限が設けられています。 ビザや在留資格についても、実際に手続きを経験してみると、思っていた以上に厳しいです。 会社を持っている、投資をしている、というだけで簡単に長期間住めるわけではありません。 私自身、モンゴル国内で事業を行い、現地で発生した所得については現在10%で課税されています。 一方、現地では、 「ビザ・在留資格がなければ20%になる」 という説明も受けました。 法律上は単純に「ビザがあるから10%、ないから20%」という仕組みではなく、税務上の居住者・非居住者の判定や所得の発生場所などが関係します。非居住者のモンゴル源泉所得については原則20%という規定があります。 つまり、外国人なら何でも一律に高くするというより、 モンゴル国内で実際に活動する人と、国外から利益だけを得る人を分けて考えている ようにも見えます。 不動産についても同じです。 当初、外国人は取得時の税金が2倍になると聞いていましたが、調べると、不動産税そのものが単純に外国人だけ2倍という制度ではありません。 ただし、モンゴル国民向けの住宅に対する免税制度などがあり、結果として国民側が有利になる仕組みは存在します。 こうして全体を見ると、私が感じるモンゴルの「国民ファースト」は、外国人を排除するという単純な話ではありません。 むしろ、 自国民が生きていくために必要な費用をできるだけ小さくする。 そして、 土地、在留資格、税制度などでは、まず自国民を優先する。 この二つがセットになっているように感じます。 私は、ここは日本もかなり見習ってほしいと思います。 日本では、 「給料を上げる」 「最低賃金を上げる」 「補助金を出す」 「給付金を配る」 という議論が中心になりがちです。 もちろん、それも必要です。 しかし、本当に国民生活を楽にするのであれば、 そもそも、生きるために毎月絶対に払わなければならないお金を減らす という発想も必要ではないでしょうか。 電気代。 ガス代。 水道代。 住宅費。 固定資産税。 車の税金。 社会保険料。 こうした固定費が高ければ、給料が少し上がっても結局は消えてしまいます。 反対に、これらの固定費が小さければ、収入がそれほど高くなくても、人は安心して生活できます。 モンゴルで生活してみて、私が一番考えさせられたのはここです。 国民を豊かにする方法は、給料を上げることだけではない。 「生きるために必要なお金を少なくする」ことも、立派な国民ファーストだと思います。 この考え方は、今の日本にこそ必要なのではないでしょうか。 ※この記事の内容は、2026年8月14日現在の情報と筆者の実体験に基づいています。 モンゴルについて、現地経験をもとにサポートします モンゴルでの不動産購入、現地法人、銀行口座、公証手続き、通訳、リフォーム、長期滞在などについて、私たちが実際に経験した内容をもとにご相談をお受けしています。 まずは、お困りのことや知りたいことをお問い合わせフォームからお知らせください。 ※相談内容を確認したうえで、対応の可否や費用をご案内します。

  • 「モンゴルはインフレに悩み、日本は低成長に悩む──「成長国と低成長に悩む、正反対の経済問題」

    日本とモンゴルで実際に生活してみると、同じ「国民生活の苦しさ」でも、その原因がまったく違うことに気づきます。 現在のモンゴルではインフレが大きな問題です。食料品や外食、輸入品、日用品などを見ると、決して「物価の安い国」とは言えません。私自身の生活実感でも、電気・暖房・住宅・車など一部の固定費を除けば、日本より高いと感じるものもばかりです。 ただし、ここで重要なのは、インフレそのものはモンゴルだけに起きている特殊な問題ではないということです。 世界的にエネルギー、食料、人件費、物流費などは上昇しています。ある程度のインフレが存在すること自体は世界では珍しくなく、むしろ長期間、物価も賃金もほとんど上がらなかった日本の方が特殊だったとも考えられます。 そしてもう一つ重要なのが、インフレは経済が急成長する国で必ず起きる問題でもあるということです。 経済が成長すると所得や投資が増え、消費も拡大します。不動産価格や賃金も上昇します。 そこへモンゴルの場合は、鉱物資源からの収入、政府支出、海外からの資金なども入ってきます。 すると、 高成長 → 所得・投資の増加 → 消費拡大 → 不動産・物価上昇 → インフレ → 利上げ という流れが起こりやすくなります。 特に経済の規模がまだ小さく、輸入への依存度が高い国では、急激に需要が増えても住宅、物流、商品、人材などの供給がすぐには追いつきません。 そのため、成長の勢いそのものがインフレを生み出すことがあります。 もちろんインフレを放置してよいという意味ではありません。 物価上昇が賃金上昇を大きく上回れば、一般家庭の生活は苦しくなります。そこで中央銀行が金利を上げれば、今度は住宅ローンや企業融資が高くなり、中小企業や投資にもブレーキがかかります。 つまりモンゴルが直面しているのは、 「成長を止めずに、どうインフレを抑えるのか」 という成長国特有の難しい問題でもあります。 一方、日本はかなり違います。 日本は長期間にわたり低成長・低インフレを経験してきました。賃金や消費が伸びず、経済そのものがなかなか大きくならない一方、高齢化による社会保障費や財政負担は増え続けました。 その結果、税、社会保険、住宅、自動車、エネルギーなど、生活するために継続的に必要となる固定的な負担が重くなっています。 つまり、 モンゴルは「成長した結果として生じる負担」に悩み、日本は「成長しなかった結果として積み上がった負担」に悩んでいる。 とも見ることができます。 ここが日本とモンゴルを比較して非常に面白いところです。 モンゴルには成長力があります。しかし、成長によって生まれるインフレをコントロールしなければならない。 日本には経済や社会の安定性があります。しかし、その安定を守るための負担が大きくなりすぎれば、さらに成長する力を失ってしまいます。 私はモンゴルのすべてが日本より優れているとは思いません。現在のインフレは間違いなく大きな問題です。 それでも、電気、暖房、住居、自動車など、**「生きていくために絶対必要な固定費そのものを小さくする」**という部分には、日本が参考にできるところがあると思っています。 逆にモンゴルは、日本を含む成熟国の経験から、インフレや資産価格の上昇を抑えながら、成長によって生まれた富を国民全体へどう還元していくのかを考える必要があります。 結局、どちらが正解という単純な話ではありません。 成長国はインフレに悩み、成熟国は低成長に悩む。 成長させればインフレの危険が生まれ、抑えすぎれば経済が停滞する。 日本とモンゴルは正反対に見えますが、最終的にはどちらも、 「国民の生活を守りながら、持続的に経済を成長させるにはどうすればいいのか」 という、世界中の国が抱える同じ難題を政治がどう対応するかだと思います。 ※この記事の内容は、2026年8月14日現在の情報と筆者の実体験に基づいています。制度、為替レート、手数料、送金条件などは変更される可能性があります。 モンゴルについて、現地経験をもとにサポートします モンゴルでの不動産購入、現地法人、銀行口座、公証手続き、通訳、リフォーム、長期滞在などについて、私たちが実際に経験した内容をもとにご相談をお受けしています。 まずは、お困りのことや知りたいことをお問い合わせフォームからお知らせください。 ※相談内容を確認したうえで、対応の可否や費用をご案内します。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC  後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル     公式サイト:https://www.kakehasi.biz/

  • これから10年で社会はどう変わるのか(モンゴル編)──AI/AGI・資源・中国・住宅・仕事・格差、そして「政府の使い方」

    これから10年、モンゴル社会もAI、ロボット、自動化によって大きく変わっていく可能性があります。 ただし、モンゴルの場合は日本や欧米とまったく同じ形では進まないと思います。 モンゴルには、 豊富な資源広大な土地中国と国境を接する立地若い社会急速なデジタル化そして遊牧という独自の生き方 があります。 そのため、モンゴルは単純に「先進国の後を追う国」ではなく、場合によっては一部の分野で先進国を飛び越えて変化する可能性があります。 そして、この未来を考えるうえで最も重要なのは、 モンゴルの未来は、技術そのものよりも、政府がその技術と資源をどう使うかで大きく変わる。 ということだと思います。 ① AI・行政DXはかなり速く進む可能性がある モンゴルではすでにE-Mongoliaをはじめ、行政サービスのデジタル化がかなり進んでいます。 人口が少ないこともあり、大規模で古いシステムを抱える国より、 新しい仕組みを一気に導入しやすい という強みがあります。 これからは、 行政手続き銀行契約翻訳会計問い合わせ対応情報検索 などにAIが入り、人間が行っていた単純事務はかなり減っていく可能性があります。 私の見立てでは、今後10年でモンゴルのAI・行政DXが大きく進む可能性は、 90%前後 とかなり高いと考えています。 ② 仕事は「なくなる」というより、必要人数が減る AI時代で重要なのは、 仕事が完全になくなるかどうか ではありません。 もっと大きな問題は、 同じ仕事をするために必要な人数が大幅に減ること です。 例えば今まで10人必要だった事務が、 AIによって3人で済むようになる。 企業は生産性が上がりますが、残った3人の給料が3倍になるとは限りません。 むしろ、 企業が人を取り合う社会から、人が仕事を取り合う社会 へ変わる可能性があります。 モンゴルでも、 事務翻訳広告簡単なWeb制作会計補助カスタマーサービス などは、比較的早くAIの影響を受けるでしょう。 ③ 建設も「ロボットが職人になる」とは限らない 建設業では、人手不足だからロボットが職人の仕事をそのまま真似すると思われがちです。 しかし実際には、もっと合理的な方向へ進む可能性があります。 例えば足場。 足場職人が足りないから、 足場を組むロボットを作る のではなく、 そもそも足場を必要としない建築方法へ変える。 大工が足りないから大工ロボットを作るのではなく、 構造壁床浴室キッチン配管空調電気設備 などを標準化して、工場で作る。 そして現場では、 運んで組み立てるだけ にする。 つまり、これからのものづくりは、 「自動化する」のではなく、「最初から自動化できるように作る」。 という考え方が基本になっていくと思います。 ④ モンゴルでは小型トレーラーハウスとの相性が非常にいい この変化は、住宅で特に分かりやすく表れる可能性があります。 中国ではすでに、小型のプレハブ住宅やトレーラーハウス、モジュール住宅が大量生産されています。 モンゴルでは、こうした住宅との相性が非常にいいと思います。 理由は、 土地が広い人口密度が低い中国が隣にある冬の現場施工が難しい移動する生活文化が残っている からです。 実際、遊牧生活の中でも、小型トレーラーハウスのような設備を利用する姿が見られるようになっています。 将来は、 中国の工場で完成↓トラックでモンゴルへ輸送↓現地へ設置↓電気・水・暖房・通信を接続↓生活開始 という住宅が普通になる可能性があります。 今のように、 「住宅=土地に長期間かけて建てるもの」 ではなく、 「住宅=工場で作って持ってくるもの」 へ変わっていくわけです。 ⑤ 壊れたら「修理」ではなく「交換」になる 住宅が工業製品化すると、リフォームの考え方まで変わります。 今までは、 配管を直す壁を補修する外壁を塗装する設備を分解修理する という仕事がありました。 しかし将来は、 浴室ユニット交換キッチンユニット交換空調ユニット交換外壁パネル交換電気設備ユニット交換 という形になる可能性があります。 つまり、 直すより交換した方が安い 社会です。 これは住宅を「巨大な家電」に近づけます。 住宅だけではなく、 車農業機械工場設備店舗設備 でも、同じ考え方が広がると思います。 ⑥ 住宅は二極化する可能性がある モンゴルでも住宅は大きく二極化する可能性があります。 富裕層向けは、 大型自由設計高級素材良い立地 が残るでしょう。 しかし内部は、 構造浴室キッチン空調配管 などが標準化され、工場で生産される。 つまり、 見た目は注文住宅、中身は工業製品。 です。 一方、一般家庭向けは、 小型トレーラーハウス完成ユニット住宅規格住宅 が中心になる可能性があります。 例えば、 30㎡40㎡60㎡ などの数種類。 内装、キッチン、浴室も数種類から選ぶだけ。 選択肢を減らす代わりに、価格を大幅に下げる。 この場合、 安い住宅=質の悪い住宅 ではありません。 むしろ工場生産によって、品質は安定しやすくなります。 将来の安い住宅とは、 品質が低い住宅ではなく、選択肢が少ない住宅 になる可能性があります。 ⑦ 建物が安くなるほど、土地・立地が重要になる 住宅ユニットが大量生産できるようになると、 同じ住宅はどこでも買えるようになります。 すると価値の差を生むのは、 建物ではなく「どこに置くか」 です。 ウランバートル中心部。 交通が便利。 渋滞を避けられる。 学校が近い。 商業施設が近い。 空気が比較的良い。 景色がいい。 こうした土地は大量生産できません。 そのため、 建物価格 ↓建物の希少性 ↓土地・立地の希少性 ↑ ということが起きる可能性があります。 将来的には、Eco Tower Oneのような象徴的な高層建築が増えたとしても、その周辺や中心部の土地そのものは増えません。 モンゴルでも、 良い立地は最後まで残る希少資産 になっていくと思います。 ⑧ 中国が隣にあることは、非常に大きな強み モンゴルはすべての技術を自国で開発する必要がありません。 中国が、 EVロボット蓄電池太陽光住宅ユニットドローン建設機械家電 を大量生産して価格を下げれば、 モンゴルはそれを輸入できます。 つまり、 中国で完成した技術を、モンゴルはそのまま利用できる。 これが非常に大きい。 そのためモンゴルの変化は、 少しずつ進むというより、 中国製品の価格がある水準を下回った瞬間、一気に進む 可能性があります。 住宅ユニットもその代表になると思います。 ⑨ そしてモンゴル最大級の強みは「資源国」であること モンゴルには、 石炭銅金ウラン などの豊富な地下資源があります。 AI・ロボット時代になると、鉱山そのものも、 自動運転無人重機ドローン遠隔操作AI管理 によって省人化されていきます。 すると、 少ない人数で大きな資源収入を生み出せる 可能性があります。 これは非常に大きな強みです。 極端に言えば、 人間が働いて稼ぐ国から、資源と機械が稼ぐ国へ 少しずつ変わっていく可能性があります。 ⑩ AI時代には「エネルギーを持つ国」も強い AI社会では電力がますます重要になります。 AIデータセンター。 ロボット工場。 EV。 自動化された鉱山。 住宅暖房。 すべて電力を必要とします。 モンゴルには地下資源だけでなく、 広大な土地風力太陽光 という可能性もあります。 もしエネルギーを安く大量に作れるようになれば、 単なる資源輸出国ではなく、 安いエネルギーでAIや製造業を動かす国 へ進める可能性もあります。 ⑪ 食べ物も自動化されるが、遊牧は残る可能性がある 農業や牧畜にも、 ドローンAI自動運転衛星通信家畜管理センサー が入っていくでしょう。 しかしモンゴルの場合、 「効率がいいから全員が工場型農業へ移る」 とは限りません。 ここが非常に面白いところです。 モンゴルでは今でも、遊牧・牧畜を中心とした暮らしが大きな文化として残っています。 おおむね人口の4分の1から3分の1程度が、何らかの形で牧畜・遊牧的生活と深く関係しているとみられています。 重要なのは、 それが必ずしも「遅れた生活」ではなくなること です。 ⑫ 「ハイテク遊牧」という生き方が生まれるかもしれない AI時代になると、 自然の中に住むことの不便さそのものが減ります。 例えば、 ゲル+小型トレーラーハウス+太陽光+蓄電池+衛星インターネット+AI+ドローン+EV という生活です。 家畜はドローンで確認する。 天候をAIが予測する。 銀行や行政はスマートフォン。 必要な物はオンラインで注文。 医療相談は遠隔。 それでも、 本人は草原で自然と共に暮らす。 これは昔へ戻ることではありません。 むしろ、 最新技術を使って、自然と生きる自由を守る。 という新しい生き方です。 モンゴルならではの未来だと思います。 ⑬ 将来のモンゴルは「三つの社会」が共存するかもしれない 2036年頃のモンゴルを考えると、大きく三つの社会が共存している可能性があります。 ① 超都市型 ウランバートル中心部。 AI金融鉱業本社富裕層高級住宅高級サービス が集中する。 人によるサービスや良い土地は非常に高価になる。 ② 低コスト自動化型 UB郊外や地方都市。 中国製の住宅ユニット、EV、家電、AIなどを利用し、 少ない生活費で便利に暮らす層。 大量生産品は安くなる。 ③ ハイテク遊牧型 草原で、 自然家畜ゲル小型トレーラーハウス と暮らしながら、 AI衛星通信太陽光ドローン を使う。 都市へ移らなくても、現代的な生活ができる人たちです。 ⑭ モノは安くなり、人が動くことは高くなる AI・ロボット・大量生産が進むと、 住宅車家電衣類日用品 などは安くなる可能性があります。 一方で、 人が現地へ行く。 人が交渉する。 人が接客する。 人が責任を持つ。 人が個別対応する。 というサービスは高くなる可能性があります。 つまり、 モノは安くなり、人の時間は高くなる。 という社会です。 特に富裕層向けでは、 人間が自分のために時間を使ってくれること そのものが高級サービスになる可能性があります。 ⑮ 格差はかなり広がる可能性がある ここには大きな問題があります。 AI・ロボットによる利益が、 土地所有者鉱山企業大企業投資家富裕層 へ集中すれば、 格差はさらに広がります。 UB中心部と地方。 資産を持つ人と持たない人。 AIを使える人と使えない人。 資源収入にアクセスできる人とできない人。 こうした差が拡大する可能性があります。 私の見立てでは、今後10年でモンゴルの格差が拡大する可能性は、 80〜85%程度 とかなり高いと思います。 そして最後に、一番重要なのが政府です ここまでを見ると、モンゴルには非常に強い材料があります。 資源。土地。エネルギー。中国。AI。若い社会。遊牧文化。 しかし、これらを持っているだけでは国民全体が豊かになるとは限りません。 最大の問題は、 そこから生まれた利益を、誰が受け取るのか。 です。 資源収入が一部に集中すれば、 モンゴルは、 「資源も技術もあるのに、一部の人だけが豊かな国」 になる可能性があります。 逆に政府が、 資源収入を 道路水道電力暖房教育医療住宅通信 などへ回し、 AI・自動化による利益を広く社会へ還元できれば、 まったく違う未来になります。 住宅や生活コストは下がる。 働く時間は減る。 都市でも暮らせる。 草原でも暮らせる。 人間が、 「どこで、どう生きるか」 を選びやすくなる。 モンゴルの未来を決めるのはAIではない 私は、これから10年のモンゴルを見るうえで、 AIがどこまで進歩するか。 ロボットがどこまで安くなるか。 住宅ユニットがどこまで普及するか。 それ以上に重要なのは、 政府が、それらをどう使うか だと思います。 モンゴルには未来を豊かにする材料は、すでにかなり揃っています。 だから最終的には、 モンゴルの未来を決めるのは、技術そのものではない。資源・AI・中国・土地・エネルギーから生まれる利益を、政府がどのように国民の豊かさへ変えられるかである。 ここが最大の分岐点だと思います。 政府がうまく使えば、 「資源とテクノロジーによって最低限の生活コストを下げ、都市でも草原でも自由に生き方を選べる国」 になる可能性があります。 逆に使い方を間違えれば、 「都市の一部だけが急速に豊かになり、資源を持ちながら格差だけが広がる国」 になる可能性もあります。 だからこれから10年、モンゴルを見るうえで一番注目したいのは、 AIでもロボットでもなく、それをどう国民の豊かさへ変えるかという政府の選択 だと思います。 ※この記事の内容は、2026年8月15日現在の情報に基づいています。 モンゴルについて、現地経験をもとにサポートします モンゴルでの不動産購入、現地法人、銀行口座、公証手続き、通訳、リフォーム、長期滞在などについて、私たちが実際に経験した内容をもとにご相談をお受けしています。 まずは、お困りのことや知りたいことをお問い合わせフォームからお知らせください。 ※相談内容を確認したうえで、対応の可否や費用をご案内します。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC  後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル     公式サイト:https://www.kakehasi.biz/

  • モンゴルにもM8級巨大地震の歴史──日本ほどではないが油断できない

    日本に住んでいると、モンゴルにはあまり地震のイメージがありません。しかし調べてみると、実際には少し違います。 結論から言えば、モンゴルは日本ほど頻繁に地震が起きる「地震国」ではありません。しかし、大きな地震が起きる可能性を無視できる国でもありません。 日本とモンゴルでは地震のタイプが違う 日本は複数のプレート境界に位置しており、海溝型巨大地震から内陸の活断層地震まで、非常に多くの地震が発生します。 一方、モンゴルはプレート境界から離れた大陸内部にあります。 そのため、 日本=地震の頻度そのものが非常に高い モンゴル=頻度は低いが、ときどき非常に大きな内陸地震が起きる という違いがあります。 実際、モンゴルでは20世紀だけでも、 1905年 ツェツェルレグ地震 M8級 (UBで明確な影響記録は乏しい) 1905年 ボルナイ地震 M8.4前後 (UBで感じた可能性が高い) 1957年 ゴビ・アルタイ地震 M8.1前後 (UBで影響あり。UBでIV–V程度が確認される) 1967年 モゴド地震 M7.1前後 (UBで影響あり。UBでIV–V程度が確認される) など、大規模な内陸地震が発生しています。 つまり、「モンゴル=地震がない」という認識は正しくありません。 実はウランバートル周辺にも活断層がある さらに気になるのが、人口約150万人が集中するウランバートルです。 JICAなどの調査では、ウランバートル周辺にHustai、Emeelt、Gunjiinなど複数の活断層が確認されています。 (Open JICA Report) さらに近年、**Ulaanbaatar Fault(ウランバートル断層)**という約50kmの活断層も確認されました。市街地を通る、または極めて近い位置にある断層として研究されています。 (Geoscience World) 南側にはSharkhai Faultもあり、研究では断層の破壊範囲によってMw6級後半〜7級程度の地震を起こす可能性が示されています。 (SE) 日本と比較すると 日本 モンゴル 地震の頻度 非常に多い 日本よりかなり少ない 主な原因 プレート境界+活断層 大陸内部の活断層 M6〜7級 比較的頻繁 少ないが発生する M8級 発生する 過去に複数発生 首都周辺の活断層 多数 複数確認されている 耐震対策 世界でも非常に厳しい 耐震基準あり 地震への警戒度 非常に高い 日本ほどではないが必要 モンゴルにも耐震基準はある もちろんモンゴルも、この地震リスクを全く考えずに建物を建てているわけではありません。 ウランバートルでは地震を想定した建築基準があり、JICAもモンゴル政府・ウランバートル市と共同で地震災害リスク調査を行っています。実際、地震強度や活断層、地盤、建物被害まで含めた評価が行われています。 (Open JICA Report) 特に近年の高層マンションでは、昔の建物以上に耐震設計が重要になっています。 ただし、日本と同じように、 「耐震基準があること」と「実際の施工品質が高いこと」は別問題 です。 新築マンションを見る場合は、建築年だけではなく、RC構造、耐震壁、基礎、杭、地盤調査、設計上の地震荷重なども確認した方が安心です。 モンゴルを「地震がない国」と考えない方がいい 調べる前のイメージでは、 日本=地震国モンゴル=ほとんど地震がない国 という印象を持ちやすいと思います。 しかし実際には、 日本は「頻繁に揺れる地震国」。モンゴルは「普段は比較的静かだが、非常に大きな内陸地震を起こす力を持つ国」。 という表現の方が近そうです。 特に現在のウランバートルは、昔とは状況が違います。 過去の巨大地震の多くは人口密度の低い地域で発生しましたが、現在のウランバートルには高層マンションや商業施設が急速に増えています。 そのため今後は、**地震そのものの発生頻度より、「もし首都の近くでM6〜7級が起きた場合に、高密度化した都市がどこまで耐えられるのか」**の方が重要になってくると思います。 つまり、モンゴルは日本ほど地震を恐れる必要はありません。 しかし、「モンゴルだから地震は考えなくても大丈夫」という国でもない。 特にウランバートルでマンションを購入するなら、耐震性は確認しておくべき項目の一つだと思います。 ①Emeelt Fault:市街地西側約15km ②Hustai Fault:市街地南西側約30km ③Sharkhai Fault:市街地南方約35km ④Ulaanbaatar Fault:市街地を通る/極めて近い新発見の活断層 ※この記事の内容は、2026年8月15日現在の情報に基づいています。 ンゴルについて、現地経験をもとにサポートします モンゴルでの不動産購入、現地法人、銀行口座、公証手続き、通訳、リフォーム、長期滞在などについて、私たちが実際に経験した内容をもとにご相談をお受けしています。 まずは、お困りのことや知りたいことをお問い合わせフォームからお知らせください。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC  後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル     公式サイト:https://www.kakehasi.biz/

  • モンゴル不動産の税金は個人・法人でどう違う?──また、居住者か非居住者かで売却税が大きく変わる

    モンゴル不動産の税金について調べてみると、個人・法人、さらに居住者・非居住者によって扱いが大きく変わることが分かりました。 特に重要なのが、 ① モンゴルの税務上の居住者になるのか② モンゴルの税務上の非居住者のままなのか③ 個人で購入するのか④ モンゴル法人で購入するのか という違いです。 そして意外だったのが、マンションを売却するときの税率です。 モンゴルの「居住者」は183日だけで決まるわけではない モンゴルの個人所得税法では、税務上の居住者について、 12か月の間に183日以上モンゴルに滞在する人 が一つの基準になっています。 ただし、それだけではありません。 課税所得全体の50%以上をモンゴルで得ている場合にも、モンゴルの居住者に該当する可能性があります。 つまり、 「183日を超えなければ必ず非居住者」 とは言い切れません。 ビザや在留資格の「居住者」と、税金の「居住者」は別に考える必要があります。 ① モンゴル税務上の居住者が個人でマンションを所有 これが売却時にはかなり分かりやすい仕組みです。 居住者個人が不動産を売却した場合、 売却総額 × 2% が基本になります。 例えば、 購入価格 2,800万円売却価格 5,000万円 だったとしても、 利益2,200万円に税金をかけるのではなく、 5,000万円 × 2%=約100万円 という考え方です。 購入費や設備費を細かく積み上げて譲渡益を計算する日本とは、かなり違います。 ② モンゴル税務上の非居住者が個人でマンションを所有 ここが一番注意したいところです。 モンゴルの現行個人所得税法では、非居住者については、モンゴル国内で得た所得・モンゴル源泉所得の**総額に20%**という規定があります。 つまり、居住者の不動産売却に適用される「2%」とは大きく違います。 仮に5,000万円相当のマンションを売却した場合、 居住者なら、 5,000万円 × 2%=約100万円 ですが、 非居住者として20%の対象になると、 5,000万円 × 20%=約1,000万円 という非常に大きな差になります。 しかも基本的には利益ではなく、モンゴル源泉所得の総額を基準にする制度です。 これは海外からモンゴル不動産を購入する人にとって、かなり重要なポイントだと思います。 ③ モンゴル法人でマンションを購入した場合 さらに興味深いのが法人です。 モンゴル国内で設立された法人は、モンゴル税務上の居住法人になります。 そして法人が不動産を売却した場合にも、不動産売却収入については、 売却総額 × 2% という特別な税率が規定されています。 つまり単純な売却税だけを見ると、 モンゴル居住者の個人=2%モンゴル法人=2% と、ほぼ同じ形になります。 法人だから通常の法人所得税10%や25%を利益にかける、という単純な仕組みではなく、不動産売却には売却総額2%という別の扱いがあります。 個人と法人を比較すると モンゴル居住者・個人 売却時→ 売却総額の2% メリット→ 仕組みが非常にシンプル→ 自宅としても使いやすい→ 法人会計が不要 モンゴル非居住者・個人 売却時→ モンゴル源泉所得に原則20% ここが最大の注意点です。 長期的にモンゴル不動産へ投資するのであれば、売却時の税務上の居住区分まで考えておく必要があります。 モンゴル法人 不動産売却時→ 売却総額の2% メリット→ 複数物件を事業として所有・賃貸する場合には管理しやすい→ 個人が非居住者のまま保有する場合と比べ、売却税の構造が大きく違う 一方で、 → 法人の会計処理→ 税務申告→ 維持費→ VATの処理→ 法人のお金を個人へ移す際の配当課税など まで考える必要があります。 そのため、1戸を自分でも使うなら個人、複数戸を投資事業として回すなら法人という考え方は合理性があります。 VAT(消費税)は別問題 モンゴルのVATの基本税率は10%です。 ただし、個人が自分で所有していたマンションを1戸売却するだけなら、通常の事業としての販売とは性質が異なります。 VAT法でも、課税にはVAT納税者であることに加え、事業活動の範囲で行われた販売であることが条件になっています。 一方、法人の場合はVAT登録の有無や、そのマンションをどのような目的で保有していたかによって判断が必要です。 特に法人については、 「売却所得税が2%だから、それだけで終わり」 とは考えない方が安全です。 日本人の場合は、さらに日本の「居住者判定」がある ここが少し面倒です。 モンゴルの税務上の居住者になった=自動的に日本の非居住者になる わけではありません。 日本には日本の居住者・非居住者の判定があります。 したがって、 モンゴルでは居住者日本でも居住者 という状態になる可能性もあります。 日本とモンゴルの間には現在、所得税の二重課税を調整する一般的な租税条約がありません。 そのため、両国の居住者判定は特に重要になります。 日本の居住者である間にモンゴルのマンションを売却すれば、日本でも海外不動産の譲渡所得を申告することが基本になります。 反対に、日本の税務上の非居住者になり、モンゴルの税務上の居住者になってからモンゴルの不動産を売却する場合には、モンゴル側の課税を中心に考えられる可能性が高くなります。 まとめると非常に大きな違いがある 5,000万円相当のマンションを売却すると仮定すると、モンゴル側だけを単純比較したイメージは、 モンゴル居住者・個人→ 約100万円(2%) モンゴル非居住者・個人→ 原則約1,000万円(20%) モンゴル法人→ 約100万円(2%) となります。 もちろん実際の税務処理では取引内容やVAT、法人の事業内容などを確認する必要があります。 しかし、この差はあまりにも大きい。 これまで私は「モンゴルの個人所有マンションは売却時2%」と単純に考えていましたが、詳しく調べると、外国人の場合は「個人か法人か」以上に、「売却するときにモンゴル税務上の居住者なのか」が非常に重要だと分かりました。 モンゴルで長期的に不動産を持つなら、 買うときだけではなく、最初から「どうやって売るか」まで考えて名義を決める。 これはかなり重要だと思います。 ※この記事の内容は、2026年8月5日現在の情報と筆者の実体験に基づいています。制度、為替レート、手数料、送金条件などは変更される可能性があります。 モンゴルについて、現地経験をもとにサポートします モンゴルでの不動産購入、現地法人、銀行口座、公証手続き、通訳、リフォーム、長期滞在などについて、私たちが実際に経験した内容をもとにご相談をお受けしています。 まずは、お困りのことや知りたいことをお問い合わせフォームからお知らせください。 ※相談内容を確認したうえで、対応の可否や費用をご案内します。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC  後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル     公式サイト:https://www.kakehasi.biz/

  • モンゴルでは完成前でも住み始める?──マンションに住んで分かった日本との違い

    モンゴルでマンションや、分譲戸建てを見ていると、日本ではあまり見かけない光景に出会います。 建物全体がまだ完全には完成していないのに、すでに人が住み始めているのです。 私もこれまで、こうした物件を何件か実際に見かけました。 日本の場合、マンションなら共用部分や外構なども含め、ある程度きれいに完成してから入居が始まるイメージがあります。 ところが、モンゴルでは少し違います。 部屋そのものが生活できる状態になれば、共用部分や屋外施設などに工事が残っていても、先に入居が始まるケースがあるようです。 弊社が所有するマンションも同じです 弊社がモンゴルで所有しているマンションでも、似たような状況でした。 屋上公園など、建物全体としてはまだ完成していない部分が残っていました。 それでも、すでに多くの住民が生活を始めており、残っていた部屋はわずか2部屋でした。 つまり、「建物全体が100%完成してから入居する」という日本的な感覚とは、少し違うようです。 そして驚いたのが「お隣さんとの距離」 もう一つ印象に残ったのが、住民同士の距離の近さです。 会ったことのない隣の人にも、呼び出しブザーをならし友人は本当に気軽に話しかけてました。 実際、初対面にもかかわらず、スケール(メジャー)や工具などを何度も借りることがありました。 「これ貸して」 「いいよ」 という感じで、とても自然です。 子どもたちも同じです。 知らない人だからと強く警戒する感じがあまりなく、気軽に話しかけたり、近寄ってきたりします。 もちろん、これは私が実際に接した人たちから受けた印象なので、モンゴル人全員がそうだという話ではありません。 それでも、日本と比べると私は、 「他人との距離がかなり近い社会だな」 と感じました。 「完成してから」より「使えるなら使う」 住宅についても、人間関係についても、どこか共通するものがあるように感じます。 日本では、 「すべて完成してから使う」「他人にはなるべく迷惑をかけない」「知らない人には一定の距離を置く」 という感覚が比較的強いと思います。 一方、私がモンゴルで実際に生活して感じたのは、 「まだ全部完成していなくても、住めるなら住む」「必要なら隣の人に借りる」「知らない人でも、とりあえず話す」 という、もっと実用的で、人との距離が近い感覚です。 どちらが良い悪いという話ではありません。 ただ、マンションという「建物」を見ていたはずなのに、実際に住んでみると、その国の人間関係や価値観まで見えてくる。 これも、モンゴルで実際に生活してみなければ分からなかった面白さの一つだと思います。 ※この記事の内容は、2026年8月17日現在の情報と筆者の実体験に基づいています。制度、為替レート、手数料、送金条件などは変更される可能性があります。 モンゴルについて、現地経験をもとにサポートします モンゴルでの不動産購入、現地法人、銀行口座、公証手続き、通訳、リフォーム、長期滞在などについて、私たちが実際に経験した内容をもとにご相談をお受けしています。 まずは、お困りのことや知りたいことをお問い合わせフォームからお知らせください。 ※相談内容を確認したうえで、対応の可否や費用をご案内します。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC  後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル     公式サイト:https://www.kakehasi.biz/

  • 「モンゴル不動産を購入後に答え合わせ──家賃相場を調べてみた」

    モンゴル不動産 家賃相場を実際のマンションで調べてみた モンゴル不動産 家賃相場は実際どのくらいなのか、私が購入したマンションを基準に現在の募集物件を調べてみました。 弊社が購入したウランバートルのマンションについて、現在どのくらいの家賃で貸せそうなのか、あらためて調べてみました。 弊社が所有しているのは、Solaris の91.62㎡・3ルーム・11階の部屋です。 購入後に家具や家電をそろえ、冷蔵庫、オーブン、食洗機、洗濯機(乾燥機付)なども含め、すぐに生活できるようフル装備にしています。 残念ながら地下駐車場は購入できませんでした。 実際の賃貸募集から家賃を調べてみた 今回は、ネット上で実際に募集されているSolaris や、その周辺にある条件の近いマンションを参考にしました。 もちろん、ネットに掲載されているのは基本的に「募集家賃」です。 その金額で実際に成約したとは限らないため、あくまで参考値として考える必要があります。 それでも、同じマンションや周辺の90㎡前後・3ルームの物件を比較すると、弊社の部屋なら現時点では、 想定成約家賃:月17〜19万円前後 募集開始価格:月18.5〜20万円前後 くらいが一つの目安になりそうです。 購入時に仲介業者から聞いたのは「月17万円くらい」 ここで面白かったことがあります。 私がこのマンションを購入した2026年1月、モンゴルの仲介業者から、 「この部屋なら家賃は月17万円くらい」 と聞いていました。 当然、購入する側としては、 「本当にそんな家賃で貸せるのだろうか?」 という気持ちも多少ありました。 特に外国で不動産を購入するわけですから、仲介業者から提示された価格や想定家賃を、そのまま100%信用するわけにもいきません。 ところが購入からしばらく経った今回、仲介業者とは別に、ネット上に実際に出ている賃貸募集を調べてみました。 すると、弊社の部屋の想定成約家賃は月17〜19万円前後。 購入時に聞いていた**「月17万円くらい」**と、おおむね同じ水準でした。 価格についても購入後に答え合わせ さらに、マンションの現在の売買価格についても調べてみました。 同じSolaris Plus Residenceの別棟にある94.44㎡・3階の、弊社の91.62㎡と非常に近いタイプの部屋です。 確認できた価格は、 2025年5月:528,864,000MNT そして2026年8月現在の売出し価格は、 727,188,000MNT でした。 モンゴル・トゥグルグで比較すると、 約1年3か月で約37.5%上昇 した計算になります。 日本円では為替によって金額が変わるため参考程度ですが、おおよそ2,400万円前後から3,200万円前後への上昇です。 なお、現在の約3,200万円という価格はあくまで売出し価格であり、実際にその価格で成約するとは限りません。 また、比較対象になった部屋は3階ですが、弊社の部屋は11階です。 同じマンション・ほぼ同じ面積でも、階数や眺望などによって11階の方が多少高く評価される可能性もあります。 ただし、今回はそこまで都合よく計算せず、実際に確認できた3階の売出し価格だけを基準にしています。 購入後に調べて分かったこと 今回、私にとって価格が上がっていたこと以上に印象的だったのは、購入時に聞いていた話と、購入後に自分たちで調べた現実に大きな違いがなかったことです。 価格についても、家賃についても、当時モンゴルの仲介業者から聞いていた話と、後から別ルートで確認した数字がおおむね一致しました。 もちろん、一つの経験だけでモンゴル人やモンゴルの不動産業者すべてを判断することはできません。 それでも、少なくとも今回の取引については、 「購入するときに聞いていた話は、かなり現実に近かった」 と言えそうです。 外国で不動産を購入するときには、「本当にこの情報を信用していいのだろうか」という不安はどうしてもあります。 しかし今回、購入後に自分で答え合わせをしてみたことで、少なくとも私がお付き合いしているモンゴル人や現地の不動産関係者に対する信用度は、さらに一段上がりました。 そして何より、買う前の説明ではなく、買った後に確認して同じだった。 私にとっては、そこが今回一番大きかったと思います。 ※この記事の内容は、2026年8月17日現在の情報と筆者の実体験に基づいています。制度、為替レート、手数料、送金条件などは変更される可能性があります。 モンゴルについて、現地経験をもとにサポートします モンゴルでの不動産購入、現地法人、銀行口座、公証手続き、通訳、リフォーム、長期滞在などについて、私たちが実際に経験した内容をもとにご相談をお受けしています。 ※相談内容を確認したうえで、対応の可否や費用をご案内します。 まずは、お困りのことや知りたいことをお問い合わせフォームからお知らせください。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC  後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル     公式サイト:https://www.kakehasi.biz/

  • まるで子どもの頃に見たアニメや絵本の中に出てくる世界。なぜモンゴルの自然はこんなに美しいのか?──人の手が入っていないのに「整っている」不思議

    モンゴルの草原や森、川の写真を見ると、日本人ならどうしても「単に日本の山や高原、きれいな川のような感じかな」と想像すると思います。 私自身も、実際に訪れるまではそう思っていました。 しかし、現地で実際にその自然の中へ入ってみると、印象はかなり違いました。 簡単に表現すると、まるで子どもの頃に見たアニメや絵本の中に出てくる、美しい草原や森、川が、そのまま現実の世界に現れたような景色です。 しかも、夏は気候まで心地よく、目で見る美しさだけでなく、実際にその場にいる体感まで含めて完成度が高いと感じました。 広い草原がどこまでも続き、その中を川が流れ、 森の中も不思議なくらいすっきりしています。 日本の自然の中に入ったときとは、空気感そのものが少し違います。 日本では夏の山や川へ行けば、蚊や小さな虫も多く、スズメバチのような攻撃性の強い蜂や、場所によっては蛇にも注意が必要です。 植物も非常に勢いよく成長し、ツル性の植物や下草が絡み合い、人が手を入れなければ短期間で鬱蒼とした景色になっていきます。 ところが、私が実際に見て、触れて、歩いたモンゴルの自然は、ほとんど人の手が入っていないはずなのに、まるで毎日誰かが手入れしている公園のように整って見えました。 特に印象に残ったのが、ツル性の植物をほとんど目にしなかったことです。 日本の山では、木や草にツルが絡みついている光景は珍しくありません。しかしモンゴルでは、そのような景色をほとんど見かけませんでした。 これは、モンゴル特有の乾燥した空気や気候、植生の違いが大きく関係しているのだと思います。 日本は高温多湿のため、植物の成長が非常に早く、雑草やツル植物、コケなども一気に広がります。 一方、モンゴルは空気が乾燥しており、冬は非常に寒く、植物が大きく成長できる期間も限られています。 そのため、日本のように植物同士が絡み合い、自然が一気に鬱蒼としていくような景色になりにくいのでしょう。 だからこそ、草原も森も非常にすっきりして見えます。 もちろん、モンゴルに虫がいないわけではありません。地域や季節によっては蚊などもいるでしょう。 ただ、私が実際に訪れた場所では、日本の夏の山や川のように蚊に刺されたり、虫を気にしながら自然の中を歩いたりすることは、ほとんどありませんでした。 さらに意外だったのが、牛や馬、羊、ヤギなどの家畜のふんです。 モンゴルの草原には多くの家畜が放牧されています。当然、草原には動物のふんも落ちています。 それでも、実際に歩いていて、日本で想像するような強いふんの臭いをあまり感じませんでした。 これも、乾燥した気候が関係しているのではないかと思います。 日本のように湿度が高い環境では、ふんや草、土などに水分が残りやすく、臭いも強く感じやすくなります。 一方、モンゴルでは空気が乾燥しているため、家畜のふんも比較的早く乾燥し、臭いが残りにくいように感じました。 たくさんの家畜がいるにもかかわらず、思ったほど「動物臭さ」がありません。 これも、モンゴルの自然を歩いていて心地よく感じる理由の一つでした。 そして、私がモンゴルの自然で一番不思議だと感じたことがあります。 それは、山や草原の地面です。 私が訪れた場所では、山の斜面が比較的なだらかで、地表に大きな岩や石がむき出しになっている場所が意外なほど少なく感じました。 しかも、草原もかなり平らな場所が多く、道路がなくても車でそのまま走れてしまう場所が珍しくありません。 日本の山を想像すると、石や岩、段差、木の根、深い草などがあり、「道がなければ車では進めない」という感覚があります。 ところがモンゴルでは、場所によっては、山や草原そのものが巨大な自然の道のように感じられます。 もちろん、モンゴル全土がそうというわけではなく、岩山や険しい地域もあります。 それでも、私が実際に訪れた草原地帯では、地形が比較的なだらかで、岩や石が少なく、車で自由に移動できる場所が非常に多いことに驚きました。 遠くから見ると、ただの広い草原です。 しかし実際にその中へ入ってみると、 「なぜこんなに自然のままなのに、地面まで整っているように見えるのだろう」 と不思議になります。 人間が造成したわけでも、道路を作ったわけでもない。 それなのに、そのまま車で走れる場所がある。 私にとっては、これがモンゴルの自然で最も不思議に感じた部分でした。 そして、こうした特徴を全部合わせて考えると、私がモンゴルの自然を「ハイクオリティ」と感じた理由が見えてきます。 人の手がほとんど入っていないのに、自然そのものが整って見える。 日本では、きれいな景観を維持しようと思えば、草刈りをしたり、木の根元や周囲の雑草を刈ったり、伸びすぎた枝やツルを切ったりと、定期的な手入れが必要になります。 ところがモンゴルでは、そうした人間による管理とはほとんど無縁に見える場所でも、草原や森が自然のままで美しく整っています。 草刈りもしない。 木の周りや根元の草を刈ることもしない。 ツルを切る必要もほとんどない。 家畜がたくさんいても、強い臭いをあまり感じない。 場所によっては道路すら必要なく、そのまま車で走れてしまう。 そして夏は、気温や空気まで心地よい。 それでも景色全体が、不思議なくらいすっきりしています。 ここが、日本の自然との大きな違いだと感じました。 もちろん、日本には日本らしい高温多湿で生命力の強い自然の美しさがあります。 一方、モンゴルは、乾燥した空気、短い夏、厳しい冬、広大な土地、そして日本とは異なる植生や地形が組み合わさることで、まるで最初から景観として設計されたかのような自然を作り出しています。 さらに、虫をあまり気にしなくていいこと、家畜が多いのに強い臭いを感じにくいこと、草原や山の地面まで自然に整っているように見えること、そして夏の気候そのものが心地よいこと。 つまり、モンゴルの自然は見た目だけが美しいのではありません。 空気、気温、匂い、歩きやすさ、開放感まで含めて、その場所にいること自体が心地よい。 私がモンゴルの自然を見て、単に「きれい」ではなく、あえて**「ハイクオリティだ」**と感じた理由は、そこにあります。 写真だけを見ると、ただの「広い草原」に見えるかもしれません。 しかし、実際にその場所に立ってみると、 「アニメや絵本の中にしか存在しないと思っていた自然が、本当に現実に残っていた」 そんな感覚に近いものでした。 ※この記事の内容は、2026年8月18日現在の情報と筆者の実体験に基づいています。 モンゴルについて、現地経験をもとにサポートします モンゴルでの不動産購入、現地法人、銀行口座、公証手続き、通訳、リフォーム、長期滞在などについて、私たちが実際に経験した内容をもとにご相談をお受けしています。 まずは、お困りのことや知りたいことをお問い合わせフォームからお知らせください。 ※相談内容を確認したうえで、対応の可否や費用をご案内します。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC  後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル     公式サイト:https://www.kakehasi.biz/

  • モンゴル MIXUEに大行列!――現地で見たアイスクリーム店の人気

    モンゴル MIXUE モンゴル人の知人からLINEで、ちょっと驚く写真が送られてきました。 ウランバートルの街中に、ものすごい行列ができています。 何に並んでいるのかと思ったら、なんとアイスクリーム屋さんでした。 しかも知人によると、 「モンゴルでアイスクリーム屋に、これだけの行列ができるのは珍しい」 とのこと。 写真を見ると、確かに店の前から歩道まで、若い人を中心にかなりの人数が並んでいます。 お店の名前は「MIXUE(ミーシュエ)」 写真から確認すると、この店は中国発のアイスクリーム・ドリンクチェーン**「MIXUE(蜜雪冰城)」**です。 1997年に中国・河南省で始まり、アイスクリームのほか、フルーツティー、ミルクティーなどを低価格で販売して急成長したブランドです。 モンゴルのBloomberg TVもMIXUEを取り上げており、特に1ドル前後という低価格と若者からの人気を成長の理由として紹介しています。 2025年には売上・利益とも大きく伸び、2025年の売上高は前年比35%増、純利益も33%増だったと報じられています。 つまり、単なる中国のアイスクリーム屋ではなく、世界的に急成長している巨大チェーンです。 私が面白いと思ったのは「モンゴル人が驚いている」こと 今回、私が一番興味を持ったのは、MIXUEそのものよりも、写真を送ってくれたモンゴル人自身が「こんな行列は珍しい」と言っていたことです。 日本では、新しいスイーツ店やラーメン店などに長い行列ができることがあります。 しかし、モンゴルではアイスクリームを買うために、ここまで人が並ぶ光景はかなり珍しいようです。 だからこそ、この写真は単なる「人気店の写真」ではなく、現在のウランバートルの若者文化や消費の変化を表している一枚なのかもしれません。 モンゴルの若者文化も急速に変わっている 私たち日本人が「モンゴル」と聞くと、 草原、馬、ゲル、遊牧民―― そんなイメージを最初に思い浮かべる人が多いと思います。 しかし、実際にウランバートルへ行くと、そのイメージとはかなり違います。 高層マンションが次々と建ち、巨大な商業施設があり、若者たちはスマートフォンを持ち、SNSで世界の流行をリアルタイムに見ています。 そして今回、中国で大成功したMIXUEのようなブランドにも、これだけの若者が集まる。 モンゴルの首都は、私たちが想像している以上の速度で変化しているのだと思います。 たった一枚の写真ですが、今のモンゴルが見えてくる 私はモンゴルに関わるようになってから、こういう何気ない日常の変化が非常に面白いと感じています。 経済統計やGDPを見るだけでは、その国で実際に何が起きているのかは、なかなか分かりません。 しかし、 「今までほとんど見なかった行列ができる」 という現象には、人々の所得、若者の価値観、海外ブランドへの関心、SNSの影響など、さまざまな変化が隠れています。 今回の写真もその一つでしょう。 モンゴル人の知人から送られてきた、アイスクリーム屋の大行列。 一見すると何でもない写真ですが、私はここにも、急速に変わり始めている現在のモンゴルの姿が表れているように感じました。 ※この記事の内容は、2026年8月20日現在の情報と筆者の実体験に基づいています。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC  後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル     公式サイト:https://www.kakehasi.biz/

  • モンゴルの通訳は誰でもいいわけではない?──公証・銀行口座開設で実際に感じた外国人手続きの厳格化

    モンゴルで生活したり、不動産を購入したり、会社関係の手続きをしたりしていると、日本語とモンゴル語の通訳が必要になる場面があります。 観光や日常生活であれば、日本語とモンゴル語を十分に話せる人にお願いすれば、基本的には問題ありません。 しかし、公証役場や銀行口座開設などの公的・重要な手続きになると、話がまったく違いました。 これは私自身がモンゴルで実際に経験して、初めて知ったことです。 モンゴルの通訳は公的手続きでは何が違うのか 筑波大学卒で日本語がペラペラでも認められなかった 公証役場で手続きをする際、日本語が非常に堪能なモンゴル人に通訳として同行してもらいました。 その方は日本の筑波大学を卒業しており、卒業証明書まで持参していました。 日本語での意思疎通には、まったく問題がないレベルです。 私は当然、 「これなら通訳として問題ないだろう」 と思っていました。 ところが、公証役場では認めてもらえませんでした。 その場で説明されたのは、簡単に言えば、 「日本語が話せるだけではダメで、モンゴル側が認めた資格を持った通訳者が必要」 ということでした。 少し前までは、ここまで厳しくなかったようです 現地で聞いた話では、少し前までは現在ほど厳しくなかったようです。 しかし近年、モンゴルには外国人や外国資本が多く入るようになり、不動産購入、法人設立、契約、公証など、外国人が関係する手続きも増えてきています。 そのため、本人確認や契約内容、通訳者についても、以前より厳しく確認されるようになってきているようです。 私自身も、今回の公証役場でその変化を実際に感じました。 日本の大学を卒業し、日本語が非常に上手で、卒業証明書まで持参していても認められなかったのです。 ただし、外国人投資の増加が通訳者の資格確認を厳しくした直接の原因であることを示す公的資料までは、私が確認した範囲では見つかっていません。 ここは、現地で聞いた話と私自身の実体験として紹介しておきます。 今では銀行口座開設でも通訳の条件が厳しくなってきた さらに最近では、公証役場だけではありません。 外国人が銀行口座を開設する際にも、公的手続きに対応できる通訳者を求められるケースが出てきています。 以前であれば、日本語や英語を話せる知人に同行してもらえば進められた場面でも、現在は本人確認や契約内容の確認が厳しくなり、単なる語学サポートではなく、正式な手続きに対応できる通訳者を求められることがあるようです。 つまり現在のモンゴルでは、 公証役場だけが特別に厳しいのではなく、銀行・契約・法人・不動産など、外国人が関係する重要な手続き全体で確認が厳格化してきている と感じます。 なぜ銀行まで厳しくなっているのか 外国人投資や外国人居住者が増える中で、銀行や公的機関としても、 本人が契約内容を本当に理解しているか 通訳内容に間違いがないか 後から「説明を聞いていない」というトラブルにならないか マネーロンダリングや名義貸しなどの問題がないか といった点を、以前より慎重に確認する必要が出てきているのだと思います。 特に銀行口座、不動産、法人、公証などは、お金や財産に直接関係します。 そのため、単純に外国語を話せるだけではなく、 「誰がその通訳内容に責任を持つのか」 という部分まで重要になってきているのでしょう。 法律だけを見ると少し分かりにくい モンゴルの公証法では、公証手続きはモンゴル語で行うことが原則です。 モンゴル語を理解できない人が手続きを行う場合には、通訳者を参加させることが規定されています。 また、通訳者が故意に誤った通訳をした場合には、法的責任を負うことも規定されています。 ここだけを見ると、 「日本語とモンゴル語が話せる人を自分で連れて行けばいいのでは?」 と思ってしまいます。 私も最初はそう考えていました。 しかし、実際の公証役場ではそうではありませんでした。 海外では法律の条文だけでは分からない、現場での運用があります。 観光通訳と公的手続きの通訳は別物 今回の経験から、モンゴルの通訳は少なくとも3つに分けて考えた方がよいと思います。 ① 観光・日常生活の通訳 観光、買い物、レストラン、移動などであれば、基本的には語学力とコミュニケーション能力が重要です。 ② 一般的なビジネス通訳 会社訪問、商談、視察、打ち合わせなどでは、語学力に加えてビジネス用語や業界知識が必要になります。 ③ 公証・銀行・契約など公的・重要な手続き ここは別物です。 不動産売買、法人関係、公証、銀行口座開設などでは、 「日本語が上手だから大丈夫」 とは限りません。 重要なのは、 「その通訳者が、その手続き先で正式に認められるか」 ということです。 海外では「語学力」と「資格」は別問題 今回、私が一番驚いたのは、 筑波大学を卒業し、日本語が非常に堪能なモンゴル人でも、公証役場では通訳として認められなかった ことです。 語学能力だけを考えれば十分すぎるほどです。 それでも認められませんでした。 つまり公的手続きでは、 「日本語をどれだけ上手に話せるか」と「正式な通訳として認められるか」は別問題 ということです。 なお、私が公証役場で説明された「国家資格」という言葉が、法律上どの正式な資格名称を指しているのかまでは確認できていません。 そのため、この記事では正確を期して、 「モンゴル側が公的手続きで認める資格を持った通訳者」 と表現しておきます。 古いモンゴル情報には注意した方がいい 今回の経験でもう一つ重要だと感じたのが、数年前のモンゴル情報をそのまま信用しないことです。 以前は日本語が話せる知人の同行だけでできた手続きでも、現在はできない可能性があります。 モンゴルでは外国人投資や外国人の経済活動が増えるにつれて、制度そのものだけでなく、銀行や公証役場などの実際の運用も変わってきているように感じます。 インターネットで、 「私はこの方法でできました」 という古い記事を見つけても、現在も同じとは限りません。 これはモンゴルで投資や事業をするうえで、かなり重要なポイントだと思います。 これからモンゴルで手続きをする人へ これからモンゴルで、 銀行口座を開設する 不動産を購入する 法人を設立する 会社関係の手続きをする 契約書を作成する 公証手続きをする といった場合には、 「日本語が話せる人を連れて行けば大丈夫」 とは考えない方がよいと思います。 通訳を依頼する前に、 「この通訳者で、この手続きができますか?」 と、銀行や公証役場など実際の手続き先へ確認しておくのが確実です。 まとめ モンゴルで今回実際に手続きをしてみて分かったのは、観光通訳と公的手続きの通訳は、同じ「通訳」でもまったく違うということでした。 特に印象的だったのが、 筑波大学卒・卒業証明書持参・日本語が非常に堪能 という人でも、公証役場では通訳として認められなかったことです。 そして最近では、公証だけでなく銀行口座開設などでも通訳者に対する条件が厳しくなってきています。 現地で聞いた話では、少し前まではここまで厳しくなかったようです。 外国人や外国資本がモンゴルへ多く入るようになり、それに伴って外国人が関係する手続きも、徐々に厳格になってきているように感じます。 モンゴルへの投資や移住を考える場合、税金や不動産価格だけでなく、こうした実務上のルールの変化にも注意が必要です。 そして何より重要なのは、 「以前できたから、今もできる」と思わないこと。 モンゴルは今、大きく変化している途中です。 法律を調べるだけでは分からない、実際に現地で手続きをして初めて分かることがまだまだあります。 今後も、私自身が実際に経験して分かったことについては、できるだけそのまま紹介していきたいと思います。 ※公証・銀行などの運用や必要条件は、機関、支店、手続き内容、時期によって異なる可能性があります。重要な手続きを行う際は、その時点で利用する機関へ直接確認することをおすすめします。 ※この記事の内容は、2026年8月21日現在の情報と筆者の実体験に基づいています。制度、条件などは変更される可能性があります。 モンゴルについて、現地経験をもとにサポートします モンゴルでの不動産購入、現地法人、銀行口座、公証手続き、通訳、リフォーム、長期滞在などについて、私たちが実際に経験した内容をもとにご相談をお受けしています。 まずは、お困りのことや知りたいことをお問い合わせフォームからお知らせください。 ※相談内容を確認したうえで、対応の可否や費用をご案内します。 協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC  後藤友亮/GOTO YUSUKE 静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル     公式サイト:https://www.kakehasi.biz/

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