モンゴルのマンションは「個人」と「法人」どちらで買う?──また、居住者か非居住者かで売却税が大きく変わる
- 後藤 友亮

- 6 日前
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更新日:5 日前

調べてみると、特に重要なのが、
① モンゴルの税務上の居住者になるのか② モンゴルの税務上の非居住者のままなのか③ 個人で購入するのか④ モンゴル法人で購入するのか
という違いです。
そして意外だったのが、マンションを売却するときの税率です。
モンゴルの「居住者」は183日だけで決まるわけではない
モンゴルの個人所得税法では、税務上の居住者について、
12か月の間に183日以上モンゴルに滞在する人
が一つの基準になっています。
ただし、それだけではありません。
課税所得全体の50%以上をモンゴルで得ている場合にも、モンゴルの居住者に該当する可能性があります。
つまり、
「183日を超えなければ必ず非居住者」
とは言い切れません。
ビザや在留資格の「居住者」と、税金の「居住者」は別に考える必要があります。
① モンゴル税務上の居住者が個人でマンションを所有
これが売却時にはかなり分かりやすい仕組みです。
居住者個人が不動産を売却した場合、
売却総額 × 2%
が基本になります。
例えば、
購入価格 2,800万円売却価格 5,000万円
だったとしても、
利益2,200万円に税金をかけるのではなく、
5,000万円 × 2%=約100万円
という考え方です。
購入費や設備費を細かく積み上げて譲渡益を計算する日本とは、かなり違います。
② モンゴル税務上の非居住者が個人でマンションを所有
ここが一番注意したいところです。
モンゴルの現行個人所得税法では、非居住者については、モンゴル国内で得た所得・モンゴル源泉所得の**総額に20%**という規定があります。
つまり、居住者の不動産売却に適用される「2%」とは大きく違います。
仮に5,000万円相当のマンションを売却した場合、
居住者なら、
5,000万円 × 2%=約100万円
ですが、
非居住者として20%の対象になると、
5,000万円 × 20%=約1,000万円
という非常に大きな差になります。
しかも基本的には利益ではなく、モンゴル源泉所得の総額を基準にする制度です。
これは海外からモンゴル不動産を購入する人にとって、かなり重要なポイントだと思います。
③ モンゴル法人でマンションを購入した場合
さらに興味深いのが法人です。
モンゴル国内で設立された法人は、モンゴル税務上の居住法人になります。
そして法人が不動産を売却した場合にも、不動産売却収入については、
売却総額 × 2%
という特別な税率が規定されています。
つまり単純な売却税だけを見ると、
モンゴル居住者の個人=2%モンゴル法人=2%
と、ほぼ同じ形になります。
法人だから通常の法人所得税10%や25%を利益にかける、という単純な仕組みではなく、不動産売却には売却総額2%という別の扱いがあります。
個人と法人を比較すると
モンゴル居住者・個人
売却時→ 売却総額の2%
メリット→ 仕組みが非常にシンプル→ 自宅としても使いやすい→ 法人会計が不要
モンゴル非居住者・個人
売却時→ モンゴル源泉所得に原則20%
ここが最大の注意点です。
長期的にモンゴル不動産へ投資するのであれば、売却時の税務上の居住区分まで考えておく必要があります。
モンゴル法人
不動産売却時→ 売却総額の2%
メリット→ 複数物件を事業として所有・賃貸する場合には管理しやすい→ 個人が非居住者のまま保有する場合と比べ、売却税の構造が大きく違う
一方で、
→ 法人の会計処理→ 税務申告→ 維持費→ VATの処理→ 法人のお金を個人へ移す際の配当課税など
まで考える必要があります。
そのため、1戸を自分でも使うなら個人、複数戸を投資事業として回すなら法人という考え方は合理性があります。
VAT(消費税)は別問題
モンゴルのVATの基本税率は10%です。
ただし、個人が自分で所有していたマンションを1戸売却するだけなら、通常の事業としての販売とは性質が異なります。
VAT法でも、課税にはVAT納税者であることに加え、事業活動の範囲で行われた販売であることが条件になっています。
一方、法人の場合はVAT登録の有無や、そのマンションをどのような目的で保有していたかによって判断が必要です。
特に法人については、
「売却所得税が2%だから、それだけで終わり」
とは考えない方が安全です。
日本人の場合は、さらに日本の「居住者判定」がある
ここが少し面倒です。
モンゴルの税務上の居住者になった=自動的に日本の非居住者になる
わけではありません。
日本には日本の居住者・非居住者の判定があります。
したがって、
モンゴルでは居住者日本でも居住者
という状態になる可能性もあります。
日本とモンゴルの間には現在、所得税の二重課税を調整する一般的な租税条約がありません。
そのため、両国の居住者判定は特に重要になります。
日本の居住者である間にモンゴルのマンションを売却すれば、日本でも海外不動産の譲渡所得を申告することが基本になります。
反対に、日本の税務上の非居住者になり、モンゴルの税務上の居住者になってからモンゴルの不動産を売却する場合には、モンゴル側の課税を中心に考えられる可能性が高くなります。
まとめると非常に大きな違いがある
5,000万円相当のマンションを売却すると仮定すると、モンゴル側だけを単純比較したイメージは、
モンゴル居住者・個人→ 約100万円(2%)
モンゴル非居住者・個人→ 原則約1,000万円(20%)
モンゴル法人→ 約100万円(2%)
となります。
もちろん実際の税務処理では取引内容やVAT、法人の事業内容などを確認する必要があります。
しかし、この差はあまりにも大きい。
これまで私は「モンゴルの個人所有マンションは売却時2%」と単純に考えていましたが、詳しく調べると、外国人の場合は「個人か法人か」以上に、「売却するときにモンゴル税務上の居住者なのか」が非常に重要だと分かりました。
モンゴルで長期的に不動産を持つなら、
買うときだけではなく、最初から「どうやって売るか」まで考えて名義を決める。
これはかなり重要だと思います。
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