top of page

日本では住宅が売れず、モンゴルでは建設が追いつかない。現地で感じた不動産とお金の流れの違い



今日、日本の不動産会社の人と話をしました。

出てきたのは、土地も住宅も売れない、中古住宅も動かないという寂しい話ばかりでした。


一方、最近まで滞在していたモンゴルでは、マンションの需要が多く、建設が追いつかないほどの活気を感じました。


同じアジアにありながら、日本とモンゴルでは、不動産も、人々の表情も、お金の動き方も大きく違います。


日本では、新築も中古住宅も動かない

日本では、円安による輸入資材の高騰、人件費や物流費の上昇などによって、住宅の建築費が大きく上がっています。

一時期は、新築住宅が高くなったため、中古住宅を購入してリフォームする人が増えるといわれていました。

しかし、実際にはリフォーム費用まで高騰しているため、中古住宅も期待されたほど動いていないそうです。

かろうじて売れているのは、比較的安い住宅メーカーの新築建売住宅です。

それも、街に近く、買い物や交通の便がよい場所に限られます。条件のよい物件であれば少し高くても売れますが、不便な場所では安くしても売れにくいようです。

結局、日本では不動産全体が一律に動かないというより、売れる場所と売れない場所の差が大きくなっているのでしょう。


家を買いたくないのではなく、回せるお金がない

私は、日本人が家を欲しがらなくなったわけではないと思います。

問題は、住宅まで回せるお金がなくなっていることです。

食料品、電気代、ガソリン代、税金、社会保険料など、日常生活にかかる費用が上がっています。

そのうえ住宅価格まで上昇すれば、土地を買い、家を建てる余裕はなくなります。

さらに、人口減少や空き家の増加、将来の年金や収入への不安もあります。

「今、家を買っても、将来売れるのか」

「何十年も住宅ローンを払い続けられるのか」

そう考えれば、住宅購入に慎重になるのも当然です。


ウランバートルはマンションの需要が追いつかない

一方、モンゴルの首都ウランバートルでは、まったく違う空気を感じます。

新しいマンションが次々に建設されていますが、それでも需要に追いついていないように見えます。

私の会社が購入したマンションも、共用部分や屋上公園が完成する前から入居が始まっていました。

現地で聞いた話では、ウランバートルには約150万人が暮らしています。

しかし、当初の都市計画は約50万人の受け入れを想定していたそうです。

そうだとすれば、現在は当初の想定の約3倍もの人が集まっていることになります。

住宅だけでなく、道路、駐車場、学校、病院などの都市機能が不足するのも当然です。

特に、交通や買い物に便利な場所にあるマンションは需要が強く、次々に売れていきます。

日本のように「住宅が余っているかどうか」ではなく、モンゴルでは「便利な場所の住宅が圧倒的に足りない」という状況なのだと思います。


工事の見積もりも、値引きも、日本ほど重視されない

モンゴルでは、不動産や工事の進め方にも日本との違いがあります。

よほど高額な工事でない限り、事前に細かい見積もりを取らないことも珍しくありません。

高価な工事や商品についても、日本のように何社も比較したり、大きく値引きを求めたりすることは、それほど多くないようです。

需要が多く、仕事が次々に入るため、業者側も安くしてまで仕事を取る必要がないのでしょう。

日本では、

「もう少し安くなりませんか」

「ほかの会社にも見積もりを取ります」

という話になりがちです。

しかしモンゴルでは、

「やってくれるならお願いしたい」

「早く工事を進めたい」

という状況が少なくありません。

売り手同士が競争する日本と、需要が供給を上回っているモンゴルでは、市場の前提が違うのだと思います。


預金金利は13.5〜条件によっては18%も有る。インフレでも預金を守れる

モンゴルは物価上昇率が高い国ですが、預金金利も高く設定されています。

定期預金では年13.5〜14%程度のものがあり、条件によっては年18%という商品も珍しくありません。

そのため、「インフレだから現金を持たずに、急いで消費している」と単純に考えるのは正確ではありません。

銀行に預けておけば利息がつき、商品によっては物価上昇率を上回ることもあります。

例えば、1,000万円相当を年18%で預ければ、税金などを考慮する前の年間利息は180万円です。

月に換算すると15万円となり、現地で聞く一般的な給料1人分に相当します。

もちろん、為替変動や税金、金融機関ごとの条件などには注意が必要です。

それでも、日本のように「預けていてもほとんど増えない」という感覚とは大きく違います。


年40%近い金利を払ってでも、車や教育にお金を使う

一方で、借入金利も高く、自動車の購入、商品の分割払い、子どもの学費などに年40%近い金利を払っている家庭も珍しくないと聞きます。

日本の感覚では、考えられないほど高い金利です。

それでも、車が必要であれば購入し、子どもの教育が必要であれば学費を払います。

もちろん、高金利の借入には大きな危険があります。

返済負担が重くなったり、収入が落ち込んだりすれば、家計は一気に苦しくなります。

活気があることと、安全であることは同じではありません。

ただ、モンゴルでは将来の負担を恐れてすべてを止めるよりも、「今必要なものにはお金を使う」という考え方が強いように感じます。


給料は月10万〜15万円。でも、それだけが収入ではない

モンゴルの一般的な給料は、日本円で月10万〜15万円程度と聞きます。

数字だけを見れば、日本より少なく感じます。

しかし、実際にウランバートルを歩くと、スーパーや飲食店は混雑し、マンションが売れ、街には車があふれています。

なぜ、それが可能なのでしょうか。

理由の一つは、会社の給料だけで生活している人ばかりではないからです。

本業とは別に、小さな事業を持っていたり、家族で商売をしていたり、商品の売買や不動産賃貸で収入を得ていたりする人がいます。

会社の給料が月12万円でも、副業で10万円を稼げば、実際の収入は月22万円になります。

さらに家族それぞれが収入源を持っていれば、世帯全体で使えるお金は、給料だけを見たときより大きくなります。

統計上の給与だけでは、実際の暮らしや消費力を判断できないのです。


ベトナムでも見た「会社員と経営者を兼ねる」働き方

これはモンゴルだけの話ではありません。

私自身、ベトナムでも似たような話を何度も聞きました。

会社で働きながら、別に自営業を持っている人がいます。

知人の飲食店や小売店に出資して、個人株主のような立場で利益の分配を受ける人もいます。

発展している国では、人口や消費が増え、市場自体が拡大しています。

そのため、個人が店や事業の経営に関わると、うまくいった場合には大きな配当や利益を得られることがあります。

本業の給料は日本より少なくても、副業、事業収入、出資による配当などを合わせれば、日本の会社員より多く稼ぐ人もいると聞きました。

もちろん、事業や出資には失敗もありますし、すべての人が高収入というわけではありません。

しかし、発展するアジアの国々では、「一つの会社から受け取る給料」が収入のすべてではないのです。

日本では「給料はいくらか」で生活水準を判断しがちですが、モンゴルやベトナムでは「どのような商売や出資先を持っているか」まで見なければ、本当の収入は分からないことがあります。

日本は守り、モンゴルは攻め

日本では、将来の不安から支出に慎重になり、見積もりを比較し、できるだけ失敗しない選択をします。

それ自体は合理的ですが、生活費の上昇と人口減少が重なると、人も企業も守りに入り、お金が動きにくくなります。

一方、モンゴルでは住宅需要が強く、工事も値引きしなくても決まり、人々は副業や事業、出資、預金など、複数の方法でお金を動かしています。

借入金利が高くても、必要なものにはお金を使います。

危うさもありますが、それだけ社会全体に「これから発展する」という期待があるのかもしれません。

日本とモンゴルの違いは、単に給料の差や物価の差ではありません。



日本は、将来を心配してお金が動かない。モンゴルは、将来を期待してお金が動いている。

今日、日本の不動産会社の人と話して、改めてその大きな違いを感じました。



「この記事を読んだ人におすすめ」→ 関連記事





コメント


 Japan
(日本)

​協同組合かけはし

法人番号: 7086201

インボイス登録番号: T9080405006782

431-3105

静岡県浜松市東区笠井新田町335

Tel 053-443-7670

FAX 053-433-7896

Email

japn@kakehasi.info

Viet Nam
(ベトナム)

 (パシフィック・スター・サービス株式会社-内)

Lot No-06; LK02, Service land, land in Ha Tri,

Ha Cau Ward, Ha Dong District, Hanoi City, Vietnam.
TEL. +84 098 590 8711

Email VietNam@kakehasi.info

Mongol
(モンゴル)

KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC

法人番号 : 9019088559

モンゴル国 ウランバートル市 ハンウール区 第15ホロー 

マハトマ・ガンジー通り129番地 スタジアムビル1101

(〒17000

TEL.+976 9517 5657

Email

mongol@kakehasi.info

© 2026 by Baby Steps. Proudly created with YGproduction

bottom of page