世界的な金融緩和によってインフレが進めば、貨幣の実質的な価値は年々下がっていく。同じ1万円でも、将来は買える物が減る。これは通貨の目減りである。2026年2月3日
- 後藤 友亮

- 7月19日
- 読了時間: 2分
更新日:7月27日
多くの国では、インフレに合わせて金利も上がり、預金や国債の利回りも上昇するため、資産価値の低下をある程度防ぐ仕組みがある。
しかし日本では、長年の低金利政策が続き、インフレが進んでも金利が十分に上がらない。
その結果、日本円で現金や預金を持つ人ほど、実質的に毎年資産を失い続ける構造になっている。
仮に年10%のインフレが続けば、
1000万円の資産は毎年約100万円分、
1億円なら約1000万円分の購買力を失う計算になる。
ここで重要なのは、この仕組みが「政府の借金」にも同じように作用する点である。
国の借金は日本円建てで固定されているため、通貨の価値が下がれば下がるほど、借金の実質的な重さは軽くなる。しかし、国民の借金は変動金利がほとんどの為、逆に重くなる。
たとえば、1000兆円の借金があっても、円の価値が10分の1になれば、実質的な負担も10分の1になる。
インフレとは、
通貨の価値を薄めることで、政府の借金を実質的に減らす仕組みでもある。
年金や社会保障の支払いも同様で、名目額は変わらなくても、通貨の価値が下がれば実質負担は軽くなる。
つまりインフレは、
「国民の資産を薄く広く削ることで、政府の借金や支出を軽くする方法」とも言える。
もしこれが偶然ではなく、政策として意図的に進められているとすれば、資産が海外へ逃げるのを防ぐ必要が出てくる。
そのため、海外送金や外貨への資産移転を難しくし、資金を国内にとどめる方向へ進むのは、理屈として自然である。
この状態が長く続けば、どれだけ働いても資産形成が追いつかなくなる。
給料は上がっているように見えても、物価上昇に追いつかず、実質的な生活水準は下がっていく。
その結果、
「政府の借金は軽くなるが、国民は豊かにならない国」が出来上がる。
理論上、この状況が極端に進めば、かつて経済大国だった日本であっても、
実質的な生活水準は下がり、世界でも貧しい水準へ転落する可能性すらある。
そして私の感覚では、日本円は海外通貨に対して、実質的に毎年10%前後ずつ価値が目減りしているように感じる。
為替の数字以上に、輸入物価や海外との購買力の差を見ていると、
「同じ金額で買えるものが確実に減っている」
という実感がある。
単なる為替の上下というより、
日本円そのものの購買力が、世界基準に対して少しずつ削られている。
そんな印象である。





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