AIがメタバースの入口を1000倍広げる?――Second Lifeに自分のOfficeを作って気づいたこと


Second Lifeを始めて、自分の土地にようやくOfficeが完成しました。
今回設置したのは、30m×30mの土地に収まる、高さ120mの高層ビルです。
価格は、なんとL$199。
下には4フロアの店舗スペースがあり、その上には10層のアパートがあります。
もちろん、外から眺めるだけの建物ではありません。
実際に入口から中へ入り、建物内を歩くことができます。ドアには鍵の機能まで付いています。



仮想空間とはいえ、自分で土地を買い、そこに自分のビルを建て、その中に入ってみると、
不思議と「自分の場所」という感覚が出てきます。
ここをこれから、私が考えている「自分AI」の実験基地にしていく予定です。
AIに教えてもらっても、難しかった
今回、一番感じたのはこれです。
Second Lifeは、初心者にはかなり難しい。
土地を探す。
土地を購入する。
建物を探す。
購入した建物をインベントリから取り出す。
土地に設置する。
位置を調整する。
入口から中に入る。
一つ一つは大したことではなさそうに見えます。
ところが実際にやってみると、分からないことが次々に出てきました。
建物を動かそうとしたら、思ったようにいかない。
建物と自分のアバターを切り離したいのに、なぜか一緒に消えてしまう。
地面へドラッグしたいのに、できない。
私はそのたびにChatGPTへ画面を見せ、
「次はどうする?」
「これは何?」
「なぜできない?」
と聞きながら、一つずつ進めていきました。
そして最終的には、自分の土地にピッタリ収まるOfficeを完成させることができました。
そこで、ふと思ったのです。
AIが横で教えてくれても、これだけ難しい。
では、AIがなかった時代はどうだったのでしょうか。
おそらく、この領域まで入ってこられたのは、一部のゲーム好きやパソコンに詳しい人たちが中心だったのではないでしょうか。
私なら、途中で諦めていた可能性があります。
Second Life AIがメタバースの「入口」を1000倍以上広げるかもしれない
おそらく、少し前なら1000人で一人くらいしか使おうとおもわないはずです。
私は今回、実際にSecond Lifeを使ってみて、AIの役割は想像していた以上に大きいと感じました。
AIは新しいものを生み出すだけではありません。
これまで難しくて一般の人が使えなかったものを、普通の人でも使えるようにする。
これもAIが起こす大きな変化なのではないでしょうか。
私は、AIによってメタバースへの入口が2倍や10倍になる程度ではなく、将来的には1000倍以上広がる可能性さえあると思っています。
もちろん「1000倍」という数字は統計ではなく、今回実際に使ってみた私自身の感覚です。
しかし、これからAIがさらに進化すると状況は大きく変わります。
今はAIに、
「ここを押してください」
「次はこの操作です」
と教えてもらいながら、人間が操作しています。
しかし次の段階では、AIが操作そのものを行うようになるでしょう。
「海の見える土地を探して」
「この予算以内で買えるところを探して」
「この土地に収まるOfficeを探して」
「ここに建てて」
「室内を自分好みにして」
そんな会話だけで、自分の仮想空間が出来上がるようになれば、ゲームやパソコンに詳しい必要さえなくなります。
難しいから人が入ってこなかった世界から、AIが「難しい」を取り除いてしまう。
そうなったとき、メタバースを利用する人の数は今とはまったく違ってくるのではないでしょうか。
実物資産への興味まで変わるかもしれない
そして今回、もう一つ自分でも意外なことを感じました。
現実世界で120mの高層ビルを個人で所有するなど、普通はまずできません。
広大な土地や豪邸も同じです。
ところが仮想空間なら、それが驚くほど小さな金額で手に入ります。
もちろん、現実の不動産と仮想空間の土地はまったく別物です。
現実の住宅には、雨風を防ぎ、食事をして、眠り、家族と生活するという実用価値があります。
仮想空間がそれをすべて置き換えるわけではありません。
しかし、人間が大きな家や不動産に求めているものは、本当に実用性だけでしょうか。
広い家に住みたい。
眺めのいい場所が欲しい。
自分好みの空間を作りたい。
人を招きたい。
所有する満足感を得たい。
こうした欲求の一部なら、仮想空間でも満たせる可能性があります。
「現実世界で大きな家を所有しなくてもいい」と私自身が思ってしまった
これは、「将来そんな人が出てくるかもしれない」という第三者の予想だけではありません。
実際に今回、私自身がそう思ってしまったのです。
自分の土地を持ち、そこへ120mのビルを建てる。
中へ入ることもできる。
鍵も付いている。
これから家具を置いたり、Officeを作ったり、自分のAIを置いたりすることもできます。
そうしているうちに、
「大きな家や建物を所有したいという欲求の一部は、こちらでも満たせるのではないか」
と思い始めました。
自分自身がそう感じたことには、少し驚きました。
これからVRが進化して視覚や音の現実感がさらに高まり、そこへAIが加われば、仮想空間でできることはもっと増えていくでしょう。
友人と会う。
仕事をする。
買い物をする。
自分のAIと生活する。
世界中の人と同じ場所に集まる。
そうなれば、
「現実世界で大きな家を所有しなくてもいい」
と考える人が増えても不思議ではありません。
むしろ、
現実では必要十分な小さな家に住み、自分が本当に欲しい大きな世界は仮想空間の中に持つ。
そんな生き方も出てくるのかもしれません。
Second Lifeは「古い」のではなく、早すぎたのかもしれない
Second Lifeは最近生まれたサービスではありません。
だから私も最初は、「昔からある仮想世界」という感覚で見ていました。
ところが実際に土地を買い、建物を建て、中を歩いてみると見方が変わってきました。
問題は、仮想世界そのものではなく、そこへ入るまでが難しすぎたことだったのかもしれません。
そこへ今、AIが登場しました。
AIが案内し、やがて操作まで代行するようになれば、昔から存在していたSecond Lifeのような世界が、初めて一般の人にも簡単に使えるものになる可能性があります。
今回、私はただOfficeを一つ作っただけです。
しかし、その作業をしながら感じたのは、
AIが変えるのは、AIそのものだけではない。
AIによって、今まで難しくて使われなかったものまで生まれ変わる可能性がある。
ということでした。
そして私自身、すでに少しだけ価値観が変わり始めています。
現実の家は小さくてもいい。仮想世界は、どこまでも大きくできる。
今回完成した小さな仮想土地のOfficeを見ながら、そんな未来も意外と遠くないのかもしれないと思いました。
協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE
静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/






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