モンゴルの冬は−40℃なのに、日本より快適?――実際に暮らして驚いたこと

モンゴルの冬と聞くと、多くの日本人は、
「とにかく寒くて大変そう」
というイメージを持つと思います。
実際、ウランバートルでは冬になると**−30℃、時には−40℃近く**まで気温が下がります。
私も実際に冬のモンゴルを経験するまでは、かなり厳しい生活になるのだろうと思っていました。
ところが実際に暮らしてみると、意外な感想になりました。
「家の中で過ごすなら、むしろ日本の冬より快適なのではないか?」
と感じたのです。
モンゴルの冬、室内はむしろ暑い
モンゴルで驚いたのが、建物の中の暖かさです。
マンションはもちろん、デパートや商業施設、建物同士をつなぐ室内通路なども非常に暖かく、場所によっては暑いくらいです。
外は−30℃なのに、中へ入れば上着を脱ぎたくなる。
室内なら、Tシャツでも過ごせるほどです。
日本では冬になると、
「暖房を何度にするか」「電気代が高くならないか」「使っていない部屋の暖房は切ろう」
と考えることがあります。
モンゴルでは、少なくともその感覚がかなり違いました。
約90㎡を暖め続けても、暖房費は月約3,000円程度
私が特に驚いたのが暖房費です。
私のマンションでは、約90㎡の全室を冬の間ずっと暖めた状態にしていても、暖房にかかる費用は日本円にすると月3,000円程度という感覚です。
※これは私のマンションでの実体験であり、すべての住宅で同じ金額になるという意味ではありません。
なぜこれほど安いのか。
背景には、モンゴルで長年続いてきたエネルギー料金への政策的な支援があります。
実際、2026年度についてもモンゴル政府は公共サービス料金を引き上げない方針を示し、集中暖房の改定料金についても適用が2027年まで延期されています。
エネルギー料金を政策的に低く抑えてきたことについては、世界銀行も補助負担の大きさを指摘しています。
もちろん、この仕組みが将来もずっと続くとは限りません。
しかし現在の生活者からすると、暖房代をそれほど気にせず家全体を暖かくできるというのは非常に大きなメリットです。
ただし外は別世界――素手なら5~10分でも厳しい
ここまで読むと、
「では、モンゴルの冬は楽なのか?」
となりますが、もちろんそんなことはありません。
外は本当に寒いです。
−30℃、−40℃の世界は、日本の冬とはまったく違います。
特に寒さに慣れていない日本人の場合、手袋をせず素手で外にいると、私の感覚では5~10分でもかなり厳しいです。
顔や耳、指先など、露出している部分から一気に寒さを感じます。
そのため冬の生活は自然と、
家 → 車 → 建物 → 車 → 家
という移動が中心になります。
長時間外を歩く生活ではありません。
車にも−30℃、−40℃は厳しい
もう一つ気になったのが車です。
私は現在モンゴルでは駐車場を確保できていないため、自分の車は所有していません。
しかし街を見ていると、厳しい寒さの中で屋外に置かれる車には相当な負担がかかるだろうと感じます。
実際、動かなくなったのか、長期間そのまま置かれているように見える車を見かけることもあります。
バッテリー、オイル、冷却系、ゴム類などを考えても、−30℃、−40℃という環境は車にとって優しいはずがありません。
その意味では、モンゴルで車を所有するなら地下駐車場や屋内駐車場の価値は日本以上に大きいと感じます。
気温ほど「寒く感じない」日もある
もう一つ、実際にモンゴルの冬を経験して意外だったのが、風が強く吹く日がそれほど多くなく、雪も思ったほど積もらないことです。
日本で「−30℃、−40℃」と聞くと、吹雪の中を歩き、道路には大量の雪が積もっているような景色を想像するかもしれません。
しかし、私が実際にウランバートルで過ごして感じた冬は少し違いました。
もちろん外気温そのものは非常に低いのですが、風がない日は意外と耐えられると感じることがあります。
また、雪も日本の豪雪地域のように何十センチ、何メートルと積もるような印象ではありません。
むしろ、
「ものすごく寒いけれど、雪国という感じではない」
という表現の方が、私の実感には近いです。
ただし、風が出ると話は別です。
気温が極端に低いため、風が吹けば体感温度は一気に下がります。特に手や耳、顔などが露出していると非常に厳しく感じます。
結局、私には日本の冬より快適だった

これは生活スタイルによって評価が大きく変わると思います。
私はもともと、家や近所で過ごすことが好きです。
冬に毎日長時間外を歩いたり、アウトドア活動をしたりする人なら、当然モンゴルの冬はかなり厳しいでしょう。
しかし私のように、
家で過ごす時間が長い → 移動は車 → 買い物や食事は暖かい建物の中
という生活なら、印象はまったく違います。
外は−30℃、−40℃。
ところが家に帰れば、暖房費をそれほど気にすることなく、家全体がずっと暖かい。
日本では外気温が0℃や5℃でも、電気代を考えて暖房を控えることがあります。
そう考えると、
「気温はモンゴルの方が圧倒的に低いのに、室内生活はモンゴルの方が暖かい」
という、少し不思議な逆転が起こります。
実際に冬を経験した私の結論は、
モンゴルの冬は、外は想像以上に厳しい。しかし家の中で過ごす生活なら、想像以上に快適。
そして私自身の生活スタイルでは、意外にも、
「日本の冬より快適かもしれない」
という結論になりました。
これは、実際に−30℃、−40℃のモンゴルで生活してみなければ分からなかったことの一つです。





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