チェーンソー特別教育で初めて知った驚きの話――AIが進化しても、この講師には代われない

今回、チェーンソー特別教育を受講して、作業時間の管理や安全対策など、知らなかったことを数多く学びました。
特に印象に残ったのは、現役職人の講師が語る実体験と、AIでは簡単に代替できない技術の価値です。先日から3日間、チェーンソーの特別教育を受けています。
今回の講習では、知らなかったことが次々と出てきました。
そして何より、AIがどれほど進化しても、こういう人には簡単には代われないのではないかと感じる講師に出会いました。
①チェーンソー特別教育で知った作業時間と雇用主の責任
最初に驚いたのが、チェーンソーや草刈り機の作業時間です。
講習では「1日2時間」という話がありました。
経営者の立場で考えると、さらに驚きました
講習で「1日2時間」という話を聞いたとき、私が真っ先に思ったのは、従業員に草刈りを頼む会社のことでした。
草刈り機の安全管理と雇用主の責任
昔は会社の周囲の草刈りなど、従業員に普通にお願いしていたものです。
しかし、今はそう簡単な話ではないのかもしれません。
経営者が知らなかったでは済まされない問題もあるということです。
以前、会社の周囲の草刈りを、自治会から「やらないでほしい」と言われるようになったことがありました。それまではガソリン代まで支給してくれてました。
当時は不思議に思っていましたが、今回の講習を受けて、安全管理や事故が起きた場合の責任も関係していたのかもしれないと思いました。
もちろん、本当の理由は分かりません。
しかし、経営者を経験した私にとって、今回の講習は作業技術だけでなく、雇用主の責任についても考え直す機会になりました。
調べてみると、厚生労働省の振動障害予防対策指針では、チェーンソーの振動ばく露時間は原則1日2時間以下、連続操作は10分以内とされています。
草刈り機についても振動値に応じた作業時間の管理が必要です。
私はこれまで普通に山仕事をしてきましたが、知りませんでした。
②チェーンソーのオイルで寿命は変わるのか
次に驚いたのが、オイルについての説明です。
講師によると、チェーンの刃を潤滑するオイルは、必ずしもメーカー純正品でなければならないわけではないそうです。
極端な例として「サラダ油でもよいくらい」という話まで出ました。
もちろん、実際には酸化や固着、潤滑性能などの問題があるため、何でも代用してよいという意味ではありません。
一方、エンジンに使う混合オイルは非常に重要だそうです。
チェーンソーや草刈り機のエンジンは、小型で高回転。そのため、オイルの品質によってエンジンの寿命が変わることがあるとのこと。
メーカー純正でなくても、指定された性能規格に適合したものを選ぶことが大切です。
機械を長持ちさせるには、取扱説明書だけでなく、実際に使い続けてきた人の知識も大切なのだと感じました。
③ 安全ズボンの開発に関わった現役職人の話
今回の講師は、ただの講師ではありませんでした。
現在も山仕事をしている現役の方で、今回使っている教材の作成にも携わった方です。
さらに、山で発生した事故の検証にも立ち会っているそうです。
チェーンソー用の安全ズボンやヘルメットなどの開発、安全基準の調査にも関わってきたとのこと。
以前は海外の体格に合わせた安全装備が中心で、日本人にはサイズが合わない問題もあったそうです。
そこで製品について調べていくと、驚くことが分かったと話していました。
海外製だと思っていたチェーンソー用安全ズボンの、肝心な内部の特殊素材が、実は昔から日本メーカーのものだったそうです。
こうした話は、実際に製品開発や調査に関わった方だからこそ聞ける内容だと思いました。
④ 決まりだけを教えても、技術は残らない
講師の方が話していたことで、特に印象に残ったことがあります。
今の教育は、法律や決まりを教えることが中心になっているそうです。
しかし、それだけでは十分ではないと。
例えば、チェーンソーのエンジンを長持ちさせる使い方、故障を防ぐ工夫、事故につながる現場での判断。
こうした経験から得た知識も、次の世代に伝えてほしいと話されていました。
法律を守ることは当然大切です。
しかし、法律を知っていることと、機械を安全に長く使いこなせることは同じではありません。
長年の経験で身につけた技術が、次の世代に伝わらず消えてしまうのは、もったいないことだと思います。
⑤AIが進化しても職人の経験には代われない理由
私は今、毎日のようにAIを使っています。
文章、調査、翻訳、画像制作、ホームページ制作など、以前では考えられなかった速度で仕事が進みます。
AIの可能性は非常に大きいと感じています。
しかし、今回の講師の話を聞いて、改めて考えさせられました。
AIなら法律や機械の構造を調べ、事故の原因について説明することもできます。
しかし、この講師の方は違います。
実際に山で仕事をし、機械を使い、故障を経験し、事故現場を検証し、安全装備の開発にまで関わってきた方です。
しかも、メーカーの説明や法律と現場の実態との違いまで、自分の経験から話してくれます。
この方は、知識を教えるだけでなく、自分自身の経験から新しい知識を生み出してきた人なのです。
現在のAIが、こうした経験を自分自身で積むことはできません。
もちろん、将来はAIとロボットが現場で経験を蓄積する時代になるかもしれません。
しかし、少なくとも今は、こうした職人の経験には簡単に代えられない価値があると感じました。
そして、もう一つ思ったことがあります。
こうした職人の知識や経験こそ、AIを使って次の世代へ残していく価値があるのではないでしょうか。
AIが人間に代わることばかり考えるのではなく、人間が積み重ねてきた貴重な経験をAIで残す。
それも、これからのAIの大切な役割だと思います。
今回の講習では、チェーンソーの扱い方だけでなく、AIと人間の違いについても学ぶことができました。
知識を持っている人と、経験から新しい知識を生み出せる人は違う。
今日は、そんなことを実感した一日でした。
多くの人が、よく切れる刃を知らずに捨てている?
もう一つ、驚いた話がありました。
講師によると、チェーンソーや草刈り機の刃は、新品よりも何度も研いで使い込んだ最後の方が、よく切れるそうです。
ところが、多くの人はそのことを知らず、まだ使える刃を捨ててしまっているとのこと。
もちろん、安全上の使用限界は守らなければなりません。
しかし、こうした話も長年機械を使ってきた職人だからこそ知っている経験なのだと思います。
明日は実技講習で、実際に刃の研ぎ方まで教えていただけるそうです。
なぜ使い込んだ刃の最後の方が新品より切れるのか。
その理由も、ぜひ聞いてみたいと思っています。
※作業時間やオイルについては、講習で聞いた内容と公的な指針をもとに記載しています。実際の使用では、機械の取扱説明書やメーカーの指定、安全基準を確認する必要があります。

協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE
静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/





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