古民家DIYの費用は記録を残す――無償・格安で譲り受けた場合は注意
更新日:9月23日

古民家DIYの費用は領収書と記録を残しておく
古民家を無償や格安で譲り受け、自分で少しずつ修理やDIYをしている方もいると思います。
古民家を自分で修理していると、古民家DIYの費用は少しずつ積み重なっていきます。
私自身も古民家を自分で直しているため、材料を買ったり、設備を交換したり、さまざまな費用がかかります。
こうした費用について最近改めて感じているのが、
「領収書や作業記録は、できるだけ残しておいた方がいい」
ということです。
今は売却するつもりがなくても、10年後、20年後に事情が変わるかもしれません。
特に、ほとんど価値がない状態の古民家を無償や格安で譲り受け、自分でお金と時間をかけて修復した結果、将来その不動産に思わぬ価値が付く可能性もあります。
その時になって、どれだけ費用をかけてきたのか説明しようとしても、領収書も記録もなければ証明することが難しくなります。
知人の旧車レストアで実際に起きたこと
私がこのことを強く意識するようになった理由の一つが、知人の経験です。
知人は安く購入した古い車を趣味でレストアしていました。
自分で部品を集め、時間をかけて修復していたところ、ここ数年の旧車価格の上昇によって、その車の価値が購入時より大きく上がりました。
その後、車を売却したところ税務上の確認を受けることになりました。
本人としては、安く買った車に部品代などをかけ、自分で長い時間をかけて直してきたわけです。
ところが、もともと趣味だったため、昔購入した部品や工具などの領収書や記録を十分残していませんでした。
その結果、実際にはかなりの費用をかけていたにもかかわらず、それを後から説明することが難しくなってしまいました。
なお、車の売却による所得がどの所得区分になるのか、また何が必要経費などとして認められるのかは、売買の状況や資産の性質によって異なります。
ここで伝えたいのは税金の細かな計算方法ではなく、「後から証明しようと思っても、記録がなければ難しい」ということです。
私自身も税務調査を何度も経験してきた
私自身、長年会社を経営してきた中で、税務調査も何度も経験しています。
制度上、すべての税務調査が必ず7年間さかのぼるという意味ではありません。
ただ、私の経験では、まず数年分を調べられ、その中で不正と判断されるような問題が見つかると、調査対象がさらに過去へ広がり、結果として7年分を確認されることがあります。
その経験があるため、私は今では、
「少なくとも7年間は説明できるように資料を残しておく」
くらいのつもりで考えています。
AIの進化で、税務調査も一昔前とは違う
私自身、長年会社を経営する中で何度も税務調査を経験してきましたが、最近の税務調査は一昔前とはかなり違ってきたと感じています。
現在は法人だけでなく、個人の所得税や消費税についても、AIやデータ分析を活用して調査対象を選定する仕組みが使われています。
国税庁は、申告内容や過去の調査情報、収集したさまざまな資料を分析し、申告漏れなどの可能性が高い納税者を把握するための予測モデルの構築・活用を進めています。
つまり今は、「たまたま見つからなければ大丈夫」という時代ではなく、膨大な情報の中から不自然な点を効率よく探せるようになってきています。
だからこそ私は、古民家のDIYのような趣味に近い支出であっても、領収書や写真、作業記録をきちんと残しておくことが、以前にも増して大切になっていると感じています。
昔なら「こんな細かなものまで必要なのか」と思ったような資料でも、後になって役に立つことがあります。
古民家のDIYも写真と領収書を残す
古民家のDIYでも同じだと思います。
例えば、
材料を購入した領収書
設備や部品の購入記録
業者に依頼した工事の請求書
修理前・修理中・完成後の写真
いつ、どこを修理したのかという記録
こうしたものを残しておけば、将来売却することになった場合にも、「この建物に何をしてきたのか」を説明しやすくなります。
もちろん、DIYに使った材料費や工具代がすべて税務上の取得費や経費として認められるという意味ではありません。
何が認められるかは内容によって異なるため、実際に売却する時には税務署や税理士への確認が必要です。
それでも、記録がなければ判断してもらうための材料そのものがありません。
だから私は、使えるかどうかを自分で決めて捨てるより、まず残しておく方がいいと考えています。
「売るつもりがない」からこそ忘れてしまう
古民家を手に入れた時には、
「一生ここを使うから売ることはない」
と思っているかもしれません。
私自身も、今使っている古民家を売ることを前提に修理しているわけではありません。
しかし人生は何が起こるか分かりません。
だからこそ、売却のためではなく、自分がこの建物に何をしてきたのかという記録として残しておく。
それくらいの感覚で十分だと思います。
DIYは完成したものだけでなく、そこに至るまでの過程にも価値があります。
領収書や写真を残しておくことも、長い目で見れば古民家を自分で直していく作業の一部なのかもしれません。
協同組合かけはし/KAKEHASHI HUMAN MONGOL LLC 後藤友亮/GOTO YUSUKE
静岡県浜松市/モンゴル・ウランバートル 公式サイト:https://www.kakehasi.biz/




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