満席の食堂で感じたモンゴルの優しさ──治安だけでは語れない、この国の安心感
更新日:9月14日

ウランバートルの中心部だけではなく、郊外、さらに離れた県や市、そして遊牧民が暮らす大草原まで実際に歩いてみて、私自身はどう考えても「モンゴルは治安が悪い国」とは感じません。
もちろん、どこの国にも犯罪はありますし、地域や時間帯による違いもあります。
それでも、実際に生活している感覚だけで言えば、むしろ日本以上に安心して過ごせるのではないか、と感じる場面さえあります。
今日も、ウランバートル郊外にある繁盛している個人経営の飲食店に入りました。
美味しそうな料理があったので店内をのぞくと満席。
ところが、私たちが店の中を除くと、まったく知らないお客さんが自然に席を詰めてくれ、相席させてくれました。
モンゴルでは、こうした人と人との距離の近さを感じることがよくあります。
その後、私の注文の仕方が悪かったようで、本当は1つでよかった料理が2つ出てきました。
しかも想像していた以上の大盛り。
「これは食べきれないかもしれない」と思ったのですが、とても美味しく、結局かなり食べてしまいました。
そして会計の時、さらに驚きました。
店の方も「本当は1つだけ注文したかったのだろう」と察してくれたのか、2つ出したにもかかわらず、支払いは1つ分だけでいいと言ってくれたのです。
金額の問題というより、その対応がとても嬉しく感じました。
こういう出来事が一度だけなら、「たまたま親切な人だった」で終わります。
しかし、モンゴルで生活していると、知らない人が席を譲ったり、困っている人を助けたり、言葉が通じなくても何とかしてあげようとしたりする場面を何度も見ます。
そして、この親切さは大人だけではありません。
子供でも、こちらが困っていると自然に声をかけたり、手を貸してくれたりすることがあります。
モンゴルの人の親切さは、お金を持っているかどうかとはあまり関係がないのだと、モンゴルの子供たちを見ていて感じます。
私がモンゴルを安心できる国だと感じる理由は、犯罪が少ないかどうかという数字だけではなく、社会の中に「困っている人を放っておかない」という感覚がまだ強く残っていることにもあるように思います。
一方で、現地のモンゴル人と話していると、外国人の増加や文化・生活習慣の違いによる摩擦を心配する声を聞くこともあります。
私自身、ベトナム人やイスラム系の人々について困っている、という話をモンゴル人から聞いたことがあります。
これは日本でも外国人の増加をめぐって似たような議論が起きているため、興味深く感じました。
モンゴルを外から見ているだけでは分からなかったことが、実際に暮らしてみると少しずつ見えてきます。
少なくとも私がこれまで歩いてきたウランバートル、郊外、地方都市、そして大草原で感じているのは、
「治安が悪い国」というより、人と人との距離が近く、困った時には誰かが自然に手を差し伸べてくれる国。
そして、その優しさは大人だけではなく、子供たちにも自然に受け継がれているように感じます。
今のところ、それが私のモンゴルに対する実感です。
※この記事の内容は、2026年8月9日現在の情報と筆者の実体験に基づいています。
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