モンゴルのトイレ事情──設備は昔ながら、それでも意外なほど綺麗
更新日:9月14日

ウランバートルなどの都市部はもちろんですが、私が訪れた街から300kmほど離れた地方でも、トイレは思っていたより綺麗に使われていました。
ただし、日本と大きく違うのは「設備」です。
地方へ行けば、水道が通っていない場所がほとんどです。当然、下水道もありません。
そのため、トイレは基本的に汲み取り式です。草原の簡易トイレは、穴がいっぱいになると土で埋めて、その場所での役目を終えます。新たに別の場所へ穴を掘り、また新しいトイレとして使うという、とてもシンプルな仕組みです。
私が実際に見た感覚では、便器らしいものが設置されているトイレは1割程度。
残りの多くは、外に小さな囲いや小屋をつくり、地面に穴を掘って、その上に板を渡し、真ん中に穴を開けたような非常にシンプルなものです。
日本人から見ると、まるで100年くらい前の日本にあったようなトイレを想像すると近いかもしれません。
ところが、不思議なことに「汚い」「入りたくない」という嫌な気持ちには、それほどなりませんでした。
設備そのものは古く、近代的とは到底言えません。
それでも、きちんと使われ、周囲も比較的綺麗に保たれているところが多いのです。
ここが、とても興味深いところでした。
日本では「水洗トイレ=清潔」という感覚がありますが、実際の清潔さは設備の新しさだけで決まるものではないのかもしれません。
水道も下水道もない。
便器さえない。
それでも、使う人たちが汚さないようにすれば、意外なほど気持ちよく使うことができます。
もちろん、これは私が実際に訪れた地域で感じた印象であり、モンゴル全土のトイレが同じという意味ではありません。
それでも、都市から300kmほど離れた地方まで行って、「設備は日本とはまったく違うのに、思ったほど不衛生ではない」と感じたことは、私にとってちょっとした驚きでした。
便利な設備があるから綺麗なのではなく、使う人が綺麗に使うから綺麗なのかもしれない。
モンゴルの昔ながらのトイレを見ながら、そんな当たり前のことを改めて感じました。




※この記事の内容は、2026年8月8日現在の情報と筆者の実体験に基づいています。
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