AI本体は変わっても、自分の記憶は残す――蓄積データを外部記憶化して分身AIを一段進めた話

私はこれまで、ホームページに900本を超える記事を書いてきました。
内容は、モンゴル、不動産、銀行、海外送金、経営、車、太陽光、古民家、AI活用など、実際に自分が経験したことが中心です。
最近は、これらの記事をもとに「後藤友亮AI」という、自分の分身のようなAIを作る実験も進めています。
ホームページ上でも、自分の記事をAIに読ませ、質問に答えさせる仕組みはある程度できていました。
しかし、そこで次の疑問が出てきました。
AIそのものや、AIを動かすサービスが変わったら、自分の記憶はどうなるのか。
今回は、その問題を一段進めるために、
928記事を自分のPCへ保存し、AI会社や特定サービスに依存しない「外部記憶」を作る
ことにしました。
AIは変わる。でも、自分の経験は変わらない
AIの進化は非常に速いです。
ChatGPT。
Claude。
Gemini。
そしてローカルAI。
数年後には、今とは違うAIが主流になっている可能性もあります。
そう考えると、
一つのAIサービスの中だけに、自分の記憶や経験を置いておく必要はないのではないか。
と思うようになりました。
AI本体は将来変えてもいい。
しかし、
自分が経験したこと。
失敗したこと。
判断した理由。
仕事で学んだこと。
現地で見たこと。
こうした情報は、自分にしかありません。
だから私は、
AI本体と、自分の記憶を分ける
ことにしました。
928記事を自分のPCへ保存
最初に行ったのが、ホームページの記事を自分のPCへ保存することです。
公開済みの記事は928本ありました。
もちろん、これを1本ずつコピーするつもりはありません。
AIに聞きながら、
ホームページのサイトマップから記事URLを取得し、
Pythonを使って本文を自動で取得し、
記事ごとにテキストファイルとして保存する仕組みを作りました。
最終的に、
928記事を、自分のPC内にテキストデータとして保存するところまでできました。
記事だけでは「自分の分身AI」にはならない
ここまで進めて、もう一つ気付きました。
928記事だけでは、私自身のすべては分かりません。
記事に書いていないこともあります。
例えば、
・どんな考え方をするのか
・何を優先するのか
・仕事についてどう考えているのか
・お金についてどう考えているのか
・AIにどんな答え方を求めているのか
・これから何をしたいのか
こうした情報です。
そこで、記事とは別に、
基本プロフィール経歴考え方・価値観今後の方針重要な会話重要な判断記録
もPCに保存しました。
特に「重要な判断記録」は、自分AIを作るうえで重要だと思っています。
例えば、
何を決めたのか。
なぜその判断をしたのか。
反対材料は何だったのか。
最終的に何を優先したのか。
結果はどうなったのか。
ここまで残します。
これならAIは、
「後藤友亮はこう言った」
だけでなく、
「後藤友亮は、こういう理由で判断する人」
というところまで理解しやすくなります。
PCの中の記憶をAIに検索させる
次に、自分のPCに保存した情報をAIから検索できる仕組みを作りました。
例えば、
「モンゴルの銀行について、私の実体験をまとめて」
と質問します。
すると、PC内の外部記憶から、
モンゴルの銀行口座開設。
TDB。
TransBank。
海外送金。
定期預金。
などに関係する、自分の記事を探します。
その検索結果をAIへ渡し、
自分の実体験を情報源として回答を作らせる
ところまで試しました。
実際に動きました。
これはかなり面白いです。
普通にAIへ質問すると、一般的な情報を中心に答えます。
しかし今回の仕組みでは、
自分自身が過去に経験したことを、AIが検索して回答に使います。
つまり、
「AIに記憶してもらう」のではなく、「自分で持っている記憶をAIに使わせる」
という形です。
ここが、これまで作ってきた自分AIから一段進んだ部分だと思っています。
AI本体を交換できるようにする
この形の良いところは、AI本体と自分の情報を分離できることです。
例えば将来、
ChatGPTを使う。
Claudeを使う。
Geminiを使う。
ローカルAIを使う。
どれを選んでも、
自分の928記事や、経歴、価値観、判断記録はそのまま残ります。

AIを交換するたびに、
「また最初から自分のことを説明する」
という状態を減らせます。
私が目指しているのは、
AIそのものを所有することより、自分の情報を自分で所有すること
です。
記事作成にも仕事にも使える
この仕組みは、分身AIを作るためだけではありません。
記事を書くときにも使えます。
例えば、過去に自分が似たことを書いたかどうか。
以前はいくらだったのか。
過去に何を経験したのか。
そのとき何と判断したのか。
900本以上の記事から、自分で探すのは大変です。
しかしAIなら、
質問に関係する記事を探し、
その内容をもとに回答や記事の下書きを作れます。
つまり、
自分の過去の経験を検索して、再利用できるAI
になります。
長く仕事をしてきた人ほど、これは価値があると思います。
人間は忘れます。
でも、記録しておけばAIが探してくれます。
クラウドにあるデータは、自分のものであっても完全に自分の管理下ではない
ここは誤解のないように書いておきます。
クラウドに保存しているデータが「自分のものではない」という意味ではありません。
問題は、
保管方法、アクセス方法、サービス継続、仕様変更などを、自分一人では完全にコントロールできない
ということです。
サービスの仕様変更もあります。
障害もあります。
アカウント上の問題が起きる可能性もあります。
サイバー攻撃などで一時的に利用できなくなる可能性もあります。
だから私は、
大切な情報はクラウドだけに置かず、自分の手元にも残しておく
という考え方に変わりました。
ただし、PCに保存しただけで完全に安全ではない
これも重要です。
PCにコピーしたから、もう安心というわけではありません。
PCそのものが壊れることもあります。
ストレージが故障することもあります。
ランサムウェアなどの被害を受ければ、PCからアクセスできるデータも影響を受ける可能性があります。
そのため今後は、
外付けSSDなど、PCとは別の場所にもバックアップを持つ
必要があると思っています。
できれば常時PCへ接続したままではなく、
必要なときだけ接続するバックアップもあったほうが安全です。
今回行ったのは、
「クラウドだけに置かない」という第一段階
です。
現在はまだ完全なオフラインAIではない
もう一つ、現在の状態を正確に書いておきます。
今は、
自分の記憶データはPCに保存されています。
検索もPCで行えます。
しかし、最終的な回答生成にはOpenAIのAPIを使っています。
そのため、
インターネットが完全に使えない状態では、現在の仕組みだけでAI回答まで作ることはできません。
次に考えているのが、ローカルAIです。
AI本体も自分のPCで動かせれば、
自分のデータ。
検索。
AI回答。
すべてをPC内で動かすことができます。
そうなれば、インターネットが一時的に使えない場合でも、AIを使って仕事を進められる可能性があります。
ただし、そこはこれからの段階です。
現時点ですでに完全なオフラインAIが完成しているわけではありません。
AIが進化するほど、自分の記憶を自分で持つ意味が大きくなる
今回の作業をしていて、一番強く感じたのは、
AIそのものより、自分のデータのほうが大切なのではないか
ということでした。
AIはこれからも進化します。
もっと賢いAIが出てくるでしょう。
そのたびにAIを乗り換えてもいいと思います。
しかし、
自分の経験。
自分の失敗。
自分の考え方。
自分の判断。
これは、自分しか持っていません。
だから私は、
AI本体は変わっても、自分の記憶は残す。
という考え方で、これからも外部記憶を育てていこうと思っています。
今回、928記事をPCへ保存し、
プロフィールや経歴、価値観、判断記録も整理し、
その情報をAIが検索して回答に使えるところまで進みました。
まだ完成ではありません。
しかし、自分の分身AIを作るうえでは、
かなり重要な一歩になった
と感じています。
これからは、
「どのAIを使うか」
だけではなく、
「そのAIに、何を覚えさせるのか」「その記憶を誰が持つのか」
のほうが、もっと重要になっていくのかもしれません。





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