「海外に出ると分かる円安の恐怖──2,800万円が、かつてなら1,400万円の感覚」
- 後藤 友亮

- 8月12日
- 読了時間: 4分
更新日:4 日前

日本にいると、円安の影響として最初に感じるのは、食料品やガソリン、電気・ガスなどの値上がりです。
日本はエネルギーや食料、原材料の多くを海外から輸入しているため、円が安くなれば、その負担が生活費に直接跳ね返ってきます。
しかし、実際に海外で生活してみると、円安の恐ろしさはそれだけではないことを強く感じます。
「日本人から見た世界そのものが、高くなってしまう」からです。
1ドル80円だったら、同じマンションが約1,400万円
今回、私が購入したモンゴルの約90㎡のマンションは、日本円にすると約2,800万円でした。
もちろん単純計算ではありますが、もし為替がかつての1ドル80円前後のような円高水準だったとすれば、日本円で見た負担感は大きく変わり、感覚的には約1,400万円程度の世界になります。
そう考えると、モンゴルの不動産が突然ものすごく高くなったというより、
「円の価値が下がったことで、日本人から見て高くなった」
という側面も非常に大きいと思います。
食事についても同じです。
今の為替では「モンゴルも意外と食費が高い」と感じることがありますが、円が現在の倍近い購買力を持っていた時代の感覚なら、決して高いとは感じなかったでしょう。
問題は「世界から見ても高いのか?」
ここで不動産を見るうえで大切だと思ったことがあります。
日本人の感覚だけで「高い・安い」を判断してはいけないということです。
円安によって日本人には高く見えていても、ドルやユーロなど他の通貨を持つ外国人から見れば、同じように高くなっているとは限りません。
しかもモンゴル、特にウランバートルは現在も都市開発が続いています。
マンションや高層ビルが次々と建設され、半年ほど離れただけでも街の景色が変わったと感じるほどです。
そうした成長を考えると、外国人投資家の目線では、現在の価格でも「まだ高すぎない」と判断される物件があっても不思議ではありません。
私は「今の倍くらい」が一つの高値の目安ではないかと考えている
もちろん未来の不動産価格は誰にも分かりません。
それでも、実際に現地を見てきた私の感覚では、立地の良い不動産については、現在の価格からさらに上昇する余地があり、今の倍程度までが一つの長期的な高値の目安になる可能性もあると考えています。
ただし、モンゴルならどこの不動産でも良いという意味ではありません。
これから重要になるのは、
「外国人も欲しがる場所かどうか」
だと思います。
世界のお金が国境を越えて動く現在、不動産も国内だけを見て価格が決まる時代ではなくなっています。
交通、商業施設、治安、街のブランド、眺望、教育環境、将来の都市開発など、外国人から見ても魅力のあるエリアには資金が集まりやすくなります。
「不動産は預金」という感覚
私は不動産を短期間で売買して利益を出すというより、**「預金するような感覚で持つ」**ことを基本に考えています。
ただし、「不動産なら買えば損をしない」という意味ではありません。
人口が減る地域や供給過剰の地域、外国人需要のない場所では、価格が下がる可能性も当然あります。
だからこそ、
成長する国 × 成長する都市 × 外国人も欲しがる場所
という3つを重視します。
その条件を満たす物件を長期保有するのであれば、単なる値上がり狙いではなく、資産を別の国・別の通貨圏に置いておくという意味も出てきます。
円安で気づいた、本当に怖いこと
円安の本当の怖さは、スーパーの商品が100円、200円高くなることだけではありません。
日本人の「世界に対する購買力」が落ちていくことです。
海外旅行、海外留学、海外不動産、海外企業への投資、輸入品……。
同じものを買うために、日本人だけが以前より多くの円を必要とするようになります。
逆に考えれば、円だけで資産を見るのではなく、
「世界から見たら、この資産はいくらなのか?」
という視点を持つことが、これからますます重要になるのではないでしょうか。
モンゴルで生活し、不動産を実際に購入してみて、円安というものをニュースの為替レートではなく、自分自身の財布で実感しました。
私にとって今回の経験は、**「円安とは物価高ではなく、日本人の世界での購買力が低下すること」**だと改めて考えるきっかけになりました。
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